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AOI 第86話

 冷蔵庫の中を見ながら、あれ、午後から弟のお友達が遊びに来る予定だったっけと思い出し、気持ちよさそうに寝ている弟に声をかけた。

 「おーい、午後からお友達遊びにくるんでししょ?」

 弟は、こたつのお昼寝からなかなか抜け出せないようだった。うん。わかるわかるよ、寝ていたいよね。もし、約束時間が1時だったら、後40分たったら、玄関のドアホンが鳴ってしまう。もう一度、声をかける。

 「おーい。起きろー。」

 野菜室からキャベツとにんじんとネギを取り出してと。今日も、塩ラーメン。今日は、野菜を入れて作るぞと。後40分というところでも、野菜を入れて健康的に。私が、野菜を切っていると、弟が、

 「やべーいっぱい寝たぁ。」

 と、起きて台所にきた。私は、

 「お友達、1時に遊びにくるんだよね。」

 と、もう一度言った。弟は、

 「あれ?今日だっけ?」

 と、ポケットから携帯を取り出して見た。

 「あっ、今日も遊ぶんだった。やべっ。」

 と、着替えに自分の部屋に、階段をかけのぼっていった。私は、やっぱり1時から遊ぶのかと、野菜入り塩ラーメン作りに集中した。本当は、フライパンで肉野菜を作ってから、ラーメンにのせて食べようと考えていたけれど、時間がないので、一つの鍋に、全部入れちゃえの理論で作りかたを変える事にした。野菜を煮ている間に、干してある洗濯物をお風呂場に移動して、除湿機をかけてと。早足で、台所へ戻り、お鍋の中を確認。中で野菜が少しやわらかくなっている様子で踊っていた。お鍋のお湯も沸いている。ラーメンを入れて、3分待てば出来上がりと。弟が、階段をドタドタとおりてくる音がした。そして、

 「着替えてきたぁ。」

 と、居間のドアを開けて入ってきた。私は、

 「ラーメンできるよ。」

 と、食器棚から、ラーメンどんぶりを出した。聞くと、1時に団地の真ん中にある、スーパーに集合らしい。自転車だから、すぐに行けるって、弟は話している。麦茶を冷蔵庫から出して、弟に渡した。弟は、コップを取り出してこたつのうえに注ぎながらおいた。こたつのテーブルの上には、500円が置いてあった。私は見ていた。母は、前に300円と話していたのに。200円多く弟に渡しているのだ。弟は、できたラーメンをよそって、運んでいる私を見て、

 「500円もらっちゃった。」

 と、言った。私は、

 「大事に使いなよ。」

 と、言ったのが精一杯だった。300円は300円なのにと、約束していたのにと。弟は、約束の時間がせまっているから、座って、ラーメンを喜んで、いただきまーすと出来たての熱々を、ハフハフと言いながら、急いで食べていた。

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