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亮太の化物日常記  作者: 鈴木梨亜
2/3

亮太の初めての学校

ガヤガヤとした音が響きわたる。

こんなにも、笑い声で包まれた騒がしさの中にいるのはいつぶりだろうか。

亮太は、そんなことを思いながら目を開けた。

そこは、箱のような部屋だった。その中に、大勢の自分と同じぐらいの歳頃の男女が、収容されているのである。

それが、『がっこう』という寺子屋のような場所だった。

「あ、やっと起きた。もう昼休みだよ。ここは、眠る場所じゃないんだけどなぁ。」

「・・・すまん。あ、すみません。」

一人の女子が、亮太に話しかけてきた。

女子は、この箱の中で一番偉い『きゅうちょう』という役職にいる人だった。

「別に敬語じゃなくていいよ。・・・相模(さがみ)君だっけ?来たばかりで何も分からないでしょ? 学校案内してあげるよ。」

そう言って女子は笑った。朗らかな、綺麗な笑顔に亮太の顔はみるみる赤くなっていった。 

・・・三百年前には、絶対に見ることのできない笑顔だった。

「・・・あり・・・がとう。」

その顔を隠すように亮太は頷いた。

その心の中の葛藤を知ってか知らずか、女子はもっと屈託のない笑みを浮かべた。

「よかった!!じゃあ放課後案内するよ。

・・・あ、あとさ、一つ言い忘れたんだけどさ、」

「?」

「ネクタイ、結び方違うよ。それ、ちょうちょ結びだよ。」

そう言って女子は、亮太のネクタイを指さした。

すると、この部屋にいる全員が大笑いした。

・・・今までで、一番恥ずかしかった。



放課後になり約束通り案内してもらうことになった。

「よし、じゃあ案内していくね。」

「よ、よろしく。あの・・・」

「なに?」

女子が首をかしげる。

「名前、何?」

それを聞き、女子はプッと吹き出した。

「あはは。なんだ!そんなことか!びっくりしたー。すごいむずかしいこと聞くのかと思った!

私の名前は、白江咲良(しらえさら)。改めて、これからよろしくね!」

咲良がまた笑う。その度に、亮太の心臓はドキドキと高鳴ってしまった。

「じゃあ、案内を開始するね!付いてきて!」

咲良は廊下の奥を指さして歩いていってしまった。

亮太は、この時間がずっと続けばいいのに。と思いながら咲良の後に続いたのだった。


to be continued・・・






二話目です。

三話目は、学校案内から始まります。

続けて読んで頂けると幸いです。(あとコメントも書いて頂けると・・・笑笑)

楽しんで頂けたら幸いです。

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