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カシラ文字U  作者: 梅屋卓美
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令和餓狼伝 其の伍 雷撃

有害指定都市ツチューラ市内 工業地帯 廃工場 『狂犬連合』総本部。『クライシス・フィールド』午後21時05分。



広大な敷地におびただしい数の族車の群れ。


様子のおかしい若者達がたむろし、奇声をあげ、タバコや大麻、中にはそれ以上の薬を体内に入れている者までいる。


灯りが洩れる工場がヤツらの本部アジトだ。


この様子を伺う四人の男。



罵多悪怒愚(バタードッグ)』総会長 梅豚、副会長アッチャン、本部長タケシ、特攻隊長ユキヤである。



先日のタックンの件。


梅豚達はケジメを取りに来たのだが・・・・・。


こんなアジト、ロケットランチャーをぶっぱなせば一瞬でカタがつく。


しかし、それではタックンに申し訳ないし、何よりつまらない。


的にして狙い撃ちしやすい廃工場を本部にするUチビに、梅豚は「バカか?」と言いたい。

それとも自分達が軽く見られているのであろうか?


そんな事を考えながら鉄柵から中を伺う梅豚達。

監視カメラすらついてない。


梅豚はアッチャンの頭に手を乗せ、中に駐車されてる車やバイクを見ながら「お!あのケンメリいいな!あのハコスカも金になんぞ!」などと、金銭の算段をしてる。



・・・・・・・・。



タケシが呆れながら梅豚、アッチャンに念を押す。


「いいか?梅ちゃん、アッチャン。とにかく短時間で徹底的に暴れて相手ビビらしてくれ。5分で帰って来なかったら俺とユキヤも踏み込む」


タケシの戦略は、『罵多悪怒愚(バタードッグ)』のNo.1とNo.2が乗り込む事によりこっちの本気度を見せつける。そして『狂犬連合』の無力さを思い知らせ、大量にメンバーを削る!


梅豚はタケシの指示を鼻で笑い


「まあ、見てろ」と呟き腰の『乱暴ナイフ』を抜き、アッチャンは「誰に言ってんだよ?タケシィ」と日本刀を抜き、散歩にでも行くように敵地に踏み込んで行く!



ズンズン奥へと進んでく、梅豚とアッチャン。


周囲の『狂犬連合』メンバーは二人に気付いてないのか馬鹿話をしている。


やはり抗争などした事がない只のガキ共である。


その中で比較的、年齢層が高そうなヤツらに梅豚はロックオンし、近づく。相手は梅豚の顔を見て声を上げようとした瞬間!




ザクッ!



「ヨウ!」



と、挨拶し、梅豚は男の顔面を一文字に『乱暴ナイフ』で切り裂いた!


アッチャンはその隣の男を日本刀で袈裟懸けに斬りつけた!


ためらいの無い梅豚とアッチャンに声も出ない『狂犬連合』のメンバー達!


外にいるのは雑魚である。


本丸は工場の中だ!


梅豚とアッチャンは、倒れた男の襟首を掴み、工場内部へとズルズル引き摺って行く!



工場内部に侵入するとアッチャンが男を砲丸投げのように投げつけた!


駐車されてる車のフロントガラスに叩きつけられる男!


アッチャンはトドメに男の心臓に日本刀を突き刺す!

あっけなく絶命させられる『狂犬連合』メンバー!


梅豚はなおも男を引き摺り、中央のデカイソファーにふん反りかえるUチビへと近づいていく!


梅豚に襲いかかろうとするUチビの巨漢な取り巻きに、アッチャンは日本刀を一振りし、梅豚の横にピッタリ張り付き睨みをきかす!


そして梅豚は


「ウチのタックン よく()ってくれたな。Uチビ」


と、静かに問いかけた!


すると、嘲笑いながらUチビは


「あのクソヤロウの死に様ったらなかったゼェ?涙と小便ダラダラ流しやがって!グワハハハハハ!」


すると梅豚はコメカミに血管を浮かばせ、引き摺って来た男の喉にナイフを当て、横に斬り裂いた!


おびただしい血液がUチビの足元まで舞った!


そして男をゴミのように横に払う梅豚!



するとUチビの横に座っていたリサPが


「ザケンな!テメェら!ウチのメンバー二人も殺しやがって!」


ソファーから立ち上がり、ツカツカと梅豚とアッチャンに近づくリサP!持ち合わせた性格と覚醒剤(シャブ)で、物凄い気性である!



すると、





!?




ゴキッ!




梅豚は強烈な裏拳をリサPに叩きつけた!



そして倒れたリサPの腹をおもいっきり蹴り飛ばす!


そしてリサPの頬に『乱暴ナイフ』の刃を斬れる寸前のギリギリにあてると


「美人が台無しだぜ?リサ」


梅豚が残忍な笑みを浮かべ呟く!


元来、梅豚は男のやり取りに首を突っ込み、シャシャってくるバカ女が大嫌いである!


Uチビは立ち上がろうとするが!




!?



身体が動かない!



Uチビは梅豚を凝視すると、右手でリサPにナイフを突き付け、左手で不思議な『(いん)』を組んでいる!


そうだった!


梅豚は妙な妖術めいたモノを使うのだ!


だから『狂犬連合』メンバー 一同、微動だにする事が出来ない!


梅豚は続ける!


「オイ!Uチビ!テメェの愛しい彼女の顔面『忍者迷路』にしてやろうか?あ?」


「ギャハハハ!ヤレよ梅豚!オモシレェじゃねぇか」


アッチャンも同意し、余裕で楽しんでいる!


歯軋りするUチビ!


更に梅豚は追い討ちをかける!



「あれ?リサ。オメェ毛穴と瞳孔開いてんぞ?もしか更年期障害か?」


「ギャハハハハハハ!」


爆笑するアッチャン!


やりたい放題の梅豚とアッチャン!


これはかなり効く!


男は自分の女を馬鹿にされるのが、一番メンタルにダメージを与えられる。


さすがの梅豚である。


言葉の暴力も上手く使いこなしている。


このあたりは、暴力のプロの名に恥じない!


焦っているのはUチビである!



(クソがぁ!声も出ねぇ!身体がピクリともしねぇ!早く助けねぇとリサが殺される!)



パニックになるUチビ!


しかし、梅豚は『乱暴ナイフ』の腹でリサPの顔を『ポン』と軽く叩くと


「Uチビ。テメェは楽には殺さねぇ。じわじわ追い詰めてナブリ殺しにしてやる」


梅豚はそう言うと、背を向けて出口に向かい歩きだした。



そして



『狂犬連合』メンバー内で一番デカくてゴツイヤツを指差し



「オイ!そこのバカデケェ『ラグビー部』。俺とタイマン張れよ」


と言うと、指を『パチン』と鳴らした!


『狂犬連合』メンバーから一斉に得体の知れない力が抜ける!


梅豚に襲いかかろうとするメンバーを


「待て!オメェら」


と、制止するUチビ!


Uチビは楽しくなってくる。


今、梅豚が指名したメンバーは、ツチューラではNo.1の地下格闘技のチャンピオンである。


アッチャンならともかく、梅豚がナイフを振り回そうがたいしたハンデにはならないし、勝ち目はない。


Uチビは梅豚に「正気か?」と聞きたくなる。そして



「オイ!オメェ!『罵多悪怒愚(バタードッグ)』の総長サンのお相手してやれ」


と、梅豚曰く『ラグビー部』に命じる!


そして梅豚の前に立ち塞がる『ラグビー部』。


余裕で梅豚の二倍はある!腕も丸太を重ねたように太い!


しかしアッチャンは何やら含み笑いをしている・・・・。


何かおかしい!



すると梅豚は、


「五秒だ。五秒でテメェをぶっ殺す」


そう宣言した!


そして『乱暴ナイフ』を鞘に納める!


素手喧嘩(ステゴロ)である!



「ナメんな!コラァ!」


叫びながら梅豚に突っ込んでく『ラグビー部』!


梅豚も同時に突っ込むと、『ピョン』と少しジャンプし、男の首の横に、手首の骨が突起している硬い部分で鋭い『手刀』をぶち込んだ!



1秒。



連続で、梅豚は男の『金的』を蹴り上げる!



2秒。



そして男の顔面が下がったアゴに、強烈な『ヒザ蹴り』を炸裂させた!



3秒!



噛み千切れた舌と共に仰向けに倒れ『ラグビー部』は絶命した・・・・・・。



約4秒!



梅豚は鮮やかに男を丸腰で倒してしまった!



呆気にとられるUチビ。そして『狂犬連合』達。


小柄な梅豚が、最強であろう化けモンを瞬殺した!



「たった4秒かよ?フザケろよテメェ」


梅豚はタバコに火をつけながら男の亡骸をグリグリ踏みつけている!


「いくら筋肉バカでも首と顔は鍛えようがねぇもんな。クサレノーミソヤロウ」


冷徹にタバコの煙を吐きながら、梅豚は言う。


「悔しかったろうな。タックン。こんな(よえ)えヤツらに()られてよ」


残念そうに項垂(うなだ)れる梅豚・・・・・。



そして梅豚は



「表の赤のハコスカもらってくからよ!いつでも来いよ!『狂犬連合』の総長サンよ!」と、大声で怒鳴ると、アッチャンと共に去って行く!




またもや歯軋りするUチビ!




罵多悪怒愚(バタードッグ)』側の死者はタックン 一名。



『狂犬連合』側は一瞬で三名!


その上、Uチビの彼女であるリサPが、殴られ蹴られ蹂躙されたのである!



見せつけられた各の違い。



血のバランスシートで圧倒的有利にたつ『罵多悪怒愚(バタードッグ)』。




Uチビは手当たり次第にメンバーを殴り付けて行く!




(クソブタがぁ!見てろよ!)



新たに策略を巡らすUチビであった。



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