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005_命を危険にさらして、生きていく

「ええと、これからダンジョンに入りたいと思います……」


いいよいいよリンネちゃん!


チャンネル登録者は100人くらいになってた。


コメントを見ると「リンネヴェールコスのクオリティ高い」が主だ。


ふっふっふ、このリンネヴェールはコスプレじゃないんだよなあ。


みさらせ!



【名無し】児童虐待案件


【名無し】もしもし?ポリスメン?


【名無し】子ども家庭庁仕事しろ


【名無し】毒親にも程がある



……確かに。


こんな小さな女の子をダンジョンに放り込むのは普通なら虐待ですよね。


そう、普通の女の子ならね!



今回は鎧も着させたし大剣も持たせたし鬼に金棒よ。


ライアルチェインの能力でこの姿でも誰からも不審がられなかったし。



「で、これが住民票と……申請書です。」


「はい確かに。攻略班の申請として受理いたします。」



鍾乳洞みたいなダンジョンへ足を踏み入れる……



ダンジョンに入る人間は3種類!


1.攻略班


 最前線で魔物と戦い踏破エリアを押し上げる!


 戦闘能力に自信があれば一番稼げる!


2.支援班


 武器や物資などを前線に届けるサポーター!


 最低限の自衛能力ないと危険!ただし給料は高い!


3.採集班


 踏破済みのセーフティーエリアで未知の素材を集める!


 採集が終わったら査定所に行け!


全員命のリスクがあるよ!


だからダンジョン内には想像以上に人が少ない!


入り口付近にはめっちゃ野次馬がいるけど!



「では今日もレアな素材を探していきたいと思いまーす。」



……この前リンネを撮影してた金盾がいる。


軽く挨拶をして奥へと向かう。



「え?ライアルチェイン!?『ぷちだん』じゃん!」



知ってたか。流石インフルエンサー。


先週と違い、ライアルチェインもいるし……



「もう一人は……リンなんとか!ああくそ名前出てこない!」



なにより、二人とも「正装」だ。ゲーム内と全く同じ服装。



「ちょっと、ついていきたいと思います。拡散おねがいします!」



あーあ、向こうの同接は増えてるんだろうなあ。


こっちは全然です。



しばらく歩いていると、ほら穴がたくさんあるエリアを発見した。



「お姉ちゃん、気を付けて。ライア、お願い。」


「まかせて!」



ライアが手を前方にかざすと、ほら穴からぞろぞろと何かが出てきた。



「ゴブリンの集落。」


「リンネ、どうするの?」


「ぜんぶバラバラにする。」



リンネはその集団に突っ込んでいき、次々と斬り伏せていく。



「すげえ!すげえってこれ!」



ついてきた金盾が大興奮している。


リンネはゴブリンを全員斬り伏せると、こちらに走って戻ってきた。



「お姉ちゃん、褒めて。」



私はリンネの頭をなでまくった。もちろん配信中だ。



【鬼軍曹】マジでやりやがった


【名無し】おいおいおいおい?


【名無し】その子貰ってもいいですか?


【畑の人参】普通ににレイヤーだと思ってた



同接1000人くらいになってるな?


コメントの名前も匿名じゃなくなった人もいるし。



「じゃあもっと奥に行くから。」


「まあこれくらい楽勝よね!」



リンネとライアはノリノリだ。まるで準備運動でもしていたかのように……



「あのー、俺も付いていっていいですか?」



こういう行動力、流石インフルエンサーと言わざるを得ない。



「いいけど、あなたが危険になっても私は助けない。」



とリンネが守らない宣言をする。



「せめて武器持ってないと厳しいわよ!」



そうライアが警告する。


私はそのインフルエンサーに言った。



「あなた採集班ですよね、命の方が大事でしょ……?」



「……というわけで皆さん。奥に行くのはやめときます。」



はっきり言って英断だ。いのちだいじに。


彼のコメント欄がどうなってるかわからないけど、


こっちの同接は10,000人を超えていた。


いや15,000!?20,000!?増えすぎじゃない?



「お姉ちゃん、行こ。」


「行きましょう。」



リンネの後ろに私、そのさらに後ろにライア。


これが私たちの陣形みたい。



「扉。」


「扉ね……」


「扉!」



だいぶ歩いたところに扉があった。


扉にはチョークで殴り書きされている。



[ここで引き返す 勇気ある者がいれば向こう側を確認して欲しい]


[もし扉を開けたなら開けたままにしておいてください]



……つまり向こう側には、何が待ち構えているかわからないと……


配信のコメントを見てみよう。



【鉛筆削り】入 る 一 択


【オマエモナー】当然入るんだよなあ


【教授やってます】入れ


【焼き鳥マン】お前はチキるなよ?



こいつら……他人事だと思って……



「お姉ちゃん、どうする?私は入ってもいいと思う。」


「まさか引き返さないわよね?」



二人がやる気ならここは入る一択でしょ!



「じゃあ開けるので拡散と高評価をおねがいしまーす。」



私は広報も欠かさなかった。


扉が鈍い悲鳴をあげながら開く……



その部屋は細長く、行き止まり。奥には宝箱があった。



「宝箱だ!」


「魔物の気配は感じない。これは本物の宝箱。」


「罠も仕掛けられてないわ。ちょっとしたプレゼントね。」


「んー、みんなはこの宝箱、開ける?」



私はあえてリスナーに聞いてみた。



【鬼軍曹】開けろや


【はちみつクソバード】お前……そう来るか……


【熊五郎】開けてください


【スイカバー】草



「じゃあ開けましょ。」



聞くまでもなかった。宝箱の中には……



「なにこれ?ボタン?」


「なにか書いてある。」


「ライアにも見せなさいよ。」



ボタンをよく見ると……


『押すと100万円貰えるが50%の確率で死ぬボタン』


と書かれている……



「外れ。ゴミ宝箱。」


「期待しちゃったじゃない!期待を返せ!」



確かに……死のリスクを背負って100万円は安すぎる……



【レモネード】当然押すよなぁ?


【匿名希望】押せ押せ押せ押せ


【アイスだいすき16歳】押して


【チキン野郎許さない】俺なら3回押すね



こいつら……他人事だと思いやがって……


まあ、チャンネル登録者数が10,000人超えたからいいか。


収益化の申請、通るかなあ?


ちなみにさっきのボタンは査定所に持っていったら500万円で売れた。


まさかとは思うけど人に押させるっていうヤバい使い方しないよね?

毎日更新はできませんが頑張ります。

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