2 転生したら悪役令嬢でした
「お嬢様~起きておられますか~……って起きておられるじゃないですか!?少々御待ちくださいすぐに奥さまと旦那様を呼んできますので!」と侍女らしき人物が慌てて部屋を飛び出していった。暫し待っているとさっきの侍女らしき人物が今世の私の母親と父親らしき人物をつれてやってきた。「アリ~本当に起きているの!?」「あっ…おかあ…さ…ま?」「まぁ!?本当に起きているのね!?心配したのよ!?あなた高熱を出して5日間目が醒めなかったのよ!?」あれ、そう言われれば頭が痛くなってきたような…?「アリ!苦しかったろう?何かしたいことあるかい?何でも買ってあげるよ!?」お父様、お母様、それよりも…「おなか…すい…た」それだけ言って私は意識を飛ばした。「はっ…」まさか転生した先が悪役令嬢アリシア=ロサ・スフィアだったなんて……うせやろ……なんでアリシアに転生しなあかんねん!ウチ神様の顔に唾でもはいたんか!?はぁぁぁぁぁぁぁなんでっやねんっ!?ってん?、でもよく考えたら悪いことさえしんかったら見た目よし家柄良し勉強と魔法は頑張るとしてまぁまぁ良い転生先やないか?いやでも世界の強制力とかあったらどうにもならへんかもやし……っは!驚きすぎる余り関西弁が出てきてしまった…てか 「お腹空いたなぁ」良し!厨房にいこー今は深夜みたい、誰も起きてないなぁよーし厨房に着いた!材料何があるかなぁ…おっ強力粉、砂糖、ドライイースト、塩で出来るものはーパンかなーよし強力粉砂糖ドライイースト塩を40℃前後に温めたお湯をボウルにいれてゴムベラでしっかり混ぜる。何故中世ヨーロッパを元にしたこの世界にゴムベラがあるのかというのはここがご都合主義設定の乙女ゲーム世界だからです。気を取り直しましてしっかり混ぜたら40℃に温めていたオーブンにいれて30分発酵させるこの間に、下ごしらえしていたいちごジャムを作る。イチゴのはいった鍋を弱めの中火でコトコト煮込んでいく、全体が沸騰してきたらイチゴが膨らむので火を弱めてイチゴの中の空気を追い出す。そして弱火で5分ほど煮込む。イチゴが白っぽくそして軟らかくなってきたら残りの砂糖をいれ、沸騰させたら火を弱めさらに5分ほど煮込む。木べらで掬ってとろみが出るくらいになったら火を止める。10~15分ほど放置し、イチゴに糖分を浸透させる、浸透時間を利用してジャムを入れる瓶とその蓋を温める。もうとっくに発酵が終わってるパン生地を取り出してガス抜きをし、6等分にして丸めて濡れた清潔な布を被せて10分休ませます10分経ったらその後天板に丸め直して置き、濡れた清潔な布を被せてまた40℃で10分ほど発酵させる。その間に糖分の浸透が完了したイチゴジャムを瓶に詰める。これでイチゴジャムの出来上がり。味見してみたんだけどすごい美味しかった。一連の作業で10分ほど経ったのでパン生地をオーブンから出してそのまま室内で10分ほど発酵させる。10分経ったら190℃に予熱していたオーブンで15分ほど良い焼き色がつくまで焼く。その間に適当な茶葉を取り出して紅茶を淹れる今回は私のミドルネームに関連するローズティーだ。そして焼けたパンを取り出して適当な薄い紙を敷いたバスケットに盛り付けたら完成。良い香り~そして私が御機嫌でパンを食べているとリチャードが厨房に入ってきた「あら、リチャードじゃないどうしたの?」「お腹がすいたので厨房に何かないかと思って……じゃなくてなんでアリシアがここにいるんですか!」「リチャード、落ち着きなさいタメ口と敬語が混じっているわ」「…っはすみませんそれで御嬢様は何故此処に居られるのでしょうか」「私もリチャードとおんなじだよ、お腹が空いたから厨房に何かないかと思って、それでパンの材料とイチゴを見つけたからパンとイチゴジャムを作ったんだ、あと誰もいないしタメ口でいいよ」「は…はぁ、そうな…ん…だ?このパンとイチゴジャムってアリシアが全部作ったの?」「うん、そうだよ美味しそうでしょ、リチャードも食べる?」「い…いの?」「うん、勿論だよ、ほら、口開けて」「いいですいいです!自分でたべるからぁぁぁぁ!!」 「ふふっまさか、冗談だよ、本気でやるわけないでしょ?あと、またタメ口と敬語が混じってるよ?」「そ…そう…だよ…ね…」「ふふっ、リチャードってホントに面白い見てるだけで愉しいなぁ」「か…からかわないでよ」「ごめんってーほらこっち来て一緒に食べよ?」「…………あ…美味しい…」「ほらーだからいったでしょ?」「もう……もぐもぐ…… でも…驚いたよ…アリシアが料理できるなんて 「ふふん!これくらい当たり前よ!なんたってもう10代だもの!」「10代じゃなくて10歳でしょ、それくらい屋敷のみんな全員知ってるよ」「なーんちゃって」「でも…アリシアってこんな性格じゃなかったよね?何でこんな急に性格が変わったの?」うぐっや………っぱそれ聞かれるか…「実はこっちが素なのよ、いままでの姿は他の貴族になめられないように傲慢な性格をしてたけど、かえってなめられることに気づいて」「へーそうだったんだねぇねぇ、他にも聞きたいことがあるんだけどいい?」「うん、勿論だよ何でも聞いて」かくしてアリシアとリチャードは談笑しつつ夜は明けるのであった。
続きを書かないのはなぜかって?、作者が面倒臭くなったからさ!