幼少期編第八話
お披露目会、、、まだ始まらないです、、、。
そしてぎりぎり更新が今日に間に合った、安堵。
7/4 編集しました。
そして翌朝、私の誕生日会兼お披露目会当日になった。
少しワクワクしていたので、どうやら早めの時間に起きたみたいだ。
隣で眠る鵺黒さんを起こさないように、そっと布団から抜け出して
すこし歩いて部屋についている窓を、すっと開けてみた。
冬の冷たい空気がすっと入ってきて、思わずふーっと息を吐くと
白くなった。空を見ると、
まだ朝日が昇りきっていない、朝焼けの空だった。
そんな景色を見ながら
ふと、この家に来たときを思い出して呟いた。
「きょうで、やくいっさいかぁ。
はじめてこっちにきたときは、しゃべりぇなかったのになぁ
こどものせいちょうってすごいなぁ。」
「そうだな、こどもの成長は凄いな。
初めに見たときは喋れない赤子で、
這い這いで俺の家の周りの森を、移動していたからなぁ。」
「ぴゃっ!?」
いつの間にか、布団の中で寝ていたはずの鵺黒さんが起きて
こちらを見ながら感慨深げに呟いていた。
まさか起きているとは思わなかったので、
思わず変な声が出てしまった。
にしても起きたばかりの鵺黒さんの声は掠れていて、
今耳元で囁かれると危険な武器になってしまう、、、本望ですけど。
不意打ちで鵺黒さんに声を掛けられると、ちょっと危険性がありますね。
「おはよう、零。そんなに驚かなくても良いだろう?」
「だ、だって、いきなりこえを、かけりゃりぇたから、
びっくりしたの。」
「零がもぞもぞして、俺の腕から抜けたあたりで
一応目は覚めたが、何をするのか観察していたんだ。
で、まだ早い時間だがもう一回寝るか?
それとも、話をするか?」
「、、、もうすこしねようかな。
あ、でも、きょうはどんにゃ、あやかしさんが、くるのかはしりたいな。」
「今日来る奴の事か?そうだな、とりあえず冷えるからこっちに来い。
この腕の中なら、長く話ができるぞ。」
「そうだね、じゃあもういっかいおじゃましていい?」
「あぁ、風邪でも引いたら大変だ。ほらどうぞ。」
鵺黒さんは布団を少し持ち上げて、私を招いた。
、、、ドラマCDの表紙か何かですか?エロくないですか?
私を悩殺させる気ですかい、フラフラになるでしょうが。
コホン、もちろん、入らせてもらいますよ。
鵺黒さんの隣に入ると、温かく心地が良かった。
布団って寝る時よりもこうやって起きてから入ると、
もう外に出られなくなる誘惑があるなぁ。
「あたたかいにゃあ。そりぇで、きょうはどんな、
あやかしさんが、くるの?」
「今日は確か招待状を出したのは、古くから知り合いだった
天狗、猫又、鬼、妖狐、大蛇、の夫と妻で二枚ずつで十枚。
しかし、そいつら以上に返事の手紙が多かった。
確か、ろくろ首、から傘小僧、八咫烏、、、
まあ他にもたくさん来ていたな。」
「へえ、いっぱいくるみたいだね。
やっぱりやこくが、ゆうめいだから?」
「いや、多分、零を見てみたいんだろう。
俺がまず、あまり人間や同じ妖にも関わろうとしてこなかった。
その俺が、人間を保護してさらには家族に引き入れた。
これだけでも話題としては大きいはずだ。
しかも、保護した子供が珍しい黒髪黒目なら、
実際に見てみたいと考えたんだろうな。
情報通の八咫烏がここに来たいと手紙を送ってきたくらいだからな。」
「じょうほうつう?やたがりゃすさんが?」
「あぁ、あの方の眷属の烏は何処にでも居るからな。
だから本当はここに来なくても、色々と分かる筈なんだがな
興味が湧いたんだろう。何を聞かれるか怖いものだ。」
八咫烏が情報通、、、あれ、何処かで聞いた覚えが、ある?
確か、前の世界で?いや、現実にはいなかったと思うけど、
なら、なんだろう?、、、どうして————————
ううん、思い出せない。前の世界の事もだけど、
自分の事は思い出せるけど、
私に関係あった人や物の事も思い出せなくなったみたい。
初めにここに来たときは思い出せていたのに、
段々とうっすら靄がかかっているみたいに、思い出せなくなっている。
この世界に馴染んだって事?でも思い出せそうで、思い出せない何かが
今、何か分かりそうだったけど、、、うーんすっきりしないなぁ。
「どうした、零。眉間に皺が寄っているぞ。
何か考え事か?」
「え、あ、ううん。ちょっと、どんなかた、なのかにゃーと
おもっただけだよ。そういえば、あやかしさんに、
くろいろがあるのは、めずらしくないの?
からすは、くろいろっていう、そうぞうがあるんだけど
ほかのあやかしさんはどおにゃの?。」
「あぁ、烏が黒色っていう想像は間違ってはいない。
他の妖はそうだな、結構いると思うぞ。
俺は白色だと妖には滅多に居ないから、
妖に馴染める黒色に髪と目を見せかけてはいるが
人間が黒を嫌っているだけで、妖はそうでもないからな
ただし、本当に人間の町に行くと黒を持つものは本当に居ない。」
「そうなんだ、、、くろいろ、すきだけどなぁ。」
「全部の人間が、零みたいな考えじゃあないからな。
おっと、完全に朝日が昇って朝になったみたいだ
零はどうする?お披露目会は逢魔が時ぐらいから、
その後に宴会状態で、夜中までするだろう
途中で抜けるとは思うが、今のうちに寝ておくか?」
「そうだなぁ、おひるに、もういっかい、ねようかな。
いみゃはあさごはんが、たべたい。」
「分かった、それじゃあ起きようか。
ご飯食べた後に渡したいものも有るからな。」
「わたちたいもの?」
「俺と豊火と亜絡と水華の零への渡したいものだ。
今日だからこそ、だな。
まあこれ以上は言えないから、下で朝ご飯を食べよう。
豊火が張り切って作ってくれているだろうから。」
「うん、もうおなかが、かなりすいてるから、はやくいこう?」
私は布団から抜け出して、部屋から出ようとした。
しかし、危ないから、と少し笑った鵺黒さんに抱えられて階段を下りた。
今はご飯の事しか考えられなかった。
読んで下さりありがとうございました。
次くらいには、お披露目会が始まる、、、気がします。