嵐到着
おいしい話にも落とし穴がある。僕と同じことを考える輩は、少なくないということである。そのため、教室を空けたら気まずい!では、済まないような状況にでくわしてしまうことがある・・・らしい。僕はまだ出くわしたことはないが、そういう輩は僕の楽園を汚す敵なので嫌いだ。そして、本日も校舎の二階の端にある教室にした。敵も先客もいなかった。いつも通り、携帯ゲーム機を取り出し、没頭した。
2時間ほどシーラカンスが釣れないという状況と格闘し、自分の状況に対してキュブラーロスの受容5段階を終えた時、ガラッガラガラガラと扉を開ける音がした。僕はすぐさまゲーム機を机に置いてあるカバンの下に突っ込んだ。うちの学校の校則では、ゲーム機の持ち込み、スマホの校内使用等は禁止されており、没収の対象となっている。友人の秀介が常連だったため、その後の流れに校内1詳しい自信がある。そのため、自分の心拍数が上がるのをすぐさま実感した。
しかし、それらはすぐさま収まった。扉のそばに立っていたのは、黒髪でショート、華奢な女子生徒だったからである。僕はその女子生徒の顔をみて思った
「パンツ」
と。