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炎の魔法使いを追って  作者: oga
魔法使い
1/15

プロローグ

「はあっ、はあっ……」


 とあるマンションの一室で、汗だくになりながら男が目覚めた。


「クソッ、またあの夢だ」


 男の名前はロウ。

年は25で、殺人などの犯罪を追う捜査官をしている。

ロウの両親は自分が15の時に死んだ。

家で家族4人で食事をしている際、ロウと妹の目の前で、両親2人が突然、燃えた。


「わ、わあああーっ!?」


 人体発火現象。

しかし、それは事故死として片付けられた。

警察は、ガスの元栓を閉め忘れたことによるガス爆発、と原因を断定した。

納得のいかなかったロウは、その日から、両親が死んだ本当の原因を探すため、警察官を目指すことを決意した。


(ファイアガンは、俺が必ず捕まえる)


 ロウは、洗面台で顔を洗いながら、そう独りごちた。




 





「ふあ~あ」


 机の上で、ロウは大きく欠伸をした。

 

「出社して早々、なんだそりゃ」


 隣の机のエドウィン(通称エド)が、こちらを見もせず、そう言った。

カタカタとパソコンを打つ音だけが響く。

ロウは、だらしなく椅子にもたれつつ、昨日夜中に目を覚ました事を説明する。

エドが吐き捨てた。


「そんな調子じゃ、一生ファイアガンは見つからないぜ」


「うっせ~な。 手がかりだってねーし、張り切ったって見つかりゃしねーよ」


「人体発火現象が関連してる過去の事件を調べるなり、色々あると思うがな」


「……っせーな」


 すると、一本の電話が鳴った。

別の島の捜査官が取る。


「はい、こちらシンジュクク警察署です」


 この平和なこのご時世、滅多に殺人など起きない。

特に多いのは、車による事故のトラブルで、その場合は近くの交番などにこちらから連絡を入れ直す。


「まーた事故か?」


 ロウが鼻くそをほじりながら新人のウエハスに聞く。

すると、ウエハスは机から立ち上がり、棚に置いてある携帯を手に取った。


「アパートで焼死体です。 携帯、3番持って行きますよ」


「ちょちょちょーい!」


 ウエハスが携帯を掴んで部屋から出ようとすると、ロウが扉の前にスライディングで立ち塞がる。


「俺が行くわ。 携帯、よこせ」


「えっ、先輩、珍し……」 

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