第4話〜異形の生物〜
この後も本日投稿するかもしれません
かもですので、ご留意ください
第4話〜異形の生物〜
カインは大まかな問題は過ぎ去った、と安心していた。しかし実際はまだ過ぎ去ってはいなかった。
そう、食料の不味さである。
タクヤや、ネネはあの魚を美味しそうに食べていたのである。
コウは、、、なにも言ってはいなかったか。
アレはおおよそ人間の食べるものではない、と言い切れるレベルの不味さであった。
白身の魚であるのにネットリとし、舌にこびりつくのだ。
それを思い出し、さらには忙しさで忘れていたが、今日自分が指揮した食料採集は地獄への一歩ではないかと戦慄した。
カインは急ぎ足で調理室へと向かった。周りから見たら相当異様な様相であったがそれどころではないのだ。
カインは調理室の扉を乱暴に開くと
「さくら!採集した食料は、どうだ!」
とすごい剣幕であったのだが、それをいなすように
「あら、副艦長。取ってきていただいた食料ですか?魚も貝類も調理できますし、食べれるものばかりですよ?」
と、さくらという人物がニッコリとしながら言うものだからカインも少し落ち着くことができた。
さくらという人物は、傭兵団全員の料理の全てを1人で賄っている。さらに、年齢は絶対教えてはくれないが見た目は年若く、何となくお姉さんと思わせるような雰囲気を持つ女性だ。
しかも怒らせると笑顔で淡々と説教されるものだからどこか逆らえない雰囲気を持っている。基本的に傭兵団の人間は頭が上がらない人物だ。
「いや、それならば良いが、、、タクヤとネネが食べていた魚がものすごく不味くてな。この星はこの様な味のものしかないのかと思うとな、、、」と、落ち着いたからどうにか笑顔でカインは答えた。
「そうですか、夜ご飯の準備中、味見して見ましたが特に問題はありませんでした。ご安心ください。」と言われたがカインとしてはまだ安心ができない。
なので、味見をと申し出たのだがさくらが
今食べずとも結果は変わらない、夕食まで楽しみにしていて下さいと頑なに食べさせてくれないのだから、不安が募ってしまう。
しかし、カインをしてもさくらには逆らえない雰囲気があるので泣く泣く引き下がり夜をただ待つのみとなってしまった。
そして、初のグリューン産の食料を使った料理を皆で楽しもうとタクヤが艦長命令を下し全員を食堂に集めた。
そして目の前にある料理に舌鼓を打ちながらタクヤは口上を述べる。
「さあ!この星の材料を使った初めての食事だ!みんな楽しむぞー!!」
と、言い終わるや否や皆料理にかぶりついた。
その様子を恐る恐る見ていたカインだったが
団員たちは皆、一様に美味い!この食感は初めてだがクセになる!と褒め称えるものだから覚悟して料理を口に運ぶ。
「美味い、、、」
と呟いた。
昨日のあれは何だったんだ?
特別あの魚がまずかったのか?
これはものすごく美味い。なるほど俺は運が悪かったらしい。ただ、アレがまずかっただけなのだ。
と、自己完結しかけたのだがならばやはりタクヤとネネの味覚は狂っているのか?
と思い始め隣で食事をとっていたコウに聞いてみると
「アレはタクヤ様が調味料に機械油を塗りたくったものでしたので、、、」
タクヤ様に口止めされておりました、と申し訳なさそうに言った辺りで
カインの怒鳴り声が食堂に響いた。
それを聞いたタクヤが皿を持って逃げ、ネネが笑い、団員はそれを肴に料理をまた一層楽しむ。
それは彼らにやっと少しの日常が戻った証でもあった。
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タクヤは次の日珍しく早く起きて早朝からブリッジの艦長席に座っていた。
「あー!タクヤが早起きだぁ!どーしたの??」
とネネにすら驚かれるあたり余程珍しいことなのだろう。
ちなみにネネはブリッジが大好きで余程のこと(遊び疲れ)がない限り朝早くから自分の席でボーッとしている。
「今日は昨日送ったキューブの映像を見たいと思ってね!知的生命体が映ってるかもと思ったらいてもたってもいられなかったよ!」
「普段からそうであってほしいものだが?」
とカインに言われムーと膨れっ面で機械を操作し始めた。
さてポチッとな、と効果音をつけながらボタンを押すと艦長席の前に映像が映し出される。
その映像に3人は驚くことになる。
そこに映し出されていたのはおおよそこの世のものであるのか疑問であり、映画や漫画に出てくる様な様相の、まさしく魔物とでも言おうか、そう言った生物が映し出されていた。
背中には大きな羽が生えており青い鱗に牙、大きな体。
そうドラゴンである。
詳しい大きさはわからないが15メートルはあらんかという翼を広げ悠々と飛んでいるのである。
これにはタクヤやネネですら驚き開いた口が閉じないといった様子であった。
最初に口を開いたのはカインで
「タクヤ、これは作りもんか?」
といささか素っ頓狂な質問であったが
事実普通の人間ならばその反応になるであろう。
しかし、カイン自身これが偽物とは思えなかった。
たしかに映像技術により本物と見紛うような物は幾らでもある。
フルダイブ型のゲームも存在する。
だが、今見ているものは映像からでも威圧感を、そして雄大さを与えてくるのだ。
そんな技術は記憶にないし、ありえない。
そして、今自分たちが置かれている状況が何よりの証明になる。未知の、新たなる星なのだ。
「カイン!ネネ!ドラゴンだ!ドラゴン!
これは、仲良くなるしかないね!会いに行こうー!」
そして、やはりタクヤはタクヤであった。
「タクヤ!!もふもふしたドラゴンもいるかな?!?それならネネも仲良くなりたい!」
と、2人とも普通の基準はどこへ?
と言った会話をしているがカインですら心踊るのだから仕方がないであろう。
ドラゴンなんて、子供ならびに男の夢みたいなものだからだ。基本ゲームなどでは倒す方向の夢であるが。
そして、落ち着いた3人はとりあえず他の映像を確認することにした。
その他のキューブの映像にはドラゴン以外の異形な生物が映し出されており、さらに驚かされた。
そしてもっと驚いたのは10以上キューブを確認した後に映し出された、
明らかに文明を持った生物であった。
そして、3人は絶句する。
その映し出された生物は明らかに自分たちとなんら変わりのない人間であったからであった。
読んでいただきありがとうございます
あんぱんです
とりあえず今悩んでいるのですが2500程度の短話でいくか6000くらいの長話で行くかです。その内長くなったり短くなったりするかも知れません。
誤字脱字、その他指摘お待ちしております!
あんぱんを育てると思ってガンガン言っていただければと思います!
よろしくお願いします