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声劇台本:魔女の王妃と、お姫様

作者: すずめ

声劇台本です。

白雪姫がモチーフになっております。

ニコニコ生放送で、自由に使っていただいて構いません。

ただ、動画などものが後に残る場合は、ご連絡をいただけると幸いです。(タイムシフト等で一時的に残る場合は大丈夫)


【配役】

姫♀

王妃♀

召使い(サフィ)♀

鏡♂

盗賊♂

(召使いは性別を男性にしても可能。

 比率は♂2♀3 ですが、♂3♀2 でも可能)

補足:(「」)は心の中の台詞を表現しています。





本文


姫(「私はこの国の王女。私を産んだお母様は、私が赤ん坊のころに亡くなったらしい。王である父も、今から三年前に、亡くなってしまった。

  でも、私は寂しくはない。召使いたちは私を大事に扱ってくれる。お父様の後妻の、二番目のお母様だって、私のことをとても愛してくださるもの」)


姫「(軽く咳きこむ)」

召使い「大丈夫ですか、姫様」

姫「大丈夫よ、心配をかけてごめんなさいね、サフィ」

召使い「いいえ、とんでもございません。姫様のもとでお仕え出来て、とても嬉しいのですから。私のことは気になさらず、ゆっくりお休みにな……、

  姫様、少々お待ち下さいませ――(部屋の外へ)どなたでしょうか?」

王妃「ワタクシです」

召使い「王妃様……」

王妃「あの子の様子はどう?」

召使い「(冷たく事務的な感じで)姫様の病状は思わしくありません。今もベッドでお休みになられております」

王妃「(心配そうに)まぁ……」

召使い「申し訳ありませんが、姫様は今、王妃様とお話しできないかとぞんじ……」

姫「サフィ、私なら大丈夫。入っていただいて?」

召使い「姫様……ですが……」

姫「気遣ってくれてありがとう、サフィ。でも、大丈夫だから、ね」

召使い「ですが(言いかけて止まる)かしこまりました」

王妃「……姫、体の具合はどうですか? 痛い所や辛いところはありませんか」

姫「ありがとうございます、お母様。大丈夫ですわ。サフィは優しいから心配し過ぎなだけで、私なら……うっ。(最初よりも強く咳きこむ)」

召使い「ひ、姫様」

王妃「姫?」

姫「(呼吸を整え)本当に大丈夫……少し咳きこんだだけです……」

王妃「サフィさんの言う通り、あまり長くお話ししない方がよさそうですね。

  ……姫、喉によく効くお薬を用意しました。こちらに置いておきます。寝る前に飲んでください。

  そうそう、明日の食事には、ワタクシの故郷、南の国から取り寄せた食材を、調理させましょう。あの果物も喉の痛みを……」

召使い「王妃様、姫様の顔色がよろしくありません。今は……」

王妃「そうね……ごめんなさい。……サフィさん、姫をよろしくお願いしますね……」

姫「お母様……今日は来て下さってありがとうございます。またお話ししてくださいね……」

王妃「ええ……お休みなさい、姫」

召使い「……行ってしまわれましたね……姫様、お薬ですが……」

姫「ええ。後で飲まなくてはね」

召使い「でも、見て下さい。このような毒々しい緑色……お体に触るのでは」

姫「でも、サフィ? 体に悪い物を、お母様がお渡しになる筈がないでしょう?」

召使い「ですが、姫様。ですが……(言いよどむ)」

姫「大丈夫よ、サフィ。お母様はお薬にくわしくていらっしゃるもの」

召使い「ですが、姫様。……城中の皆も噂しています。王妃様は魔女で、この国を駄目にしようと企んでいる、と」

姫「サフィ……噂はあくまで噂よ?」

召使い「そうでしょうか。実際、女性の身でありながら大臣に口出しする、外国からは、怪しげな道具や本を……」

姫「サフィ。……サフィ、喉が渇いたわ? お水を持ってきてくれない?」

召使い「かしこまりました」


姫(「私には分かってる。お母様が大臣に意見をおっしゃるのも、南の国から品を取り寄せるのも、この国のためにしていることだって。

  サフィもいつかきっと……分かってくれるはず」)

召使い(「……姫様はああおっしゃるけれど、私は王妃様を信用できない。

  そうだ。今晩、王妃様の部屋を覗いてみよう。王妃様が邪悪だという証拠が、見つかるかもしれない」)


夜、王妃の自室。

王妃「ワタクシの実家は、代々魔法使いの血筋。私自身は魔法を使えないけれど、魔法の知識は持っている。薬や医学の心得も。

  けれど、その知識でも、姫の病気を治す手立ては分からない。この国の医者にもせたけれど、彼らにも見当がつかないと言われた。

  あの子は日に日に弱っている、このままでは……。

  やっぱり、この鏡を使うしかないのかしら。鏡はワタクシの実家に伝わる、魔法の鏡。どんな問いにも、答えてくれる。でも、代償もある。

  (少し考え)いえ。迷うのは、もう終わり。あの子が良くなるためですもの。

  鏡よ、鏡!」

鏡「王妃様、お呼びですか?」

王妃「ええ、鏡。用は他でもありません」

鏡「おおっと。お待ちを。全知の鏡である私に質問をする。それはいい。けれど……私に、質問するなら」

王妃「ワタクシの寿命を七年分でしょう。……分かっています」

鏡「なら、よろしいのですが。では、ご質問をどうぞ」

王妃「鏡よ鏡。この世で一番美しい子、ワタクシの姫を治す方法を、どうか教えて」

鏡「ええ、ええ。存じておりますよ。姫様のご病気を治すには、薬を飲ませればよろしい」

王妃「その薬とは」

鏡「はい。薬の製法は難しくはありません。時間はかかりますがね。まず、西の森のムラサキ・オオリンゴを……」


召使い「まさか……王妃様が鏡と話をしているなんて。何を話しているかは聞こえないけれど……。

  口をきく鏡なんて……あれはきっと、魔法の鏡。そして、そんなものを持っている王妃は、邪悪な魔女!

  姫様に伝えないと……いえ、姫様はお優しいから、きっと信じて下さらない。私が何とかしないと。

  そうだ! 姫様を、北の国へお連れしよう。北の国は、姫様の本当のお母様の、出身国。姫様のおじい様が、きっと護ってくださる!」


翌日。

召使い「王妃様、失礼します……う、この匂い(むせる)」

王妃「トカゲの干物を砕いて、この草の汁を混ぜて(夢中で作業していたが、サフィに気づく)ああ、サフィさん、聞いて下さいな……あの子の病気を治す薬が分かったの!」

召使い「そ、そうですか、それはようございました……(王妃に聞こえないように)薬? 冗談じゃない。魔女の毒に決まってるっ」

王妃「あさってには完成します。……これさえ飲めば、あの子もきっと良くなりますからね?」

召使い(「このままでは、姫様は毒を飲まされる。……そんなことは絶対にさせない……」)

召使い「(王妃へ)王妃様……提案したいことが」

王妃「なんでしょう?」

召使い「姫様は病のため、ずっとお部屋を出てはおりません。ずいぶんと心が弱られているご様子」

王妃「……そうです、ね」

召使い「もし明日、姫様の具合がよいようでしたら、近くの森まで馬車でお連れしたいのですが。ほんの三十分程でも」

王妃「(思案してから)分かりました。お薬はもうすぐできますが、心が塞いでいては、やっぱり体にはよくありませんものね」

召使い「それでは、馬車の手配は、私がしておきます」

王妃「ああ、そうそう……護衛の兵もつけなくてはなりませんね。将軍には私から申しておきましょう」

召使い「(小さく舌打ち)」

王妃「どうしました? ……なんでもないならいいのですが。では、明日。よろしくお願いしますね、サフィさん」

召使い(「ああ、馬車で北の国へ逃げる予定だったのに。護衛をつけられては、それができない。どうすれば……そうだ!」)


召使い(「私は、ここに務める以前、盗賊団に所属していた。今では改心し、姫に忠誠を誓っているけれど、彼らとの連絡方法は分かっている。

  彼らの協力があれば、護衛の兵士を無力化し、姫様を北の国にお連れできる」)


城下町の酒場で

盗賊「ひひひひひっ。サフィ、何年ぶりかなあ。俺達『七人の小人』団の一員だったお前が、今では、お城の召使いとはねぇ!」

召使い「無駄話はいりません。……聞いてください。あさっての昼間、姫様と私が、馬車で森を訪れます。兵士たちとともに」

盗賊「ほう、姫様はご病気だって聞いていたが……」

召使い「あなた達に頼みたいのは、兵士たちを気絶させ、姫様と私を保護すること。そして、北の国まで連れていくこと」

盗賊「ほぅ。……しかし、そいつはなかなかに大仕事だ。どおっすっかなぁ……」

召使い「金貨二百枚」

盗賊「三百枚だ」

召使い「分かりました。……これは手付け金です。それに、姫様を北の国にお連れすれば、北の国の王様からご褒美があるはず」

盗賊「そいつぁ、ありがてぇ」

召使い「それから、兵士たちには罪はありません。ですから」

盗賊「殺すな……っていうんだろ? わぁってるって。大船に乗ったつもりで任せとけよ」


当日。森にて。

姫「ああ、いいお天気。……嬉しいわ。サフィや兵士の皆さんとお出掛けできるなんて……あ、みてみて、サフィ。あの花、とても綺麗よ」

召使い「ええ。本当に綺麗ですね」

召使い(「もうすぐ、盗賊たちがやってくるころ……姫様を騙すのは心苦しい。けど、このまま城にいて殺されるより、ずっといい筈」)

姫「あ、みて。あの木の枝に小鳥が止ま……」

盗賊「ひひひっ。やっちまえーーっ!」

姫「な、なに? あの人達は……」

盗賊「射掛いかけろ、殺してしまえ!」

姫「(悲鳴を上げて)アルフォンスさん(兵士の名前)が!? アルフォンスさん……」

召使い「し、死んでる? ば、馬鹿な……こんなこと……」

盗賊「いけええっ。射殺せ! 斬り殺せ!」

姫「いやあああっ。トムさんが……サンテさんまでっ、ああ……」

召使い「兵士たちが皆、殺されていく……(盗賊たちへ声を張り上げる)あなた達!」

盗賊「おやおや、サフィ。顔色が悪いぜ。真っ青じゃないか?」

召使い「一体どういうことです? 兵士たちは殺さないと……」

盗賊「実は俺は東の国の王子、その家来と知り合いでねぇ。王子は、姫に惚れているらしい。以前から姫をさらえないかって、頼まれてたのさ。そこで俺達は、王子様の願いを叶える手伝いを、することにした。

  姫は王子のキスをお受けになり、一生、幸せにくらしましたとさ。めでたしめでたしだ! 短い一生だろうがな。王子は、死体を抱くほどの、ド変態だからよ!」

召使い「この卑怯者っ」

盗賊「おやおや。お前に言われるなんてねぇ……お前の方が、よっぽど酷いじゃねぇか」

召使い「なっ……!?」

盗賊「だって、お前が姫が今日、ここに来るって教えなきゃ、俺達は姫をさらえなかった。姫が変態王子の元に連れていかれ、なぶられることもなかった。(嘲笑する)」

召使い「くっ……――姫様、逃げましょう」

盗賊「させるかよっ。野郎ども、サフィも殺しちまいなッ」

召使い「(切られて悲鳴をあげて)ひ、ひめさま……にげ……て……」

姫「さ、サフィ? いや、サフィ、死なないでっ、いやああっ!」

盗賊「ひひひひっ。姫様、腰を抜かしなさったかい? 安心しな、俺達が優しくエスコートしてさしあげるからよう。野郎ども、まずは俺達のアジトまで姫をお連れするんだ!」


王妃の自室にて

王妃「薬はできたというのに、あの子は帰ってこない。城の者に森に調べに行かせたが、見つかったのは兵士やサフィさんの、物言わぬ姿……。

  でも報告では、姫の死体はなかった。なら姫たちを襲ったのは、ただの物取りではない。おそらくあの子が姫と知った上で、何かに利用するつもり。

  あの子はきっと生きている。そして、あの子の居場所を知る手段も、ワタクシにはある。

  鏡よ鏡!」

鏡「お呼びでしょうか」

王妃「あなたに聞きたいことが……」

鏡「(さえぎって)御待ちを。私の答えには代償が」

王妃「分かっています。七年分の寿命でしょう?」

鏡「ええ。ですが……短い時間に連続して寿命を吸われれば、魂や体への負担はとても大きくなります。おそらく、寿命は十四年よりももっと縮まる。あるいは、明日や明後日に、お亡くなりになるやもしれません」

王妃「くっ……かまいません」

鏡「ですが、王妃。この国にとって必要なのは、姫でなく賢き王妃。姫よりもあなたの命を優先……」

王妃「お黙りっ! あの子は、王や先代の王妃から預かった、大事な……いいえ、私にとっても、いとしいいとしい、この世で一番可愛い子!

  叩き割られたくなければ、姫の場所を言いなさいっ!」

鏡「そこまでおっしゃるのでしたら、姫の居場所をお教えしましょう。姫は今、盗賊『七人の小人団』のアジトに。そのアジトの場所は……」

王妃「(間をあけて)……鏡よ、ありがとう。……(小さく悲鳴)体に力がはいらな……い……。駄目、倒れられません。あの子を助けるまでは。

  将軍! 将軍! 姫の居場所が分かりましたっ! 兵の準備を。私もついていきます。姫を救いに行きましょう」


盗賊のアジト。

盗賊「(手下たちへ)二三日すれば、東の国からお迎えがくる。そうすりゃ、金ががっぽがっぽだ! お前たち、前祝いの宴会だ。がんがん飲め……!」

姫「サフィ……兵士の皆さん……(すすり泣く)サフィ……」

盗賊「姫様、お泣きですかい? (下品に笑う)泣き顔もそそりますなあ? 泣きやまないと、王子の元に行く前に、手を出しちゃいますぜい?」

姫「いや……いや! 近づかないで」

盗賊「(嬉しそうに)泣け、叫べ! どんなに喚いたって、助けなんか来ねえがな!」

姫「いやああ……え? あら? ……(寝息を立てる)」

盗賊「なんだ、この姫は? 泣き叫んでいたかと思ったら、急に寝やがって。王族の神経って言うのは、図太いのかね? (手下たちに)……なに? お前たちも眠ぃだと? 馬鹿言わず、しっかりしやがれ!

  ん……(鼻をクンクンと鳴らし、匂いを嗅ぐ)なんだ、この甘い匂い」


王妃「(アジトの裏口から)兵士の皆さん、いま、薬をいぶし、煙をアジト内に流し込んでいます。

  薬の煙は透明で、しかも人を眠らせる力がある。皆さんには、先に中和剤を飲んでいただきましたから、心配はありません。盗賊たちが眠り次第、中へ」

盗賊「お前たちっ、口と鼻を押さえろ! この妙な匂いを嗅ぐんじゃねええっ……くそ、どこのどいつの仕業だ!」

王妃「気付かれた! 皆さん、姫に危険が及ぶかもしれません。突入を!」

盗賊「王国の兵士どもか? こっちは、ほとんど眠ってやがる……くそったれえっ」

王妃「皆さん、盗賊たちを速やかに捕らえるのです!」

盗賊「俺まで眠くなってきやがった。……だが、俺はあきらめねぇっ! 俺一人だって、全員ブッ殺してやんよおっ……」

王妃「気をつけてっ、あの男は只者ではありません」

盗賊「そうとも! 俺は只者じゃねえっ。もうすぐ金が手に入るんだ! お前らに負けてたまるかよっ! 切り殺してやる。くらえええっ!」

王妃「薬が効いているはずなのに、あんなに激しく動けるなんて……皆さんが圧倒されている……」

盗賊「おらおら、死ねしねしねえ! 俺の金のためにくたばりやがれっ。……(苦しげに)うう……畜生っ……(起きていようとするが、眠気はさらに強くなっていく)まぶたがやたらと……」

王妃「(息を吐いて)ようやく眠ってくれたようですね……皆さん、盗賊たちを縛りあげて。

  ――姫っ、もう、もう、大丈夫ですからね、姫……う……(咳と吐血)」


姫の自室にて

姫(「あれから一週間がたった。

  お母様は、私を連れ帰るときに、口から血を吐かれたらしい。それからずっと寝込んでいる。

  お医者様の話では、お母様の体は極端に弱っていらして、今日明日にでも亡くなってもおかしくないらしい。

  私はサフィが何をしたか。見当がついている。お母様の体が弱っているのも、確証はないけれど、私のせい?」)

姫「ああ、サフィや兵士の皆さんが亡くなったのも、お母様がお弱りになったのも、私のせいよ。私が、私がいなければ……っ!」

王妃「そのようなこと、言わないで? (咳きこむ)」

姫「お母様? ベッドから出てはお体に……」

王妃「姫、聞いて」

姫「お母様?」

王妃「あなたはさとい子だから、分かっているのでしょうね。

  ……サフィはあなたを想ったが故に、死にました。やり方は間違っていたけれど、あなたを想っていたのは事実。兵士もあなたを護るために死にました。

  (少しためらって)ワタクシの体が弱ったのも、あなたのため……それも事実」

姫「ああ……(つぶやくように)やっぱり私なんて……(感情がたかぶり、先程より大きな声で)私なんて!(泣きだす)」

王妃「でも、姫。サフィも兵士も、ワタクシもあなたのために、命を費やした。あなたが幸せであってこそ、ワタクシたちの想いも意味を持つのです。

  貴方が悲しみにくれ命を無駄にするなら、ワタクシたちの命も無駄になってしまう。

  だから、姫。ワタクシたちのことを少しでも想ってくれるなら、生きて。そして幸せになって。それがあなたの義務」

姫「(泣くのをやめ)お母様……」

王妃「わかりましたね、ワタクシの可愛い可愛い娘……(突然、胸に痛みを感じて)うっ」

姫「お母様!? しっかりして下さい。お母様!? 誰か! お母様が、お母様がっ、おかあさまあっ!」


姫「その三日後。お母様の葬儀そうぎり行われた。

  今も辛い。悲しい。でも、私は泣かない。泣くことで時間を無駄にしない。

  私のために命を費やした兵士の皆さんや、サフィやお母様……。いつか、皆に再開する日まで、私はできる限りをする、せいいっぱい生きる……そう、誓ったのだから」


鏡「そして、王妃の残した薬のおかげで、姫の病は完治します。姫はその後、多くのことを学び、政務に尽力じんりょくします。

  姫によって、南の国との交易の活発化など、国をより豊かにする政策が行われ、多くの人々が幸せに暮らしました。めでたしめでたし。

  (間をあけて)後の世の者は、語ります。

 『姫様の継母は悪い魔女だった。姫様の美しさを妬み、殺そうとする。姫様は森に逃げ、七人の小人たちに守られた。姫様は魔女の毒で眠りにつくものの、王子様に助けられ、そして、幸せにすごしましたとさ』

  物語は時の流れとともに変わります。けれど、王妃や姫、召使いのサフィ……彼らが生きた真実は、何一つ変わらないのです」


fin

読んでいただきありがとうございました。

もし、読まれた方、演じられた方で、何かありましたら、上の感想のところから、掲示板にいけますので、書き込んでくだされば幸いです。

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[一言] 読ませていただきました。とても良かったです! 白雪姫のアレンジを文化祭の劇でしたいと考えておりこちらの台本を基盤として使わせていただきたいのですがよろしいですか?
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