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遊牧団 仮  作者: 夢って良いよね
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食事と少年と名前と


「フフン~、フ~ん」


女は、陽気に鼻を鳴らす。後には、黙々と付いて来る人達。皆、何か言いたげそうにしている。女が、片手を挙げ。


「ここで、停止しま~す!」


そう叫んだ。耳が、痛いほどに。私は、この女の荷車に乗っていた。いや、乗せられていた。後ろの人達が、次々と停止する。停まると同時に、走ってくる少年が居る。


「カカさん!何で急に、走らせるんですか!まぁ、予想は当たっていると、思うんですけどね、一様、皆に、話して、下さい!」


カカ、と呼ばれる女が押されている。少年は、私より少し上の人っぼい。


「ん?」


少年が、私に気が付く。私は、ペコリと頭を下げる。それに、反応して少年も下げ、近づいてくる。


「いや、スマン。見苦しい所、見せてしまって…。俺の名前は、ユウ。ユウ・シデンだ。よろしく!!」


元気が良く、優しそうな人だ。でも、こういう人ほど気を付けよう。そう心に決めている。それでも、顔には笑顔がある。挨拶が終わると、ササッと女の方へ向き直り。


「カカさん!説明とこの子の事紹介して下さい」


「あ~。はい。はい。その前に食事の準備ね~」

「カカさ~ん!」


カカは、そそくさと奥の荷車に歩いていく。その後に、ついて行くユウ君。……。私は、どうすれば良いですか?そんな事は、よそに二人は食事の準備を始めてる。ぞろぞろと、残りの人達が現れる。

型位の良いおじさん。不思議なおばあちゃん。男だが、女の口調の男二人。子供が、三人だ。


「牛肉に、餌やんなくちゃ~。」


子供が、そう言い。牛の方へ、走る。牛肉というのか、あの牛は。もうちょい。良い名前は無かったのだろうか。


「ハラミにも、餌あげないとね!」


幼女が、もう一匹の牛へ。駆け寄る。………ハラミ。ですか。

食用なのか、二匹は。可哀想。


「ほほほ、光虫にも餌をあげないとね~」


老婆も、餌をあげるらしい。……始めて見た、こんな大きい昆虫。形は団子虫だ。でも、見た目が可愛いかも。

それが、三匹いる。餌は、全部草だ。


「はーーい!!皆食事の用意できたよ~!集まって~!」


カカの五月蝿い声が聞こえた。それと同時に。私の腹の虫が、鳴いた。近くにいた、おばあちゃんに笑われた。


「あ、こっちだよ~。君は~。ふふん」


カカは、私を隣に座らせたいらしい。私は、渋々、隣に行く。


「では、皆さん今日もオツカサン~。では、いただきます!!」

「いただきますーーー!!」


一斉に食らいつく。肉、野菜、薬草、酒、穀物沢山ある。私は、どうすればよいか迷った。


「はいよ、だいたい全部。よそったよ?」


「あ、あ。ありがとう………ございます」


ユウ君が、よそってくれた皿には。綺麗に全部あった。とても、美味しそうだ。

肉は、羊の肉だった。こんがりに狐色になっていて、とても美味しい。

薬草は、ソーベルトというものだった。苦味より酸味が強いのが特徴の薬草だ。効能は、疲労回復、精力回復だったはず。野菜は、人参。白菜キャベツ、玉ねぎ。を千切りにしてある。シャキシャキしていて、これも、美味しい。ドレッシングは、オリジナルらしい。程よい甘味と塩味が、ある。


「えー、では、紹介しようかな~そろそろ。コホン。えー、我が団体に、新しい仲間が入りましタ。えーと、名前は、アーリ。アーリにしようかな。」


「えっ」


困惑する。名前が、勝手に付けられてる。動揺する私と変わって、カカは笑顔だった。



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