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超大国皇子のまったり旅  作者: さとり
1/3

1話

「あー!やっとついた!」



大きく背伸びをして可愛らしい声をあげる



「今日から僕だけの冒険が始まるんだ!ワクワクが止まらないよ!」



「皇子、ここは魔の森ですあまり大きな声を出さないように」



「あっ!そうだったねゴメンゴメン」


「…てゆうかライガ…地上で僕を皇子って呼ぶなって言わなかったっけ?」


っ!!!!!


その瞬間、物理的に時間を止められるたかと錯覚するほどのプレッシャーが広大な魔の森の魔物達に襲いかかった


尋常じゃない魔力に当てられた低レベルの魔物達は消滅し魔石を落とした


なんとか耐えた高レベルの魔物はガタガタと震えながら巣に閉じこもった



ライガと呼ばれたライオンと虎が混ざったような魔物は、3mを超える巨大を小さく折り曲げ、消滅してしまいそうな身体を必死に押さえ込み、ガタガタと震え全身に冷や汗をかきながら地面に額を押し当てていた


「も、申し訳ありません、我が主よ…お許しを!!」



主と呼ばれた少年はプクッと頬を膨らませて腰に手を当てている


「もう!ライガだめだよ!正体がバレちゃったら冒険にならないでしょ!今後は気をつけてね!」


「申し訳ありません主、改めて気を引き締め直します」


「わかってくれたならいいよ!」



そう言うと膨大な魔力が音もなく霧散した




産まれた事を後悔するほど怯えていた魔の森の魔物達が安堵し、いつも通りの森に戻った。



『魔の森』

人類最大の国家『ギルメシア王国』


魔族国家 『イグシール魔王国』


両国家の間にある広大な面積の凶悪な森だ


S〜Fランクの等級分けされた魔物がいるこの世界で

平均ランク「A」をほこり、多種多様な種族が縄張り争いを日々行なっている戦乱の森である。


人類最強、英雄と呼ばれる冒険者がSランク、Sランクが5人集まりパーティーを作って魔の森のAランク魔物1匹をなんとか倒せるレベルだ

それほど人類と魔物の能力差は激しく

この森を1人で歩くなど自殺行為に等しい


人類はこの森を不可侵の地として各国と条約を結び何世紀にも渡り足を踏み入れる事はない。





そんな森を鼻歌混じりに歩く少年


「さてと、どっちに行こうかな〜♪」


「よしっ!」


落ちていた木の枝を拾いポイっと投げ落ちた木を見て


「こっちかー!」と元気歩きだした。




魔の森を鼻歌まじりで歩く少年とライガだったが



っ!!!


ライガが異様な気配に気づき少年の前に出ようとしたが手で制した



「ライガ大丈夫だよ」



前からゆっくり近づいてくるのは10人程の者達だった


良く見ると皆様々な種族のようだ



その中から一目で強者と分かるオーラを纏った1人の大柄な男が前に出た


そして少年の前に立ち止まり静かに跪いた


「ご機嫌麗しゅう時に失礼いたします」


「我らは、魔の森を管理、調停、守護をしております各種族の代表でございます。普段はめったに集まる事はありませんが、貴方のような強者が参られたと知り、皆でご挨拶に伺いました。』


「私は皆の代表の竜族のノワールと申します」



「こんにちは!ノワールちゃんね!よろしくね」


満天の笑顔で元気に応える少年



その時、ノワールの背後に控えていた漆黒の竜がとても小さく呟いた


「くっ…我らが王ノワール様を、ちゃん呼びだと…?クソガキのくせに…咬み殺すぞ」

 


その瞬間…



『人間界において漆黒の竜とは『暗黒竜 ブラトーニュ』だ


魔物ランクSS 一瞬で国家を破壊する力を有する黒い天災、伝説の化物だ。』






「え…」誰かが呟いた



暗黒竜は気づいただろうか


自分が死んだ事に


千以上の細切れにされ原型がなにかもわからなくなっている事に…



暗黒竜だった物の隣に


鋭い爪を血で濡らしたライガがガンギレして巨大なオーラを纏い立っていた…



「よし、お前ら敵対行為だな!覚悟はできているのだろうな全員前に出ろ」


「我が主の歩みを止めた罰!!更には主をガキ呼ばわりするなど、貴様ら種族を10万回根絶やしにしても許されぬ罰ぞ!!」



竜族の長ノワール思った…『なんだこの生き物は…世界最強と呼ばれている私ですらブラトーニュが細切れになるまで気づかなかったぞ…まったく勝てる気がしない…』


ガタガタと震える一行を横目に気力を振り絞り言葉を発っしようとするノワールだったが…



「やめろ」



緊迫した雰囲気の中で良く通る綺麗な声だった




少年がそう発するとライガは頭を下げた



「ライガ、やりすぎだよ殺す事なかっじゃないか」


「いつも君は僕の事になるとヤリすぎるんだよ!まぁ嬉しいけどさ、今回はやりすぎ!」


「主よ、申し訳ありません、余りにも不敬だった為…」



少年は振り返り、震えるノワールえ近寄った



「ノワールちゃん」


ビクっと震え跪いてるノワールの前に膝をつき肩に手を乗せる


「うちのライガがごめんね、同胞の子を殺しちゃった」



「とんでもありません、我が同胞が愚かにも貴方様に不敬な態度をとった罰でございます、何卒、どうか…何卒お許しを…」










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