幼少期編第十八話
食欲の秋、ですね。
ホクホクのさつまいもが食べたいです。
制御の練習を始めてから、数時間後
「ふう、こんなものだろう。
それでは、制御の練習はこれで終いだ。」
一通りの制御の練習をし終って休んでいると
鵺黒が結界を解いて私に言った。
「ありがとう、鵺黒。
あ、そういえば明日って一緒にお勉強の日、だったっけ?
鬼束兄弟さんがうちに来るんだよね?」
確か明日は初等部に入るための勉強をあの兄弟たちと
する日だったかな、と鵺黒に聞いた。
鵺黒はそうだな、と言った後
「教師の寿と一緒に勉強する八重が来るはずだ。
復習と予習は大丈夫か?」
と聞いてきた。
「うん。大丈夫。」
まあ、前世は28で歳で大人ですし
小学生レベルの勉強は全く問題はない、、、かな。
でも前世の時とは違うところも少しあるから
改めて学ぶのはちょっと新鮮で楽しい。
あ、気になった人もいるかもしれないけど、
寿と八重って言うのは鬼束夫妻の子供で
寿さんが13歳、八重くんが同い年で
八重くんと私が、寿さんに一緒に勉強を教えてもらっていると言う感じだ。
そんな二人と出会う事になったきっかけは、
私の五歳のお誕生日会での事だった。
誕生日会で鵺黒がこんなことを言ったらしい。
「どうしたものか。」
悩んだ様に呟く鵺黒。
「どうなされましたか、鵺黒様。
なにかお悩み事でも?」
そこに通りかかったのは鬼束さん(夫)。
「あぁ、実はな、、、(かくかくしかじか)。」
「なるほど、あの学び舎に零さんを通わせてあげたい、と。
しかしあの学び舎は初等部でも、入学試験があるのですが
零さんは勉強されないのですか?」
「勉強させた方が良いのだろうが、なかなかいい教師が
いなくてな。妖で通っている奴はまず、居ないだろう?」
「それはそうでしょうね。何せ人間の学び舎です
わざわざ通う者は少ないでしょう。
まあ、うちはそんな所に通いたいと、
言った者が居たわけなんですが、ね。」
「そう言えば兄の方はあの学び舎を終えているんだったか。
何故、行ったんだ?」
「まあ、あの子は色々考えていますからね。
親になった私でも、分からない事が沢山ありますし。
それはそうと鵺黒様、うちの子を教師としてみませんか?」
「教師?お前の一番上の、確か寿と言ったか。
それを零の教師にする、と言う事か。」
「ええ。あの子はどうやら頭も良いみたいですし
それに最近何か悩んでいるようなので
気分転換に何かをさせてあげたいな、と思っていた所なんです。
だから鵺黒様さえ良ければ、
あの子を零さんの教師にしていただけませんか。」
そう言われた鵺黒は少し考えた後、
「なら、頼んで良いか?
頼めるならすごく有難いが。」
「ええ、こちらこそお願いします。
いつぐらいから始めますか。」
「そうだな、そっちの都合でいいだろう。
学び舎に通っている寿に、教師役をやってもらうんだから。」
「そうですね、予定を聞いてみるので
また後日、連絡します。それでも構いませんか?」
「あぁ、問題ない。」
こうして、寿さんが私の教師としてお屋敷に通う事になったのだ。
ちなみに八重君は寿さんが教師として、私に教えてくれるようになってから
何回か経ったある日に寿さんと一緒にお屋敷に来た。
「あ、寿さん。こんにちは。」
「あぁ、零ちゃんか。こんにちは。
来たばっかりで悪いんだけど、鵺黒さんを呼んで貰えるかな。
八重が一緒に勉強するって言いだしてついてきちゃったんだ。」
「え、八重君が?、、、もしかして後ろに見えるその子?」
「うん。ほら八重、零ちゃんに挨拶。」
寿さんがそう言うと寿さんの後ろから、私と同じくらいの背丈の男の子が
元気よく出てきた。
「お、俺はやえ!おにつかやえだ!
きょ、今日からいっしょにべんきょーすることになったから
よろしくな!」
少し顔を赤くしながら元気よく挨拶をした八重君は
にかっと笑った。
勢いに圧倒されたけど、私も挨拶をした。
「うん、私は零。今日からよろしくね。
それじゃあ、上がって。」
二人を招きいれると、八重君が寿を押しながら
恐る恐る入ってきた。
「お、おう!しゅう、ほら上がろうぜ」
「分かったから押すのは止めてくれるかな、八重。
見慣れない場所だから少し怖いんでしょ。」
「こ、怖くなんてねぇしっ!」
「はいはい。」
その後、鵺黒に八重君の話をして
八重君と一緒に寿さんに勉強をした。
それで明日がそのお勉強の日で
寿さんと八重君が来ることになっている。
勉強は毎回寿さんが楽しく学べるように工夫して
いるようで勉強の日が毎回楽しいのだ。
あぁ、早く明日にならないかな。
今回も読んでくださりありがとうございました。




