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05 物資到着と陽性

これまでも風邪にかかって痰に血が混じることはありましたが、何事もなく治癒していました。

でも、私は濃厚接触者です。昨日陰性だったからといって、今日も陰性かどうかはわかりません。

もしかすると肺がウイルスにやられてしまったのでは……。

言い知れぬ不安に襲われました。

ですが、鼻水、血の混じった痰、喉のいがらっぽさといった症状はあっても体温は36度台。

胸の痛みもありません。

わからない……。

どうなってるの?

そもそもこの血はどこから?

肺? 喉? それとも昨日ぐりぐりされた鼻の奥?

朝食を食べた後、二回痰を出しましたが、それにも血が混じってました。

やな感じです。




熱も徐々に上がって37度に。

コロナだけでなくインフルエンザも流行していますから、その恐れもあります。

この不安を解消するには専門家の力を借りるしかありません。

私は当番医に電話しました。

するとその病院には発熱外来があったのです。

受付の方の話ではすでに駐車場がいっぱいで今来てもすぐに診察できないので午後4時頃来てくださいということでした。

午後4時でも診てもらえるならと私は診察を予約しました。

ほっとしました。

と同時に、昨日も検査して今日も検査、お金が飛んでいくと悲しくなりました。




そんな私を安堵させたのは、生活支援物資の配送でした。

餅や米などの炭水化物中心の食事を補ってくれそうな物が箱に詰められていました。

水、お茶のペットボトル、のど飴、即席の味噌汁、カップ麺、パックご飯、レトルトカレー、スパゲッティ、パスタソース、ゼリー飲料、缶詰(魚・鶏肉)等の食品の他にマスクも入っていました。

いまいち食欲はありませんが、食卓に彩りを添えてくれることでしょう。

そしてパルスオキシメーターも届きました。

強い味方が参戦してくれたと思いました。

数値で血液の酸素供給の状態が把握できるのですから。

私はともかく、夫は肺を一度病んでいます。

パルスオキシメーターがあれば異常に早く気付くことができます。

年末年始に物資を送ってくださったフォローアップセンター、配送してくれた業者さんに感謝です。




一方、夫は咳よりもくしゃみがひどくなってきました。熱は36度台後半。

それでも熱が上がらない限りは休日と同じように過ごしています。

暇つぶしとばかり、病院まで車を運転してくれました。

4時前に到着しました。

駐車場はほぼ満車。ちょうど出て行く車があったので、そのスペースになんとか止めました。

しばらくすると受付の人が来て問診。

それから1時間近く待ってやっと検査に。

今度の人は姿勢はそのままでと鼻孔に長い綿棒を差し込みました。

鼻炎がありますねと言われました。

それで奥が狭くなっているとも言われました。

検査が終わった直後は前日と同じように痛かったのですが、しばらくすると痛みがなくなりました。

もしかして、昨日の人は下手だったのでしょうか。

それとも鼻が慣れたのか。

あるいは鼻水が増えて綿棒を受け入れやすくなったのか。

空は次第に暗くなってきます。

30分以上たって結果が判明、陽性でした。

検査キットを見せて説明してくれました。

同時に検査したインフルエンザは陰性ということもわかりました。

発生届出の対象外で自宅療養です。

療養最終日は8日ということでした。

薬が処方されたのはそれからさらに30分以上後。

駐車場は相変わらず満車状態です。

出て行った車の後に、新たな車がどんどん入って来るのです。

会計が終わって駐車場を出たのは7時前でした。

3,950円也。

薬は以下の4種類。

麻黄湯エキス顆粒(鼻づまりを改善する)

カルボシステイン錠250mg(痰を出しやすくする)

トラネキサム酸錠250mg(口やのどの炎症を抑える・出血を止める)

アセトアミノフェン錠200mg(解熱鎮痛)

夫の時と違って種類が多くてびっくり。

病院によって違うのでしょうか。

それにしても、いくら当番医でも新年早々、ふだんの診察時間外にも患者がやって来るというのは病院で働く人たちも難儀なことだと思います。

例年ならこんな時間まで診察しないはずです。その上感染の危険があるのですから。

本当に申し訳なく、有難いことです。

それなのに、私は待っている間、そして帰宅途中、煩悩にまみれていました。


肉が食いたい!


そればかりを考えていたのです。





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