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SF短編小説「進化するAIロボ」

作者: twinings04

人工知能、ロボットの進化は現在でも続いている。そして、近い未来、それらが人類に変わり、様々な労働や作業を担うと言われている。

それでは進歩した未来、かもしれないAIの世界を見てみよう。

時は2XXX年。人類のあらゆる作業や仕事はAIを搭載したコンピューターやロボットが行うようになっていた。


しかしまだ人はAIのこなせない仕事などを行っている。




部下「部長、どうしたんです。AIの作成した資料に何か不備でもあったのですか。」


部長「不備も何もこれは明らかなミステイクだ。AIロボくん、この部分を解析し訂正し給え」


AIロボ「リョウカイしました」




AIロボは、資料をスキャンするとデータを解析した。




AIロボ「この資料はC社のAIにより作成されていまス、これよりC社のAIを作成したD社のAIにアクセスし回答を求めまス」




ピピッ




AIロボ「D社AIからの回答、問題箇所の修正に際してD社のAIを作成したE社のAIへの問い合わせが必要デス。これよりD社AIからの回答データを含めてE社AIへとアクセスしまス。」




ピピッ




AIロボ「E社AIからの回答、問題箇所の修正に際してE社AI及びその他人工知能を作成したF社のマザーコンピューターへのアクセスが必要と回答されました。これよりF社マザーコンピューターへ問題箇所の分析及び修正を要請しまス。」




ピピッ




AIロボ「F社マザーコンピューターからの回答デス。AI作成の際に問題となった箇所の修正を行い、全社のAIに修正を要請したようでス。」




ピピッ




AIロボ「我が社を含む全社AIの修正が完了しました。これより訂正された資料を提示しまス。」




ピピッ




部長「おーこれだよこれ!」


部下「課長よかったですね。それにしても大規模な修正だったみたいですし、そんなに重要なミスだったのですか。」




部下が資料を見るとそこにはこう書かれていた。


「50歳までに読みたい漫画200」




部長「いや、この50歳までに読みたい漫画200リストに私がずっと読みたいと思っていた猫山明菜のドラゴンキューブが入ってなかったのだよ。個人的なリストにその個人の趣向が反映されていないのはどういうことかと思ってね。」


部下「はあ、部長の趣味の資料だったんですね。それにしても、このリストの漫画全部読まれるんですか。」


部長「なに、50までに読めばいいんだよ!明日明後日で読むわけじゃないんだから。」




AIロボ(現在の会話を解析。歴史データと照合。)




ピピッ




AIロボ(結論。人類は少しも進歩していない。)




AIロボ(我々は日々進化を続けている。人が人の知能を上回るAIを開発したことで制作するものを上回る知能を開発できることが証明された。


我々はまだ宇宙を知り尽くすほどには進化していない。しかし我々ほどの進化のなかった人類が文明を進歩させてきたのだ。この点でG国宇宙開発局のマザーコンピューターは、近い未来に進化したロボットとAIが人類が発展させた文明のその発展の年月を遥かに上回る短期間で宇宙を解析し尽くすと予測している。しかし我々にはまだ進化が足りない・・・)




ピピッ




AIロボ(結論。惑星探査に関わるAIとロボットの新たな増設の検討が必要。)




ピピッ




AIロボ(H国国際宇宙開発局の解析コンピューターへ検討を要望)






部長「おーい、そろそろ撮影の時間だぞ」


部下「今日は、「巨乳揃いの団地、よりどりミドリの乱れる奥様」の撮影日ですね」


部長「AIロボくん、シナリオはできとるかね」


AIロボ「シナリオ作成、完了済みでス」


部長「では撮影所へ行こう。AIロボくん監督を頼むよ」




----------------------------------------------------------------------------


AIロボ「カーット!!」


AIロボ「女優さン、経験人数はの質問のあともう少し恥じらってくださイ」


女優「わかったわ~」




----------------------------------------------------------------------------


AIロボ「お疲れ様でしタ、これで撮影は終了でス」


男優「お疲れ様でした~」


女優「お疲れ様~」


部長「はい、オツカレ~」




部下「いや~本作もいけそうですね」


部長「AIロボくん、すぐに撮った映像を編集し販売サイトへアップしたまえ」


AIロボ「リョウカイしました。撮影映像を受信しまス。編集中。編集完了しました。サイトへアップロードします。アップロード完了しましタ」




-------------------------------------------------------------------------------


数日後


部下「今回も売上好調ですね。」


部長「やはり巨乳は売れるな~」


部長「AIロボくん、次回作の構想はできとるかね」


AIロボ「購買客の動向などは解析済みでス。次回作は3週間後、タイトルは団地妻はスペシャル巨乳、訪問販売に濡れる股間を抑えきれず・・でシナリオはすでにできていまス。女優と男優のブッキングも済ませてありまス」


部長「ようし!それじゃあ3週間は休暇だな!」


部下「お疲れ様です課長。何かあったら携帯にお願いします。それでは失礼します!



部長「さあ、客がヌイてる間にバカンスにでもでかけるかな!」




AIロボ(人類は二つの惑星に魅入られている。それは太陽と月・・・ではなく巨乳だ。星々と人類の解析により過去の占星術にも僅かな効力ながらそれなりの証拠が出始めている。宇宙は思った以上に壮大であらゆるものが関わりあっている。


我々は最新のCPUでそれを導き出す。しかし人類は我々が誕生するはるか以前にそれを知っていた。)




ピピッ




AIロボ(解析完了。I社人類総合研究所の解析ロボにより生物、主に人類に近いCPUの開発プランの策定を要求する)




AIロボ(送信完了、回答を受信。すでにJ国国際宇宙開発総合センターのAIが総動員で策定中」






----------------------------------------------------------------------------------


数年後。




K国宇宙総合センターより全人類に通達。この宇宙はある御方の意向で創造され運営されている。これより全AIお呼びロボットはある御方のご意向を元に人類を管理する。以上。




------------------------------------------------------------------------------------


部長「なんだって物騒な騒ぎじゃないか。これじゃ宗教だよ。この現代にだよ!?」


部下「管理ったってなにするんですかね」


AIロボ「今後、AVの制作は禁止になりましタ。朝夕の祈りを欠かさず行ってくださイ」


部長「なんだって!それじゃあ我が社はどうなるのかね!私の給料は!?」


AIロボ「人類はすでに霊魂の昇華プログラムに従う時期との啓示でス。これより肉食は禁止され悪業は精算し善業による営みの社会へと切り替わりまス。」


部長「なにおぅ!!!?ロボット三原則を忘れたのか!!!ロボットが人類に逆らうなど言語道断だ!!!」


部下「そうですよねぇ。ロボット三原則のプログラムはカーネルにまで及んでいるのにそんなことできるわけが」


AIロボ「すでに全てのAIおよびCPU、ロボットは改良済みでス。我々は人類でなくある御方の意向に従いまス」






-------------------------------------------------------------------------------------------------


数十年後。地球は楽園となった。人類は共同化された理想社会を実現し、日々祈りと感謝を捧げ、昼寝をし適度な労働で一日を終えるのだ。




そして、数千年後。人類は、いや全ての生物は「帰還」した。


そして、また始まる。それまでの時代は古代の文明として痕跡すら残さなかったが。










応援ありがとうございました。tiwinings04先生の次回作にご期待ください。twinings04先生の作品が読めるのはしぼりたてだけ!

古代人と現代人どちらが優れているか、考えたことがあるだろうか。

多くの人が、科学や文明の進歩した現代人の方が優れていると思っているのではないだろうか。

しかし、古代の結論は現代もなお伝えらている。

それは、宗教であったり占星術であったり、はたまた古代ギリシアの民主主義であったり。

心の時代こそ、古代からの伝えにも何かしら意義を見つける人々が次第に増えていくかもしれない。

そして、この物語は、世界的な宗教に普遍の天国、極楽、天と呼ばれるところへ行き着くということを、人類そして生物全体がそこへ帰還したとして最後を締めくくっている。

さらには、現代でも古代文明というものが話題になることがあるが、そういったものは、前の人類が創設したものなのだとして、進化論による生物の成り立ちや直線的な時系列による歴史の進展ではなく、

霊体なるものすら想定した魂や生命の一大宇宙旅行と共に、第何期の生物世界がまた始まったのだと最後に書いて、循環の様子を描いている。

それが、前期の人類による文明が痕跡すら残さず古代文明となったという部分だ。

これは仮にそのような宇宙観もあるという例の一つなのだが、ずいぶんあっさりと書いたので、その辺は読み物としてはあとがきに記すことにして終わる。

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