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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

僕は僕の影武者

さよなら、僕の愛しき人よ

作者: みなみ 陽

 いつの頃からだったか、君を想うようになったのは。

 いつの頃からだったか、君しか見れなくなったのは。

 ありきたりの日常、当たり前の日々。

 それがとても幸福であったことを君は知らない。


『こんな世界つまらない』


 それが君の口癖だった。


『そうだね』


 本当はそんなことなかった。でも、君に嫌われたくなかった。


 いつも君は嘘つきだった。弱々しい姿しか皆は知らない。多くの人が知るその姿が君の真実になってしまうのが、とても悲しかった。

 どうして君が嘘をつくのか、どうして君は本当の姿を隠すのか。どうして僕にだけ本当の姿を見せてくれるのか。

 それが特別であって欲しかった。僕に特別な感情を抱いて欲しかった。


『貴方ってつまらない』


 血に染まった床しか僕には見えなかったけど、きっと君は泣いてた。それが嘘か真か、もうどっちでも良かったけど。


 僕の想いは君に届かないまま、僕の想いは消えていくだけ。

 君が遠くへと消えて、僕は遠くへと逝くよ。


『さよなら、僕の愛しい人よ』


 この声が届いたなら、未練などなかったのに。

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