嵐の前触れ
僕は来週提出のレポートに、心理学科、大学3年、三浦智也と記載し、課題に取り掛かった。30分くらい経過したところで、彼女からの通知が来た。いつものやつだ。
「いまひま?」
暇ではないので、未読スルーし課題を続けた。だが、二分後電話がかかってきた。
「ねえ、ともくんなんでライン見てくれないの?」
「ほんと課題やばいんだけどぉ」
とか永遠に続いた。僕もやばいんだけどぉ。しかし、面倒なので、僕は適当に相槌をし、オウム返しを適度に行った。これは臨床心理学という授業で習った共感の方法(名前は忘れた)である。使ってみると結構相手はわかってもらえたと感じるようだ。この話法は、大学に通っている中で一番の収穫だと思っている。しかし、今こうして適当に彼女をあしらえるメンタルは、パンツを見たあの日、「パンツday」あってのものだろう。
パンツdayから数日経った中3の夏休みの朝、親には学校の夏期講習に出てくると言い、ハンガーからベストをカバンに移し、家を出た。時折、あの時のパンツをふいに思い出し、何とか別のことを考えようと格闘しつつ、徒歩10分と電車で30分揺られ、昼間から頬を赤く染めたおっさんと、香水臭く2席ないと座れない(2隻でも正しいかもしれない)おばさんしかいない車両を降りた。当然、夏期講習など申し込んだが出るつもりはない。僕の学校は放任主義で出席数にカウントされない講習では、時間になれば気にせず始める。夏休みは講習をやっている教室以外どこの教室も自由に使えるように開いている。さらに、エアコンは一括管理のため、誰もいない薄暗い教室でも24度の冷気で満たされている。SDGSという言葉を教えてやるべきだろう。そのため、学校はお金もかからず、親にも見つからない上に快適なのだ。しかし、ダメ中学生農園の完成!というわけにもいかない。
描き始めなので、よりみなさんの感想や評価楽しみにしてます!