027 真紀編 始
活動報告で予告した通り、今回から別主人公で参ります。
タイトル詐欺で申し訳ない。
オネでもなく、ショタでは決してない小早川真紀ちゃんが主人公ですが、
よろしくお願いします。
追記:評価してくださった方ありがとうございます。
それだけで作者のモチベが上がりますので、お気軽に評価してくれると嬉しいです。
ウチは猫を被る。
それも山猫の毛皮。
もそもそ、もそもそと仕方なく。
獅子には成れない。
虎など論外。
そんな強さも求めていない。
それでも山猫の毛皮だけは被り続ける。
本性を隠し、他とウチとを隔すために。
強気そうなアーモンド形の瞳がこっちを睨み付けてる。
友達からはよく猫の目のようだと言われる。
そうなのかな?自分じゃわかんない。
瞳の下には小さな鼻と、への字口。
その中でも特に生来の日焼けしやすいが故の小麦色の頬が目立つ。
これがまた、いくら日焼け止めをしても効き目がないので嫌になってしまう。
最近入手した外国の日焼け止めクリームが意外と効果ありで、
少し緩和されたので、まぁ良しとする今日この頃。
でも、あれ高いから日に何度もつけてはいられないんだよね。
容姿は、まぁ美人な方・・・かな・・・たぶん。
そこだけはママに似たのが救い。
だけどパパ譲りのちょっと赤みの強いくせ毛がいつもウチを悩ませる。
まぁ髪の色はまだいい。
問題は気合の入りすぎたくせっ毛ってこと。
雨の日なんかはセットが絶望的になるほど。
それだけで学校を休みたくなる。
さすがにそれをパパの前では言わないけどさ。
たぶんガチ泣きするし。
でも、これらの要素を掛け合わせてできたウチを一言で表すと---
ギャル。
これ。
ほんっとコレ。
で、次点以下には--
遊んでそう。
軽そう。
男好き。
と、そんなのがついて回ってる。
最後には憶測どころか断定になってるし、ナニソレ?
外見だけで判断して、男って本当にバカ。
そんなわけねっての。
こちとら男の子と付き合ったことすらないっての。
ホント氏ねばいいのに。
「なに睨んでるの?」
そう言って声をかけてきたのはウチの親友である、めーちゃん。
場所はウチの教室だ。
ウチらは教室が違うけど、幼い頃からの付き合いで、
こうして放課後何もない時は一緒に帰っている。
いまウチは目の前の折り畳み式の鏡を凝視していた。
「うーん。ウチってば何度見ても、ウチだなぁって」
「なに?またなんか言われたの?」
的を得ないウチの言い分に、付き合いの長さから的確に意をくみ取るめーちゃんマジ凄い。
「そうゆうわけじゃないんだけど・・・」
きっかけは解ってるし。
それはつい先日のこと。
綺麗な黒髪の女の人を見て、自分のコンプレックスが再発しただけのこと。
ホント単純だなぁと思わず溜息。
これはさすがに恥ずかしくてめーちゃんには言えない。
あ、ウチの名前は小早川真紀。
梵天商店街のアクセサリーショップ「ファムファタル」の一人娘。
隣にいるのは無二の親友である和泉芽衣ちゃん。
梵天中学でも屈指のスレンダー美少女と名高く、そして近所のお兄ちゃんに恋する女の子だ。
そう言えばと、今にも鼻歌を歌い出しそうなめーちゃんを見て尋ねる。
「そっちはなんか楽しそうじゃん?」
「んー?実は今日、弟の彼女の家にお呼ばれなんだ~」
「へ~。なに?もう小姑ぶりをアピるん?」
「違うって、そこでパーティーやるんだって。どんな料理が出るのか楽しみ」
あれ?っと小首を傾げた。
確かつい先月、夏に向けてダイエットするって言ってた気がするんだけど?
モールの水着売り場で高らかに宣言していた記憶が頭をよぎった。
・・・けど、言わないでおこう。うん。
「そっちは?」
「ちょっと編み物でわからないことがあるから、いおりんちに行くつもり」
「おやおや、今日は彼氏とお宅デートですか。甘々ですにゃあ」
「違うし!彼氏とか、全然違うし!!」
めーちゃんの言葉に顔がカッと熱くなった。
しかも語気が荒くなってしまった。
くそぅ。
自分だって春さんのこととなると平静じゃいられなくなるくせに。
にししと笑うめーちゃんが憎い。
本当にそんなんじゃないのに。
いおりん。
本名は久我伊織。
ウチらのひとつ上の高校一年生。
琥珀色の髪に儚げな印象のウチの幼馴染。
綺麗という言葉が一番似合う、男の子。
それは下手なモデルなら裸足で逃げ出すレベル。
手芸が趣味で、その中でも刺繍とレース編みはプロ級。
というかウチの手芸もいおりんがきっかけで始めたんだ。
今日は秋の文化祭に出展する編み物で詰まったところがあるから、
教えてもらいに行くだけなのだ。
「じゃあ、そろそろいこー?」
そうしてめーちゃんとウチは一緒に学校を出た。
「でもさぁ、しないの?告白」
今日に限ってそんなことを言い出しためーちゃん。
意外。
いつもならこんなこと言わない子なのに。
ウチは思わずマジマジとめーちゃんを見る。
本人も言ってからしまったと思ったのか、気まずそうに視線を逸らした。
・・・ははぁこれはあれだな。
翔太に先越されて焦ってきたな。
「それさぁめーちゃんがいう?」
まったく仕方ないなぁと、ウチは笑顔混じりに反撃する。
「ぐっ」
案の定、効果は抜群!
苦虫を噛み潰したような顔でめーちゃんは押し黙る。
「でも、ウチの場合は今のままでも満足なんだよねぇ」
気が付けば思ったことを口にしていた。
あれ?何言ってんだウチ。
「・・・壊したくないってやつ?」
こんなこと話すつもりもないのに。
「それもあるんだけど・・・いや、なんでもない。
ほら、ヤメヤメ。ドツボにはまりそうだし」
そういってウチは話をはぐらかした。
めーちゃんもあえて突っ込んでは来ない。
うん。助かったよ親友。
あ、でも話を振ったのはそっちだったっけ。
さっきも言ったけど、いおりんはもうレベルが違う。
男なのに道行く人誰もが振り返るそんな美貌の持ち主なのだ。
男の人から告白されたなんて逸話もあるくらい。
線が細くて、肌も白くて、ウチよりも誰よりも綺麗な人。
いつも微笑みを絶やさず、誰とでも分け隔てなく接する姿勢は近所の大人たちからも人気がある。
対してウチはと言うと地黒に赤いくせっ毛の女の子。
まったく逆のファクターを持った二人なのです。ハイ。
ウチがあのいおりんの隣になんて、まず思い浮かばないよねぇ。
だのに、いおりんはウチと普通に接してくれる
幼い頃からの付き合いだからね。
昔は外見とかそういうの、気にしないで居られることができたのにね。
まぁ元々そんなに友達も多かったわけじゃないけど。
今も仲良くしてるのはめーちゃんと中学の部活の人たちくらい。
---そう、中学。
中学からだ。
ウチがこの外見を気にし始めたのも。
いおりんとの交友を考えるようになったのも。
中学に入学すると、そこは今までの小学校とは違っていた。
なぜなら違う小学校からきた人たちがいたから。
そしてその中の男子がウチの姿を見て、馬鹿にするようになった。
「うわっ!?ギャルがいる!!」
初めはそんな言葉だった気がする。
ぶっちゃけ昔過ぎて覚えてない。
ま、その辺のことを最初から自覚していたウチは、別にどうってことはなかったんだけど。
ウチが平然としていると、何故かさらに絡むようになっていった。
マジウザ。
中には周りの人が眉を顰めるほどの言い方で、本当に始末におけなかった。
その時になってようやくというか、これはいかんとウチも思い、言い返そうとした。
それよりも早く行動を起こし、颯爽と登場したのは、なんとめーちゃんだった。
今でも覚えてる。
ウチの悪口を言った上級生の男子に向かって、華麗にドロップキックを決めためーちゃん。
翻ったスカートと水色の縞々パンツが、ウチの目前を地面と水平に飛んでいった光景は、
今でも中学校では語り草になっている。
この件が元でめーちゃんは『梵天中学のICBM』の異名を授かることになるのだが、
それはまた別の話にしておく。
兎にも角にもそんな親友がいてくれたこともあって、
ウチは悲嘆することもなく、比較的健やかに過ごせていた。
でも事件は起きた。
いや、起きていたというのが正しいかな。
ウチの中学校では学年ごとに階が違う。
だから学年が一つ違えば、お互いに外国みたいなもので、
他学年の情報なんて、よほどのことでもない限り聞こえてこない。
ウチがそれを知ったのは本当に偶然。
なんとウチのせいで、いおりんへの中傷が始まっていたのだ。
信じられなかった。
つい先日も一緒に遊んでいたのに、いおりんはそんなことおくびも出してなかった。
いおりんは昔から物静かだったけど、外見に反して芯の強い男の子だった。
だからウチらに余計な心配をかけたくなかったんだろうと思う。
内容はこう。
一年のビッチと付き合って、実は女遊びが派手とか、金で女を買ってるとか。
男だけかと思ったら、何人かの女の人も言っていた。
どうやらいおりんに告白して振られた人だったらしい。
マジか・・・って思った。
それは無いでしょ?
振られた腹いせにしても、度が過ぎてる。
ふざけんなマジで。
ウチの人生の中であれほど怒りに燃えたことはない。
怒髪天を突くってやつ。
ガッツンガッツン。
でも人は面白おかしい話が好きで、そして他人の醜聞を良く好む性質があるよね。
あっという間にその噂は広がっていった。
いおりんも特に否定することなくて、それだウチはもどかしかった。
ウチには誰も聞いてこないし、代わりにめーちゃんが暴れまくってたけど。
そのおかげもあって、ウチは冷静に対処することができた。
ウチはいおりんと一緒に居ない方が良いと思った。
ウチはいおりんとは学校では話さなくなった。
途中からはいおりんも察してくれたようで話しかけられることもなくなった。
案の定、いおりんの噂も広まったスピードと同じくらいの速さで終息していった。
ちょろいもんである。
あとはこれ以後も同じスタンスを続けて行けば万々歳。
ちょっと---いやかなりウチが我慢すればいいだけのこと。
でも鬱々とした気持ちは日に日に積み重なっていった。
ウチの中のいおりん成分の貯蔵率が急激に枯渇し始めたのだ。
少女漫画なら、主人公がおとなしく身を引いたりすれば、
ヒーローが颯爽と助けてくれたりするんだろうけど。
ここは現実。
そうそう都合よくは展開しない。
いおりんもそんな感じのヒーローではないしね。
しかし待たれよ。
ウチがそんな少女漫画の主人公程度と侮るなよ?
ウチは引き下がる女ではなく、飛び出す女なのだ。
まぁいい加減、自分の我が儘を抑えきれなかったってのが原因なんだけど。
ウチはいおりんと今までと同じように、一緒に話したり遊びたかった。
結果いおりんの家に押しかけてしまう。
相手の迷惑なんて考えてない暴走だったねぇと今なら思う。
因みにそれをめーちゃんに話したときは、真紀らしいわと呆れながらも笑ってくれた。
いおりんも最初驚いた顔してたけど、それでも笑って迎え入れてくれた。
そして、初めていおりんが手芸が趣味だと教えてもらったのだ。
その日からウチたちは人目を避けて、お互いの家で会うようになった。
もう二年以上も前の話。
今もそれは続いている。
ちなみにそれを知ってるのはめーちゃんだけ。
他人に話すようなことでもないしね。
学校では話せなかったけど、家では二人きりで居られるようになった。
これってば実はかなり凄いことだよね。
へへん。ざまぁみろと学校の奴らに言ってやりたい。
悔しそうに歯噛みする顔が思い浮かんで、気分爽快だった。
そんな経緯があったからこそ、この現状をもうちょっと続けていたいと思ってしまう。
それだけで終わるにしろ、先へ続くにしろ。
でも、やはり不安はある。
なにがって、今年からウチといおりんは学校が分かれてしまったのだ。
学校が違えばその学校にいる間のことはお互いにわからなくなる。
そんなのはずっと前から考えて、悩んでいたことなんだけど、
いざなってみると思った以上に来るものがある。
なんていったっていおりんは美形なのだ。
本人にその気がなくても、まわりの女どもがほっては置かない。
ふざけんなマジで!である。
なんでママはウチをもう一年早く生んでくれなかったのかしらと常々思う。
・・・あ、でもそうすっとめーちゃんとも離れ離れになっちゃうから、それも嫌だな。
うう・・・悩ましい。
まぁそれにいおりんが誰と付き合うとか、それを決めるのはいおりん本人なんだけどさ。
最低ラインは、そういおりんと同レベルの美人さん。
これは譲れない。
例えばこの前店に来た姉崎さんみたいな人。
あの人みたいな人だったら・・・うん。
まぁ仕方がないかなって思う。
「って、だぁぁぁ!?違う違う!!」
また思考がネガティブの方へと行きかけてた。
ウチはクシャクシャと髪の毛をかき回して、思考をリセットする。
「なに?随分静かだと思ったら、また一人でグジグジ考えちゃってたの?」
「・・・むぅ面目ない」
そんなウチのことを良く知っているめーちゃんが呆れた声で聞いてきた。
隠しても仕方ないので肯定する。
いや、もちろんそう簡単に負ける気もないし、諦める気もサラサラだよ?
でも、ほら万が一ってのがあるじゃない?
一人でいるときなんか特に考えちゃう。
その時どうするか考えたりする。
まぁ自分でもかなり痛いという自覚はあるんだけど。
いや、マジでドン引きレベルの痛さなんだけど。
ウチの10年近く続いている干からびた初恋は、それくらいでないとグダグダになりそうで・・・。
笑えば笑え!
負け戦に備える乙女の生き汚さに!
だからせめて引き際は潔く、なんて考えている。
幼い頃からの付き合いである数少ない女友達として、
いおりんにおめでとうって言ってやる為に。
ウチにだってそれくらいの意地はあるのだ。
初恋が叶わなくても、女々しく縋ったりなんかしない。
それで嫌われるなんてもっと嫌だもん。
「グダグダ悩む前に、押し倒しちゃえばいいのに」
「は!?押し倒す?いや、いやいや。無理。無理だから!!」
突然のめーちゃんの言葉にウチは顔を真っ赤にして拒絶する。
だって無理だもん。
いおりん押し倒すとかマジ無理。
たぶん押し倒してる途中に鼻血でちゃうもん。
「そっかなぁ。あたしは勝率極めて高いと思うんだけど」
「いや、そうやって煽るの止めて。これからウチら会うんだよ?」
「ばっかねぇ。だから煽ってんじゃない」
「うわぁ、ないわー。まじでないわー。氏ね。死ねじゃなく氏ね」
まぁこんなのいつものことだけど。
そんな掛け合い漫才をして、ウチたちは笑いあってから別れた。
いおりんの家は商店街から少し離れた場所にある。
だからウチはいつも余分に歩かなければいけないんだけど、別に気にしたことはない。
ダイエットは常日頃から意識的にが成功の秘訣なのだ。
見えてきたのは緑の屋根の二階建ての家。
いつものように郵便受けの中を確認してから家に入る。
もう何年も習慣となったこと。
久我のおじさんおばさんとも長い付き合い。
鍵の隠し場所だって教えてもらってる。
郵便物を玄関の脇に置いて、階段を昇る。
いおりんはまだ帰ってないみたい。
ま、それもいつものこと。
いつもウチが先について、部屋で待ってることの方が多い。
さすがに高校の方が終わる時間は遅いのだ。
今日もそんな感じなんだと思う。
まぁその間に色々準備をしておこう。
勝手知ったる何とやら。
実はめーちゃんにも話していない秘密が、ウチといおりんにはある。
これはもう門外不出。
このいおりんの部屋だけで行われるウチたちだけの秘密の遊び。
あ、でもエッチな奴じゃないよ?
それでもウチは毎回それが楽しみで仕方が無い。
なんてったって、ウチの女子力とかそういうのを高めるためのレッスンなのだから。
まぁまさかいおりんにこんな才能もあったなんて意外。
その才能をウチにも分けておくれって感じ。
リビングの時計を見れば、帰ってくるのはあと30分くらい後かな。
ウチはバッグから編み物を取り出しながら、
いおりんの部屋のドアを開けた。
「あ・・・」
それはウチの声だったのか、それとも『彼女』の声だったのか、
今となってはわからない。
薄暗い部屋の中、少し傾いてきた陽の光を浴びて、
琥珀色の髪の綺麗な女の子がそこに居た。
本当に、綺麗な女の子。
ウチなんかより、ずっとずっと、何倍も。
清楚で、凛としてて。
足なんかすらっと長くて、肌は雪のように真っ白。
顔なんかすっごく小さくて、つぶらな瞳は静かにウチを見つめていた。
その女の子はスカートのチャックを上げようとしていたところだった。
女の子が顔を真っ赤にして、両腕で身体を隠すように縮こまらせた。
そんな姿も可愛く見えて、本当に・・・。
ああ、わかった。
つまりはそうゆうこと。
「あの・・・」
口の中がカラカラで、上手く言葉にできない。
一瞬で干上がってしまったようだ。
なにこれ?こんなの初めてだった。
背中に冷たくて固い感触が伝わった。
気が付けばウチは廊下の壁際まで後退していた。
「ご、ごめん。ウチ、ウチはいおりんの・・・」
いおりんのなんだっけ?
ウチなんだっけ?
うん。帰ろう。
たぶん帰った方が良い。
私なんかと付き合いがあるなんて知れたら、
またいおりんが悪く言われる。
はやく帰った方が良い。
「あの・・・邪魔して、ゴメンねぇ」
その時のウチは、ちゃんと笑えただろうか。
あとは後ろを振り返ることなく、階段を駆け下りて玄関を飛び出す。
いおりんの呼ぶ声が聞こえた気がするけど、戻るわけにはいかなかった。
それからどこを走ったのかよく覚えていない。
気が付けばウチは梵天公園の前にまで来ていた。
「そっか・・・」
変な笑い声と一緒に言葉が漏れた。
「そっかぁ」
ふと目の前が滲んだ。
ダメ。
泣くな。
ウチ。
泣くな、ウチ!
こんなこと、ずっと前に覚悟してたことじゃん。
それが今日ってだけじゃん。
言ってあげるはずじゃん!
おめでとうって!!
だから泣くな、ウチ!
「ふぇ・・・ふぇぇ」
泣くな。泣くな。泣くな。泣くなよぅ。
「ふぇぇぇぇぇぇぇ!」
それでも涙はどんどんあふれてきて・・・
「ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
ああ、そうだね。
やっぱりウチは子供だった。
こんな感情知らなかった。
想定すらできなかった。
グダグダでメチャクチャでグチャグチャな想い。
こんなの抑えきるなんて、絶対に無理だよぅ。
でも、ひとつだけ、はっきりとわかる。
この日ウチの初恋は、唐突に終わったってこと。
ふえぇ、女の子の一人称ってむずかしいよぉ←自分で言ってて自分がキモイ
実はこの話、芽衣が勝手に動いたせいでできた話なんです。
そんなに出てきたことないのに、あの子すっごい動くんですよね・・・抑えるの大変。
芽衣の話はこの後、作中の夏休み期間中にやるつもりなんですけど、どうなるかな?