パンツの正体
パンツの彼女登場!この出会いは、三浦智也をdeep、drop、dangerな方向へ動かしていくことになる。
パンツこと、市川ミカと初めて目を合わせた。別に話したことがないわけではない。何度か教室でいるときに複数人で話したことがある。しかし、僕は避けていた。なぜなら、パンツだからだ。中学生で初めてできた彼女と3日で別れた男には、クラスメイトの女子のパンツなど刺激物以外の何物でもなく、意識ざるを得なかったのである。
「なんだ、先客いんのか」
と扉にたった黒猫のような彼女はぶっきらぼうに言った。
「市川もさぼり?」
とかえし、何事もなかったようにゲームを再開した。
「え、何やってんの?」
と僕のゲームに食いついてき、僕の横の席に座った。僕の楽園が音を立てて崩れ去ったが、男子中学生だった僕は内心悪い気はしていなかった。
「え、まじ?それうちもやってるわ。え、全然博物館揃ってねーじゃん」
「なに?やってんの?」
「むかし、親に買ってもらってやりこんでる」
からはじまり、夕方までゲームの話をした。彼女がマンガやゲームがそこそこに好きなのは知っていたが、最新版でない一つ前のゲーム機版のもので現在やっている人はほぼほぼいないだろう。そのため、ここまで興味を持つだとは思わなかった。その日、最終的には、明日同じ時間にこの教室に集まって、一緒にゲームをやる約束までした。僕は女の子と次の日に会うという青春っぽいイベントの発生に心が躍っていた。挙句の果てには、「もしかしたら、市川は僕のことが好きなんじゃないか?」「ないないないw」「え、でも~~~」などと今思い返すと気持ち悪い自問自答をしていた。でも、この時のミカはきっとなんでもよかったのだろうと今は思う。