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スーパーダイエット?
ショウは走っていた。
もう授業が始まるのにランドセルがない。
(家に忘れて来ちゃったんだ)
おまけに服がパジャマのまま。
(急がなきゃ)
ショウは一瞬にして自宅に戻る。
(ランドセルは)
探し物は全然見つからない。
パ二ックになるショウに誰かが近づく。
「やあ、空を飛ぶ練習の時間だよ」
それは鳥のトビナガだった。
「そっかこれ夢だ」
トビナガはうなずく。いつの間にかメガネをかけネクタイをしめていた。
(学校の先生みたい)
ショウはクスクス笑う。
「さてこれから飛んでもらうのだが、その前にショウ君。体重は何キロかね」
「えーと32キロかな」
「ふむ。まず体重を300グラムにしたまえ」
「えっと1キロって百グラム?」
「いや1000グラムだね。つまり体重を百分の一にするのだよ」
「で、できるわけないじゃん」
トビナガの無茶ぶりにショウはあわてた。
どんなダイエットをしても百分の一なんて無理。
「ははは、君ここは夢の中だよ。不可能などない。ほら君は軽い軽い~」
それはそうだとショウもとりあえずやってみる。
(ボクは軽い軽い‥)
体の中がスカスカしてきた。