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絶望

帰る時、遥がふとデジタル時計を見ると、4月9日(火)と書かれていた。


(火曜日・・・・・伊織くん今日部活お休みの日だ。久しぶりに一緒に帰ろうかな)


そう考えて隣のクラスに行こうとすると、扉の前には杏と伊織がいた。


「伊織、今日部活ないでしょ?一緒に帰ろ」


「ああ、いいけど遥は?」


「遥は委員会に呼ばれてるから帰れないって」


「ふーん」


(杏ちゃん、なんであんな嘘を・・・・・)


遥は風紀委員に所属しているが、今日召集はかかっていない。


楽しそうに話している2人を見ていると胸が締め付けられるように感じた遥はバレないように早足で家に帰った。



「遥おかえり。今日は早かったのね」


「うん」


「先ご飯にする?」


「ごめん、今日あんまり食欲ないからご飯はいらないや。宿題あるから部屋でするね」


「そう?無理しないようにね」


「うん」



部屋に入ると、電気をつけないまま声を押し殺して泣いた。



なんでこんなことになったのか。



どうして杏はあんなことをしだしたのか。



なぜ杏と伊織の距離はあんなに近いのか。




わけがわからず、一晩中泣いた。



(明日、学校行きたくないな)



できればこのまま部屋にこもりたい。


明日、何事もなかったかのように杏が話しかけてからいいのに。

そんな夢のようなことを思っていた。


でも彼女はまだ知らない。これから酷い目に遭わされることを。




一方杏の方では



(今日1日上手くいったわね。このまま押し切って早く諦めさせなきゃ)


そう笑いながら考える杏であった。




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