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幼少期編第十話

前回よりも話は長いです。

しかし、お披露目会にはほんの少しだけしか足を突っ込めませんでした。

「、、、ぃ、、、零、起きてくれ。そろそろ時間だ。」


あれから少し寝たあと、鵺黒さんが起こしに来たみたいだ。


「んぅ、ねむたい、、、おきたくにゃい、、、。」


まだ眠たくて、起きたくないと駄々をこねると、、、


「そうか、、、なら、悪戯するぞ?それが嫌ならすぐ起きてくれ。」


、、、な、なんでこそっとそう言うことを耳元で囁くの!?

鵺黒さんの声は少し低いから、

不意打ちで囁かれるとビクッとなるんだけどっ?

流石に悪戯されて起きるのはちょっと嫌だから、ちゃんと起きることにした。


「っ!?わ、わかった、おきりゅよ。」


「そうか。さて、そろそろ着替えておかないと逢魔が時だから

 招待した皆が来るだろう。この着物を持って水華に言えば

 着付けをしてくれる筈だ。台所に居るから頼むといい。」


「わかった、きがえたりゃ、どうすればいい?」


「着替えたら、広間に俺は居るから声を掛けてくれればいい。

 挨拶の仕方を教える予定だから。

 とりあえず、水華の所へ行ってこい。」


「うん、じゃあまたあとでね、やこく。」


着物を抱えると私は、鵺黒さんの部屋から台所へと向かった。

台所では、小さな赤い狐と小さな白い蛇が食器を運んだり、

料理の手伝いをする光景が広がっていた。

そして豊火おじ様と水華お姉さんは

それぞれ料理やお酒の準備をしていた。


「え、にゃにこれ。ちっちゃいのが、いっぱいいる?」


「ん?あぁ、零お嬢ちゃんか。こいつらは俺と水華の分身さ。

 自分の妖力で作ることが出来るんだ。大きさは自由自在だから

 こういう手伝いの時には作って使ったりしているんだ。」


「大きくなったら零ちゃんも作れるようになるわよ。

 ところで、何か用事かしら?」


「うん、きもの、のきつけを、みかおねえしゃんに、

 たのみたいなっておもったんだけど、いそがしい、よね?」


「いいえ、豊火の手伝いは暇だからやっていただけだから

 零ちゃんの着付けの方が優先事項よ。

 と言うわけだから、豊火それ貸しとくから後は頑張ってね。」

 

「あぁ、分かった。」


「ほうかおじちゃま、がんばって~。」


「おう、料理は得意だからな。

 零お嬢ちゃんは着物を着るの頑張ってな。」


「じゃあ零ちゃん、行きましょうか。

(、、、俺と零ちゃんで態度を変えすぎじゃないか、豊火?)」




水華お姉さんに連れられたのは、とある一室で私はすぐに着物に着替えた。

、、、よくよく考えると、水華お姉さん、男だなって思うと

少し恥ずかしかったから、すぐに着替えたのだ。


「うぅ、すこしだけうごきにくい、、、。」


「仕方が無いじゃない。それにしても流石亜絡と言った所かしら。

 零ちゃんに負担を掛けない様に重さを極力無くしているわね。」


「ほんとだ、おもさはそんなにないかも。でもぬのっておもいよね?」


「えぇ、だけど亜絡は女郎蜘蛛だから、蜘蛛の糸で布を作って

 その布で着物を作れば、軽い着物も作れるの。

 多分この着物は、亜絡の蜘蛛の糸作られているわ。」


「へえ、そういうこともできるんだ。

 ありゃくおねえしゃまってすごいね。」


「そうね、さて着付けも終わったから、鵺黒の所に行きましょうか。」


「うん!」


着替えが終わったら、鵺黒さんの居る広間に来るようにって

言われていたのを、水華お姉さんに言うとそこまで連れて行ってくれる事になった。

部屋が多いから、迷子になると思われたみたいだった。

、、、も、もう迷子にならないもん(泣)。


そういうわけで水華お姉さんと廊下を歩いていると、

廊下についている窓から風が吹いた。

冬に吹く風だから冷たいと思って目を少しだけ瞑ったが、

思ったよりも冷たくなく、纏わりつくような風だった。

不思議だな、と思って水華お姉さんに話しかけた。


「みかおねえしゃん、おもったより、ここのふゆってさむくないんだね。」


「あら、そうかしら?この屋敷の中は寒くないけれど外は寒いわよ。

 屋敷の中は零ちゃんが寒く無い様にって、鵺黒が妖術を張っているけど

 外までは張れないから、外から吹いてくる風は冷たいわ。」


「そうなんだ、じゃあさっきのかぜはなんだったんだろう、、、?」


「どうかしたの、零ちゃん。早く行かないと、

 鵺黒のもとに行くのが遅くなってしまうわよ。」


「そうだね、ごめんなさい。それじゃあ、はやくいこう。」


さっき吹いた風が少しだけ気になったけれど、

水華お姉さんに急かされて、そのことはすぐに忘れてしまった。





それは闇の中、好奇心に満ちた目で視線の先に居た子供を見ていた。

子供はとうに通り過ぎた後だったが、

考え事をしていたのでそれはその場に残っていた。


「へ~、あの子が、ねェ。これは面白くなりそうだなァ。

 長い事ヒマだったけど、あの風に気が付くくらいなら

 関わるのも悪くない。さてさて、どうやって近づこうかなァ。」


ニヤっと一つ笑うと、次の瞬間にはそれは消えており

去った後の地面には黒い羽が落ちていた。





広間に着くと、水華お姉さんはまたね零ちゃん、と言って別れた。

広間に入るための襖を開けると、鵺黒さんはこちらに背を向けて何かをしていた。

声を掛けるか掛けないかで少し迷ったが、声を掛けることにした。


「やこく、きがえたよ?どうかな?」


鵺黒さんに声を掛けたがどうやらこちらに気付いてないみたい。


「、、、。」


「やこく?」


もう一度声を掛けるとやっと気づいたようで、こちらに体を向けてくれた。

鵺黒さんは手に紙を持っていて、それに集中していたようだった。


「、、、ん?あぁ、零か。気づかなくて済まなかったな。

 それにしても、その着物はやはり零に似合うな。とても可愛らしい。」


「うん、ありがとう。それよりなにしてたの?

 こえをかけてもきづいてないみたいだったけど。」


「あぁ、この紙を使ってちょっとな、、、。

 それより着替えたなら挨拶の仕方を教えようか。

 、、、おっと零、髪紐が外れそうだ。直すからこっちにおいで。」


「あれ、ほんとださっきのかぜで、みだれたのかな。」


鵺黒さんに髪紐を結び直して貰いながら、

さっきの風で髪紐が乱れたのだろうかと呟いた。

それは鵺黒さんにも聞こえていたらしく、

私の顔を見ながらその風について質問をされた。


「風?窓から吹いた風がそんなに強かったのか?」


「ううん、そんなにつよくなかったけど、

 ふしぎなかぜだなっておもったから、

 そのかぜでみだれたのかなって、おもったの。」


「、、、どんな風だったんだ?」


「う~んとね、つめたくないけど、ちょっとまとわりつくようなかんじ?」


「、、、もしかしたら、あの方の風か?、、、はぁ嫌な予感しかしないが

 なるようにしかならないだろうな。」


「あのかたのかぜ?どうゆうこと?」


「いや、何でもない。さてと、

 挨拶の仕方を教えないといけないんだったな。

 難しくないから、すぐに覚えれると思う。」


「ほんとうに?ちょっとだけ、むずかしいんじゃないかって

 かくごしながらこっちにきたんだけど。」


「いや、そうでもないぞ。今から見本で言ってみるから

 言った後に続けて言ってみてくれ。

 本日は、私、鬼道零のお披露目会に来て下さりありがとうございます。

 時間となるまで、どうぞごゆっくりこの会を楽しんでください。

 、、、言えるか?」


「、、、たぶん。それより『きどう』ってわたしのみょうじ?」


「そう言えば、言ってなかったか。鬼道は俺の苗字だ。

 零は俺の家族だから鬼道を名前の前に付けたんだが

 、、、嫌だったか?」


「ううん、はじめてきいたから、ちょっとびっくりしただけ。

 それじゃあ、ちょっといってみるね。

 ほんじつは、わたし、きどうれいのおひろめかいに

 きてくださり、ありがとうございます。

 じかんとなるまで、どうぞごゆっくり

 このかいをたのしんでください。

 、、、あってる?」


「あぁ、合っている。後はお誕生日おめでとう、と言われたら

 ありがとうございます。と言えば良いからな。

 そろそろ招待したのが来るだろうから、玄関まで行こうか。」


「うん。」


鵺黒さんは私を抱えると、広間を出て廊下を歩き玄関まで行って

草履を履くと、外に出た。外で少し待っていると空から

昔の偉い人が乗っているような、

牛の居ない牛車がこちらに向かって降りてきた。

いよいよ、お披露目会が始まるのを感じながら

私は牛車から降りてくる人を待っていた。

これから始まるお披露目会に不安と期待を滲ませながら。


次の話ではいろいろなキャラを登場させるつもりです。

今回も読んで下さりありがとうございました。

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