愛すべきロクデナシ ~後日談~
有害指定都市ツチューラ市内 沼石区 超法規外闇医者『藪沢医院』午後22時09分。
静まり返る病室には、タケシ、Uチビ、タックン、そしてマナと今さっき意識を取り戻した梅豚。
アッチャンとユキヤが病室に飛び込んでくる!
二人の血塗れの姿に『罵多悪怒愚』一同ドン引きである。
しかし二人は命を張って戦ったのだ。
功労者である。
「マナさん、会長の容体は?」
ユキヤが訪ねる。
「うん。顔には傷がいっぱい残っちゃうけど、もう大丈夫だって」
一気に力が抜けるユキヤ。
タケシが、
「アイツら殺ったのか?」
アッチャンが自信満々に、
「おう!陣野兄弟と兵隊!そしてウチらの裏切りモン全て皆殺しにしたぞ!グワハハハ」
「そ、そうか。やっぱスゲーな、アッチャン」
「あたりめーだ!ヤツら皆殺しにしねぇとあの世で梅豚が浮かばれねぇ」
「まだ生きてるけどね・・・・・・」
相変わらずの規格外のアッチャンが光って見える。
包帯だらけでミイラ男のような梅豚が辛そうだが口を開く。
「アッチャン、ユキヤ、ご苦労さんだな・・・・三途の川に船がなかったから戻ってきたよ」
アッチャンが仰天する!
「何ぃー!やっぱ船がねぇと三途の川は渡れねぇのきゃ?ヌオオ!俺も行きたかったなあ」
・・・・・・・・。
やはりバカである。
そんなアッチャンを無視して梅豚が続ける。
「身体がこんな状態も辛ぇが、俺が最も辛いのが、この中の誰かが欠けちまうって事だ。ユキヤわかるな?」
「会長ぉ!すみませんでしたぁ!」
ユキヤが腰を90度に曲げ謝罪する。
「俺、会長とマナさんに育ててもらったのに不義理しちまって・・・・自分が情けねぇっス」
「もういいってよ、ユキヤ」
そう言いながらマナはユキヤの頭をクシャクシャに撫でる。
優しい温かい手だ。
そしてマナはアッチャンに向かって、
「アッチャンありがと。おりこうさんだね☆」
!?
「グオッ!ヌォォォォォォォォオオァァ!グハッ」
ドシーン!!
・・・・・・・・・・・・。
何と!
アッチャンは生まれてから一度も人から誉められた事がない為、脳内の回路がショートし、高度な知恵熱的なものが発生し意識不明になってしまったのだ!
・・・・・・・・・・・・。
やはりバカである。
No.1とNo.2がしばらく寝たきりだか、一回りも二回りも成長したユキヤがいる。
何も問題ない。
『罵多悪怒愚』は絆を深め、より強固な組織固めを始める。
もっと深淵にある野望の為・・・・・・。




