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動物紹介のコーナー

「何もしないで食べる寿司は美味いか?」


「美味しいよー!」


カラフルな動物たちと協力し、寿司の材料を調達し守護者たちが居た建物一階に集まった。

そこで、白猿たち力持ちたちに運び込んでもらった大量の炊飯器で白飯を炊く。その間に魚を捌き始めたが、ここでも白猿が大活躍。三枚おろしの動画を見せたところ、綺麗に捌けるようになった。もちろん少々の練習は必要だったが、そこは新鮮な魚介類調達班が大量に確保して来てくれたおかげで問題なし。

流石に何百キロと重そうな鮪が出てきたときは捌けないと思ったが、葵が刀で斬ってくれた。


(忙しさで忘れていたが、葵が居なきゃ鮪は食えてないのか)


大雑把に斬られた鮪を白猿と協力して柵にし、赤身とトロに分け、骨からこそぎ落としたネギトロを作る時なんか、想像以上に取れたことから恐怖した。

おかげで遠慮なく食べられているんだが、こんな贅沢他じゃ出来ないよな。


鮪以外にも鮭、雲丹、蟹、海老、帆立と言ったものは獲ってきてくれた。さらに、烏賊や蛸、穴子に鰤なども獲って来たようで、嬉しくも辛い三枚おろしの時間になった。そのほとんどを白猿がやったとは言え。

卵を取りに養鶏場に行った班も、新鮮な卵があったようで、籠一つ分六十個ほどの卵を獲ってきてくれた。

新鮮かどうかの判断が出来なかったが、卵班曰く朝に産まれたものとのこと。何かで駄目な卵は水に浮くと聞いたことがあったため試してみると沈んだので、腐っては無さそう。見た目でも問題は見られず、嗅覚の鋭い組が避けることをしていないため匂いも問題と判断。しっかりと卵を洗ってから一つ割ってみると、綺麗な卵が現れる。黄身が綺麗なオレンジ色で高級感がある。

そういえば近くの養鶏場って、そこそこ有名でお高い所だったか。


卵も問題なしと判断し厚焼き玉子を作っていく。これは火を扱うし繊細な技術が必要だ。白猿ならこれも覚えそうだが、現在魚を捌き中。卵焼きを作れるのは巡だけ。とういうわけで全ての卵を使い終わるまで卵焼き用のフライパンを振る作業に没頭。


大量に作ることになった原因の狐には稲荷寿司を作ることを指示。炊きあがった白飯にお酢を混ぜ酢飯にし、油揚げに詰める簡単な作業。お酢には寿司酢を、油揚げの味付けには醤油、味醂、砂糖を使い中火で十分ほどに詰めたものを使った。

途中どれほど作れたのか確認したときにつまみ食いしていたが、多少なら我慢する。

食べる量が落ち着いてきている今の狐が、つまみ食いで食べすぎると他を食べられなくなるが、それは自己責任だしな。


そうして全員で準備をして開催された寿司パーティー。

最初は巡や白猿が寿司を握っていたが、握る側と食べる側で偏りが大きすぎたため、早々に手巻き寿司方式に切り替えた。それでも自分で作れないものたちが多いため、桶に詰めた海鮮丼風にしたものも作った。


「これなら寿司にしない方がよかったかもしれないな」


「美味しいからいいじゃないか。それに、皆楽しそうだ」


葵が動物たちの方を見ながら言うが、白猿が握り寿司、狐が稲荷寿司。自分たちで作っているものしか寿司を食べているものはいない。そのほかは酢飯だけを食べていたり、ネタだけを食べていたり、魚よりも肉が良いもの用に持ってきていた肉を勝手に焼き始めていたりしている。

思い思いに勝手しているから、確かに楽しそうではあるが、片づけをするのは誰になるのだろうか。


遠い目をしながら自ら握った寿司を頬張る巡。

素人ながら上手くできたと思うが、プロならもっと美味いのかなと思ってしまう。


「食べないの?それなら僕が食べてあげよう!」


ゆっくりしていたら横から伸びてくる手。脂の乗ったトロにまっすぐ伸びていくその手を叩き落とす。


「俺のだ。葵の分はそっちにあるだろう。他のが欲しいなら白猿にでも握ってもらえ。あそこでネタを管理しているから」


あまりにもネタだけ、酢飯だけを食べるものが多く、偏って無くなることを危惧した白猿がさっき管理し始めた。そこで動物たちの抗議が起こったが、独り占めしたのではなく管理だったのですぐに収まった。そこに狐が混じっていたのは見なかったことにしたい。油揚げ咥えながら抗議に参加していたが、そんなに稲荷寿司が気に入ったのか。これなら狐も自分で作ってくれるしもっと早く試してみればよかったな。


「そうだ!お寿司を食べながら他の子たちを紹介するね!」


良い事思いついた!みたいな感じで再開された動物紹介。猿、猫に続いて紹介されたのは刺身用に用意したつまを食べているやたら光っている牛。ちょっと眩しい。この牛は四階で戦った物理的に硬かった牛だ。バールの一点集中の攻撃で何とか痛みを与え、撤退させた奴だ。その場を動かず刺身の下にあるつまを食べているが、刺身を食べたい奴や海鮮丼を食べたいもの。単純に暴れているものなどにぶつかられているが、ビクともしない。高耐久なのは元からであり、そのうえで穏やかなのか気にしない性格なのか、それとも鈍いのか。マイペースみたいだな。


「この子は紹介したよね」


次に紹介してきたのは黒兎。寿司を食べているときもずっと葵の足元に居て、大根や胡瓜などの野菜を貰って食べていた。五階であった兎よりも人見知りらしい。あっちは遊んでほしくて物を投げてきていたからな。いや、もしかしたら葵から言われた守護者としての仕事を全うしようと無理していたのかもしれない。

葵がいなかったら、あの速さが再現されるのか。捕まえるのはまず無理だな。


「そしてあの子」


次に葵が指差したのは走り回っている猪。食料調達のために動物たちの協力をお願いしに行った時に青ざめていた、黄色い雷の模様のある小さな猪。六階で壁を壊して外に走って行ってしまったあいつだ。なんで走り回っているのか原因を探ろうとよく観察すると、鼻のあたりに緑色が見える。もしかして山葵か?刺身や寿司ように少し持ってきてたが、興味本位に舐めたのかもしれない。山葵の辛さは独特だしな。猪にはきつかったのかもしれない。

山葵が好きなのは白猿くらいだしな。あ、塩で食べ始めた。


「次はー、あの子なんて一風変わってて面白いよ」


葵が呼び寄せたのは機械仕掛けの銀色の馬。七階の守護者で止まることが無かった無尽蔵の体力を誇った馬だな。体力お化けなのかと思ったら、機械仕掛けだったのか。道理で疲れないわけだ。機械らしく食べ物を食べていないようだが、動力はなんなのだろうか。


「動力源?さあ?この子に関しては僕もいまいち理解できてないんだよね。ただ、人懐っこいし、この子速いんだよ!今度乗ってみると良い!」


「いや、乗馬とか出来なから」


「狐には乗れるのに?」


「あれは狐の好意だ」


変化で乗りやすくしてくれてるから乗れているだけで、あれを乗馬の基準にしないでくれ。

ご覧いただきありがとうございます。


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