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番外編 いつもと違う初日の出 

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。




「、、、ん、、、もう、、朝か。」


意識が段々とはっきりしていく感覚を味わいながら、

ゆっくりと体を起こした。

まだ日は昇ってはいないようで、まだ少し暗いが

日が昇りきる前に起きる事が出来てよかった。


今日は1月1日、元日だ。

何年か前までは、特に意味を持たなかったこの日だが

零と家族になり、一緒に暮らすようになってからは

少しだけ、意味を持つようになった。







零を迎えてから初めての元日、

いつもただただ寝て朝を迎える元日の様に

寝過ごそうと寝ている時だった。


つんつん ゆさゆさ


「、、ん、零?」


身に感じたくすぐったい感覚に瞼を開けると

隣で寝ていた零が必死そうに俺の体をつんつんしたり

ゆさゆさしている所だった。

、、、そうは言っても、俺の体はびくともしなかったのだが。


『起きてよ、鵺黒。

 早くしないと初日の出が見られないよ!

 ねえってば』


話を聞けば、初日の出を見たいと言う事らしい。

初日の出?何故そんなものを見たいのか


「初日の出を見たいのか?

 まあ、確かにまだ日は昇ってはいないようだが

 何か理由があるのか?」


『あれ?こっちの世界では初日の出に、お願いをしたりする

 習慣って無いの?私の前世ではそう言う事をしていたから

 つい必死になっちゃったんだけど』


初日の出に願い事、か。初めて聞いたな

妖の間では基本何かに願うと言った事をしないから

余計に分からなかったが、そうか


「零の前世では習慣としていたんだな?

 なら、起きないとだな。」


暖かい布団から体を起こし、寒さに気を付けながら

零を抱えつつ布団から出た。




零を抱えながら外に出て、初日の出がよく見える所に

移動した。


『あ、もうそろそろお日様が出てきそうだね。

 鵺黒はどんな願い事にする?』


「実はな、俺はこう言った事をしたことが無くてな

 こういう時にする願い事は、どういったことを願えばいいんだ?」


今までやったことが無かったから、

俺にはこういった時の正しい方法が分からない。


『え、そうなの?

 まあ、鵺黒だったら願い事するまでもなく

 いろいろ実行できそうだし。

 えっとね、これから過ごす一年間の抱負とか

 叶えたい事を願う、、のかな。

 家内安全とかこれだけはやりきるぞ!とか』


なるほど、新年初めの朝日に今年一年間に

成し遂げたいことを願うのか。

これから一年間、か。


「そうか、そう言った事を願うのか。

 お、そろそろ日が昇り始めるぞ。

 零は何か願うことが決まっているのか?」


気になって聞いてみると、零は少し困ったように


『実はね、願い事って自分以外に伝えたら

 願わなくなっちゃうらしいんだ。

 だから決まってても言えないの。

 ごめんね鵺黒。』


「そう、なのか。

 なら心の内に秘めて置かないといけないな。

 なら、お互いに秘密だな。」


そうして昇りくる朝日に願い事を心の中で願った。

、、、俺は何を願おうか。

願い事、、、そうだなぁ、ならば


(零をこの白零の名において、守ると誓おう)


一年だけじゃない、これからずっと、な。








「ねぇ、鵺黒。そろそろ日が昇り始めるよ?

 願い事、決まった?」


「ん?あぁ、決まっている。

 ずっと同じ願い事だからな。」


「そうなの?」


そして今年で何回目かになる元日もこうして零と一緒に

初日の出を見ていた。

零はどんな事を願うだろうか。

俺はあの元日の日から願いは変わらない。


そうして今年も綺麗な朝日が昇っていく。

俺の願い事は昔も今もこれからも変わらないだろう。


(零をこの白零の名において、守ると誓おう)


もちろん、これからもずっと、な。

それでは良いお正月をお過ごしください。

次回はよくて10日、多分20日です。

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