第五十二話 2+2でハッピーな未来?
お弁当が済み、ハッピーな思いの中でちょっと眠たくなって来た昼休みの事だった。
「お~い四葉~」
うるさいヤツが私の名前を呼ぶ。
「だから私は双葉だってば!何度言ったら覚えるの?」
「おっと、そうだったなぁ。な~んだ、じゃあ幸せの四葉には二枚足りないや」
バカ者のくせして、おしゃれかつメルヘンにも幸福のクローバーを例に出してきやがった。
「悪かったわね幸福に足りなくて」
「いやいや、そうでもない。俺達は幸福へ向けてリーチだぜ」
何を言い出すのだろうかこのうるさいヤツは。
「双葉という名を持つお前がいて、この俺二郎がいるじゃないか。二人を足せばほら4の出来上がり」
えっ、何の計算?
二郎は公式が存在するのかどうか怪しい謎方程式を解いてみせる。
「で、良い提案がある。俺達二人、手を取り合ってハッピーな人生にしようぜ」
仮にも高校生になった男女の間で人生を語る話題が持ち上がった。ここで私、思わずポッとなってしまったりもする。
「ふむふむ、そうかい双葉もそれでオッケーかい。大丈夫さ、二人で掴め!ラッキークローバー!」
二郎ななんだか気合を込めて言葉を発した。
「で、なんだけど、そんな幸福な未来へ向けての第一歩ってことで、昼休み明けの国語の宿題見せてくんない?お願い!」
「嫌っ!」