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幼少期編第三話

遅くなりました。

ぎりぎりまで書いたり直したりしてました。


さてさて、キャラが濃い三人が今玄関にいるわけですが、

自己紹介をしてもらったなら私も自己紹介をした方が良いのかな

なぜか皆さん自己紹介を終えても妖の姿のままでいますがね。

とりあえず、自己紹介しますか。

、、、本来は喋れないはずの、赤子の私なんですけれどね。


『えーと初めまして。零って言います。

 昨日から、鵺黒とこのお家にお世話になっています。

 早速ですが豊火おじ様と亜絡お姉さまと水華お姉さんって

 皆さんを呼んでも良いですか?』


「豊火おじ様、か。良い響きだな、こちらこそよろしくな、零お嬢ちゃん。

 美味しい料理を作ってやるからな。」


「いいわ、その呼ばれ方気に入ったわ。

 こちらこそよろしく。

 私の腕にかけて、最高の服を作ってみせるわ。」


「あらあら、嬉しいわ。

 この姿でそんな風に呼ばれるなんて、これが初めてだもの。

 改めて、こちらこそよろしくね零ちゃん。」


私から挨拶を終えると、鵺黒さんは私を抱えて

三人を見つめながら


「自己紹介は終わったか?

 どうだ、お前たちが心配していた事は何もないだろう?

 この通り、零は妖の姿を見ても態度は変えないだろう?」


「それはこの子に会って分かったさ。この子の目からは

 俺らみたいな妖に向ける敵意も

 怯えの感情も感じなかったからな。

 本当に、変わった子だよ。」


そう言って豊火おじ様は狐の耳や尻尾をすっとしまった

続けて亜絡お姉さまと水華お姉さんも妖の姿をすっとしまった。

あぁ、愛しのもふもふが~!

あの尻尾と耳にじゃれたかったな、今度触らしてもえらるかな


「しかしまあ、いきなり呼び出してくるのは、どうかと思うわ。

 私、これでも名の通った服屋の服の作り手なのだけれど。

 忙しい私は、鵺黒の直々の頼みだから来てあげただけよ。」


「またまた、そんなこと言っちゃって。

 一番にここに来て、鵺黒や零ちゃん達が出てくるのを

 今か今かと待っていた、く、せ、に。

 亜絡はやっぱり恥ずかしがり屋さんね。」


「ち、違うわ。ただ採寸を早く済ませて

 服を作ってあげたいと思ったからよ!」


「はいはい、そういう事にしといてあげるわ。

 それより鵺黒、家にそろそろ入って良いかしら?

 あまり外に長居すると、零ちゃんが風邪をひくわよ。

 早く服を作ってあげたいんでしょ?」


「そうだな、とりあえず早く服は作ってやりたいからな。

 ひとまず中に入って貰おうか。」


そんなこんなで話が終わったらしく

みんなが家の中へと入り始めた

何で会話に入らなかったのかって?

少しウトウトしてたんですよ。

やっぱり赤子ですからね、おネムなんですよ。

少し廊下を歩いたところで鵺黒さんが豊火おじ様へと声を掛けた


「さっそくで悪いが豊火には

 ここにいる人数分のご飯を作って貰いたい。

 頼めるか?」


「おう、元よりそのつもりだったからな。

 さてと、この荷物を置いてくるか

 台所はあっちにある暖簾の所か?」


「あぁ、頼む。零には、、、かゆでいいのか?

 水華、この場合はどうすればいい?」


「そうねえ、ちょっと零ちゃん

 口を開けてもらって良いかしら?」


「ばぁ(どうぞ)」


水華お姉さんに口を開けて欲しいと言われたので

ぱかっと口を開けると水華お姉さんは、私の口を覗き込んだ。

、、、口臭とか大丈夫かな。


「うーん、下の歯は生えているから、

 おかゆでいいと思うわ。

 あとは煮込んだ野菜も一緒に食べれると思うから

 野菜も入れてみたらいいかもね。

 はい、零ちゃんお口閉じていいわよ。」


「そうか、なら野菜も一緒に出すとしよう。

 一応聞くが、亜絡や水華と鵺黒に食べれないものはあるか?」


「食べれないもの何て無いわ。ちゃんと美味しいものを作ってよね。」


「あたしには無いわね。しいて言うならお酒が飲みたいわね。」


「水華、お前は黙ってろ。あと、お酒はここで飲むな

 酔っぱらうと面倒くさい。

 それに零お嬢ちゃんの前でお酒臭い息を吐いてみろ。

 お前がお酒にされるぞ。」


「それは同じ意見だ。この俺の家で

 やらかすような事が有ったら、、、分かってるな?

 あと、俺にも食べれない物はない。」


「わ、分かったわよ。ほんの冗談で言っただけよ、

 お願いだから、そんな冷たい目でこちらを見ないで鵺黒。」


「分かっているなら良いが、、、。

 と言うわけだ、豊火美味しいものを作ってくれ。」


「分かった、ではしばらく待っていてくれ。」


そう言って豊火おじ様は台所のある暖簾の向こうへと消えて行った。

どんなものを作って貰えるのかがすごく楽しみだ。


「さて亜絡には、これから零の服を作って貰いたい。」


「任せて頂戴。

 とりあえず少し広めの場所に連れて行って貰える?

 布とかを広げたいから。」


「分かった、こっちだ。水華はどうする、ついて来るのか?」


「そうねぇ、ついていこうかしら。」


「そうか、とりあえずこっちだ。」


それにしても、賑やかになったなあ

昨日まで二人しかいなかったのに、一気に五人に増えちゃった

まあ、五人中一人しか人間のいない特殊な状況ではありますが。

そんなことを考えていると、

鵺黒さんに案内されて大きな広間に到着した

それにしても、このお屋敷ってどのくらい部屋があるんだろう。


「このくらい広い場所で良いか?」


「こんなに広さがあれば十分よ。さて、少し待っていて頂戴。」


すると亜絡お姉さまは最初の時の女郎蜘蛛の姿になって

おもむろに、風呂敷を出してパッと広げた。

風呂敷を広げると風呂敷よりもはるかに多くの布が出てきた。


『鵺黒、あれってなんであんなに

 小さな風呂敷から布がいっぱい出てくるの?』


「あぁ、あれは妖術を使って重さや、

 体積を小さくして運びやすいようにしていたんだろう。」


妖術、、、もしかして魔法みたいなものかな?

だとしたら私も使ってみたいな。

こう、手から炎がぽって出るようなものとか

いいなあ、ロマンが溢れるなあ。


『妖術?それって私も覚えられるかな?』


「大きくなったら教えよう。それまでは危ないからダメだ。」


『はーい。』


「ふう、服を作る前にいろいろ図らせてもらっても良い?

 あと鵺黒はその子を下ろして、後ろを向いていて頂戴。

 水華もね。」


「分かった、零、下ろすぞ。」


ゆっくりと亜絡お姉さまの前に下ろしてもらってから

私は亜絡お姉さまにいろいろ測って貰った


「まずはここで、、、次はここで、、、、ちょっと両手を上げてね

 うん、いいわこれで全部測ったわ。

 それじゃあ、色とか形を決めましょうか。

 二人とももうこっちを向いていいわ。」


くるっと二人はこちらを向いて、置いてある布を見ながら

こちらに少し聞いてきた


「ふう、さてどんな形と色をしようか。

 零は好きな色はあるか?」


『えーと、黒と白かな。鵺黒さんの色だから。』


「あらあら、なかなか可愛い事を言うのね」


「、、、ありがとう。」


「いちゃつかないで早く決めなさいよ。」


「亜絡、悪かった。そうだなあ、この色はどうだ?」


「いやいや、こっちの色の方が零ちゃんに似合うわよ。」


「しかし、この色も捨てがたいだろう。」


「零ちゃんの可愛らしさはこの色で表せるわよ。」


すると二人は色や形の事で言い合い始めてしまった。

これは、ちゃんと服の形と色は決まるのだろうか。

少しだけ不安になってくる私だった。

今回も読んで下さりありがとうございました。

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