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口裂 1

妖怪×探偵×稀にバトル?です。是非読んでここが良かった。悪かった。など言っていただけると幸いです。

「はぁ、終わったー。つかれたー。」私、鳥山燕は、学校からの帰路の最中、何気なくそうつぶやいた。

今日は特に疲れた。苦手な科目があったわけではない。テストだったわけでもない。ただ、提出物を忘れてしまったのだ。そのおかげで先生からは怒られ、やり直しを食らった。あーめんどくさい。

そんなこんなで帰るのが遅くなり、夕方、というより夜に近くなってしまった。

「逢魔が時」こんな時間には幽霊や妖怪といった化け物が出る。という話を聞いたことがある。まぁ、信じてないけどね。

そうしているうちに、日はどんどんと落ち、ただでさえ人通りが少なく、寂しい通学路が、より一層、寂しくなってきた。

まぁ、信じて、ないけど、ね。

そういいつつも足が徐々に速く動きだす。スタ、スタ、スタ…。帰ってから、まず、今日出された提出物をやっていこう。終わるころには夕食だ。そのあと風呂に入って、今日はもう早く寝よう。そんな風に考えつつ足早に家へ向かっていると……

「ねぇ、そこの学生さん。」急に声を掛けられ現実に引き戻された。「ねぇ、そこの娘?貴女よ?」静かだが、鈴の鳴るような、きれいな声だった。振り向いてみると後ろに女の人がいた。歳は20~30歳だろう。私より背が高い、180㎝はあるだろうか。真っ白なワンピースを着て、赤いヒール靴を履いていた。顔はマスクをしていてよくは分からない。が目元から察するにかなりの美人だろうと思った。

「…私に何か?」警戒しつつ聞いてみる。「実は貴女に少し訊きたいことがあるの。通りすがりの貴女にこんなことを訊くのは申し訳ないのだけれど…聞いて、くれる?」女の人は申し訳なさそうな目で訊いてきた。

…怪しい。私はそう思った。何故なら、こんな時間、この通りを歩く人間などまずいないからだ。ここは日中でも非常に寂しい所で、日が暮れれば、まず、私のような者以外、ここにはこない。

ほかに怪しい点がもう1つ。さっきから話す声を聞いていて、非常にきれいな声だと思った。それなのにマスクをしている。声も枯れていない。鼻声でもない。なのに何故?マスクをしているのか?

考えが頭の中をグルグル廻り続ける。結果として出た答えは、

「なんですか?私でよろしければですけど、力になりますよ。」

 答えてしまった。別にこんなところに人がいてもおかしくはない。道あれば人はいる。マスクは…恥ずかしがり屋なのだろう。多分。

 その軽率な行動は後で反省することになった。

 「ありがとう。お嬢さん。助かるわ。」「いえいえ、それで、私に何を聞きたいんですか?」

 「あぁ、簡単な質問よ…ねぇ、私って綺麗かしら?」

 その質問がなぜか引っ掛かった。他人に自分の容姿を評価してもらうこと、後で考えればそれは非常におかしいことだったのだが、その時の私の考えは違っていた。何故なら、その質問をどこかで聞いたことがあったからだ。その違和感を私は無視し、「綺麗ですよ。マスク越しでも美人だって思います。」と答えた。「そう…………これでも?」

女性がマスクを外した次の瞬間、その質問がなんなのか思い出した。

 マスクに隠れていた彼女の口は耳まで大きく裂けていた。

 

口裂け女…「ねぇ、私って綺麗?」と訊き、「綺麗だ。」と答えたものに裂けた口を見せ、鎌で相手の口を斬りに来る都市伝説。対処法は…

 「ぽ、ポマードポマードポマード」夢中で叫んだ。これでよかったはず。

「や…めて。」口裂け女は顔に苦悶の表情を浮かべうずくまり始めた。

「ポマードポマードポマード」一歩、また一歩と下がっていく。「やめて、やめて頂戴…………」

シュッ

 目の前を何かが横切った。それを目で追うと、さっきまで苦しんでいた口裂け女が手に鎌を持っていた。

「バカねぇ。効くわけないでしょう。」

なんで?効くって言ってたのに。

お終いだ。腰が抜けた。女は一歩一歩こちらへゆっくりと、手に持った鎌を光らせ近づいてくる。


「提出物、明日も出せないな。」最期になんでそんなことを思ったか自分でも検討がつかなかった。女は目の前で鎌を頭上高くに掲げ、眼下の私めがけ、振り下ろした。

「必殺:退魔式ライダーキック」「ギャフッ」

目の前で口裂け女を見た時以上の衝撃映像が繰り広げられていた。私に向けて鎌を振り下ろしていた女が横から飛び出した誰かによって蹴り飛ばされて吹っ飛んでいったのだ。

間抜けな声を上げ吹っ飛んだ女をよそに誰かはこう言った。

「こんばんは。危なかったねぇー。不運だったねぇー。」それが私、鳥山燕と妖怪探偵:(あやか)怪斗との出会いだった。


行き当たりばったりで書いたので至らぬ点ばかりですが感想を送っていただけると幸いです。

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