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左手で吸収したものを強化して右手で出す物語  作者: へたまろ
第3章:高等科編

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第13話:森の奥で

登場人物


銀の槍 パーティメンバー

リーダー…ジェームス 髭面おっさん

槍士…ソーマ 無愛想

レンジャー…キルク ノリノリ

魔法使い姉…キーン ツンツン

魔法使い妹…クロエ ほんわか

「あなたのお友達凄いのね」

「さっきから、そう言ってるだろ? 自慢の親友だぜ!」


 それからゆっくりと散敵しながら歩き続けるが、クロエさんとヘンリーがそんなやり取りをしてた。

 なんだろう……クロエさんは妹でこのパーティ最年少だからか、ヘンリーがなついてるのが嬉しいのかな?

 初めて、弟ができたみたいな。

 余裕のある笑みを浮かべて、ヘンリーの話す武勇伝を聞いて頷いている。

 ニコニコと相槌を打ちながら。


「どこで、剣を学んだんだ?」

「どこでというか、そちらのマルコの祖父から習ってますよ」

「へえ」


 少し前を歩く2人の会話に、耳を澄ませる。

 今回同行させてもらってる銀の槍のリーダーのジェームスさんの問いかけに対して、ベントレーがこっちを見ながら応える。

 ジェームズさんが、振り返って興味深げにこっちに視線を送ってきたので取り合えず微笑み返して、隣を歩くレンジャーのキルクさんに声を掛ける。


「キルクさんも凄い飛び出しでしたね」

「いやいや、あの小僧には負けたけどな。不意に飛び出されて肝が冷えたけど大したもんだ」

「毎日、頑張って鍛錬してましたからね」

「しっかし、えらい大きなことを言ってたけど、本当に調子に乗ってないかは心配なとこだよなぁ」

「命のやり取りをする場でそんなことで油断したら、気付く間もなくおじいさまに打ち伏せられるから大丈夫じゃないかな?」

「調子に乗っても、油断することはないってか? なかなか、出来ることじゃないんだが……なっ!」

「あっ」


 僕の言葉にキルクさんが少し思案しあと、眉を寄せて顔をしかめる。

 それから、何か思いついたとばかりに足元に落ちてたクルミのような木の実を蹴り上げて、手でつかんでベントレーに投げつける。


「ありがとうございます」


 それをベントレーがジェームスさんに話しかけた状態のまま、左手で受け止めて確認する。

 どうやら食べられる実だったらしく、お礼を言って腰に付けた袋に入れていた。

 あまりに流れるような動作で袋に木の実をしまったベントレーを、キルクさんが変な顔で見ている。

 どう反応したらいいか、分からないといった顔だ。


「あー……はは、結構栄養価が高いからな、見つけたら拾っておいたらいい。そのままでも食えるが、身を取り出して軽く炒って塩振ったらうまいぞ」

「見つけたら、拾っておきますね」


 後頭部を掻きながら誤魔化すように言ったキルクさんに対して、ベントレーも笑みで答えている。

 その横のジェームスさんがキルクさんを睨んでいるが。


「うーん……本当に子供かな?」

「おい、キルク! いきなりあんな堅い実をなげたらあぶねーだろ」

「えっ? ああ、すまんすまん」


 ジェームスさんがキルクに軽く文句を言ってるが、聞いてるんだか聞いてないんだかといった返事だった。

 上の空で、よそ事を考えてるようだ。

 だが、早々に考えることを放棄したようで、今度はヘンリーとクロエさんを見てニヤニヤとした笑みを浮かべる。


「しっかし、もう一人の坊主はハイキングデート気分か? うちのお嬢とずっと喋ってるけど」

「一応、周辺の警戒はしてるみたいだけど……あっちは、正真正銘調子に乗ってるから放っておいていいよ」


 そんな変な顔でこっち見ないでよ。


「お前と前のは調子に乗ってないみたいな言い方だが……まあいいか。で後ろのやつは、調子に乗ってて大丈夫なのか?」

「調子に乗っても、それなりにやるから」

「はあ……いつか、痛い目みるぞ?」

「大丈夫、しょっちゅう痛い目見てるから」

「はは……」


 痛い目なんて、本当にたくさん経験してるよ。

 実践でも訓練でも。

 おじいさまやお父様は、テンション上がると手加減を置き去りにしてくるから……

 あれが、正真正銘調子に乗るといったやつだろう。

 あの2人の場合、調子に乗ったら痛い目見るのが相手になるけど。 


 ベントレーがあれだけ実力を見せても、認めてもらえないんだよな。

 まあ、ベントレーだけは、評価に上方修正が入ったみたいだけど。

 僕と、ヘンリーはまだまだ子供扱い……子供だな。

 見てくれも、中身も。

 よし次の戦闘は、僕も参加しといた方がいいかな。


***

「これは、マジではぐれオーガの可能性があるが……かなり強いかもしれんぞ」

「ああ、まさかイエローベアがこんな森の浅いところまで来るとは」


 キーンさんと話してた槍士のソーマさんが、槍を用意しながらジェームスさんの横に並ぶ。

 今回は3人のうち誰も飛び出さなかったけど、僕たちの前に現れたのは黄色い熊。

 こちらに気付いてはいるみたいだけど、やや警戒しつつも鼻を地面に近づけたりしつつ周囲をキョロキョロと見まわしている。

 体高は、僕のお腹くらいだから立ち上がっても1m70ないくらいかな?


 ただ大型ではないけども、熊は熊。

 油断は禁物……といいたいけど、これあれだよな。

 赤いシャツきせて、蜂蜜とかあげたくなる。

 ツキノワグマよりの、シュっとした顔。 

 そして、つぶらな瞳。

 マサキが居たら、欲しがりそうな熊だ。

 

 こちらの人数にややしり込みしているのか、イエローベアは気にはしているがあえて無視していると言った感じ。

 ソーマさんとジェームスさんが僕らを下がらせて武器を抜いたところで、ようやくこちらをジッと睨みつけてきた。

 殺気とか分かるのかな?

 熊の警戒心が一気に上がったのが分かる。


「1頭しかいないが、先の犬どもよりは遥かに強いからな。後ろに……なんだ、ヘンリー」


 腕を回しながら意気揚々と前に出ようとしたソーマさんの肩に手を置いたのは、ヘンリー。

 そのまま、ソーマさんの前に出る。


 やる気満々のようだ。

 そしてソーマさんは、ちゃんと名前で呼んでくれるのか。

 ぶっきらぼうで、あまり歓迎してない様子だったけど、悪い人ではないのかな?


「いやあ、一応俺の実力も見せといた方が良いかなと」


 ヘンリーがそう言いながらゆっくりと頭を左右に傾けて、首をポキポキとならす。

 音ちっさ。

 あまり首は鳴らさない方が良いって聞いたけど。

 そして、軽く伸びをしたあとで、腰の剣に手を掛ける。


「調子にのるな。下がってろ。子供が相手できるもんじゃない」

「自戦力は正確に把握してないと、いざってときに重大な判断ミスにつながるっ……ぜ!」

「おい、待て! お前らサポーターだろ! 俺らの指示に従えよ!」


 あっ、ソーマさんが一瞬焦った表情を浮かべた後、キレた。

 飛び出したヘンリーの襟をつかもうとして、その手が空を切る。

 その場にしゃがみ込んだかと思うと、一気に足のばねを使ってイエローベアに肉薄する。


「グルッ?」

 

 警戒した矢先に突っ込んできたヘンリーのあまりの速度に、驚いたイエローベアが二足立ちになる。

 前足で爪を振るおうとしたのだろうが、腕を振り上げたときにはヘンリーが地面すれすれの低姿勢で、勢いそのままに背後に半円を描く軌道で身体を回転させながらクルリと回りこむ。

 そこから勢いのついた遠心力を利用し左足の足首を斬りつけ、流れで身体を回転させつつ地面を蹴り飛び上がる。

 さらに勢いを増した剣で、続けざまに右太ももを思いっきり切り裂く。


「グギャアアアア」

「おっ、丁度いい」


 余りの激痛からか、イエローベアが前に倒れ込み、4足へと戻る。

 その隙を逃さず、後ろから飛びかかり背中に乗ると首にショートソードを突き付ける。

 骨に阻まれたようだが、かなり首の側面が深く切り込まれている。


「おい、ヘンリー! 危ないぞ」

「はい、どうも」


 再度激痛からか暴れながら棹立ちに近い状態で立ち上がった熊に対して、ヘンリーは背中の毛をしっかりと掴んで振り落とされずに耐える。

 そして、顔をあげたことで露になった喉元に、剣を当てて一閃。

 先の傷と合わせて、半分以上首を切られた熊が一瞬大きく暴れ、地面にうずくまるように倒れ込む。

 まだ、死んではいないが、苦しそうだ。


「すまん、俺が弱いから無駄に苦しませちまったな」


 そんな熊に対して、ヘンリーがちょっと悲しそうな表情を浮かべて、熊の脇腹から心臓を狙って剣を差し込んだ。


「マルコなら、一思いに首を跳ね飛ばたんだが、俺じゃまだ無理みたいだ」


 うん、余計な一言はいわなくていいよ。

 それに、やってみないと分からないし。

 あの硬くて太そうな首は、僕でも一撃では無理じゃないかなー……

 身体強化と、そこそこの武器があればできるかもしれないけど。

 それでも、できるかもってとこなんだけど?


「お前ら、本当に何者だ? 何で、魔物の討伐にこんなに慣れてやがる」

「口だけじゃなかったのか」


 ジェームスさんと、ソーマさんが驚いていヘンリーを訝し気な表情で見つめているが。

 なぜかキルクさんだけは、ニヤニヤとこっちを見てきた。

 取り合えず、目をそらす。


「一番何もしてないけど、坊主が一番強いのか?」


 拒絶のつもりだったのに、気にした様子もなく近づいてきて肩を組まれたけど。


「どうかな? まあ、師である祖父に師事した期間が一番長いから、そう思われてるのかも……立場的には兄弟子……かな? 同級生だけど」

「同級生ねえ……やっぱり、良いとこの坊ちゃんかな? しっかし3人ともお前のじいさんに習ってるのか? 今の坊主と、あっちの坊主じゃ全然剣筋が違って見えたけどな」


 今回、ヘンリーは円の動きや回転系の動きが多いガンバトールさんの剣術も取り込んでの、立ち回りだったからかな?

 確かにベントレーと同じ剣術といわれても、色々と疑問に思うかも。

 

「あー、ヘンリーのお父さんも、別の流派でかなりの腕だから。今は、家を出てうちで修業してるけど、実家じゃその人にも習ってるみたいだよ」

「英才教育ってやつだな」

「そんな、立派なもんじゃないよ……剣士の家に生まれた義務みたいなもんじゃない?」

「そういうもんか? さてさて、次はどんなのが飛び出すかな? びっくり箱みたいなガキどもだな」


 言葉とは裏腹にキルクさんは、楽しそうで気にした様子もなく歩き始める。

 ヘンリーは、顔についた血をクロエさんに拭いてもらっている。

 やっぱり男女というよりは、姉弟みたいだ。

 うん、ヘンリーは世話を焼きたくなる感じなのかな?


 そういえば高等科でも、割と先輩人気があがってたなヘンリー。

 今のヘンリーは危なっかしくて、放っておけないところが……

 だから、エマもちょっとずつ心境に変化が出てるのかな?

 あの子、姉御肌だし。


 これは拗らせヘンリー、脈ありか?

 怪我の功名ってやつだし、もしエマとヘンリーがくっつけばあのやらかしも、笑い話としていずれ彼らに子供ができたときに……飛躍しすぎか。


「そんなに、真剣に悩むことか?」

「えっ? あ、すみません。別のこと考えてました」

「大物か!」


 何やらキルクさんに質問されていたのを、盛大にスルーしてしまっていた。

 しょーもないことを考えていたせいで。

 まあ、良いけど。


「しかし、ここまで入り込むともうオーガも森の奥に向かったと考えていいんじゃないですか?」

「ああ、そうだな。奥の方の魔物がチラホラと出てきてるし」


 結構森のなかほどまで入ったが、肝心のターゲットが出てこない。

 もしかしたら、僕たちをビビらせるための作り話じゃないのかな?

 熊とか、適当に強い魔物と戦わせて、ビビらせておいてオーガはもっと強いんだぞって言う感じの。

 秘境の奥地で、恐怖の人食い鬼みたいな見出しで、隊長が何かの足跡があると、隊員が謎の毛がみたいな某探検番組みたいなノリではないけど。


 とはいえ、本来ならこのような浅い場所にいないはずの魔物や、動物たちとの遭遇もあるからオーガに限らず、なんらかしらのそこそこ強い魔物が森の奥にいる可能性は捨てきれないのは僕も感じている。

 ところで、そのオーガってのは強いのかなってのが今の正直な疑問。


「ただ、時間がな。日帰りのつもりだったから、大して準備してねーし」

「食料ならいっぱいあるけど、野営のセットもないからね」

「夜になれば、虫系の魔物も活発になるし。私は、このまま野宿で一泊なんていやよ」


 このまま、探索続行かどうかで話し合いが行われている。

 僕たちのためのような依頼だったが、いつの間にか興が乗ったのか本腰を入れ始めた男性陣。

 それに対して、冷や水を浴びせかけたのはキーンさん。

 珍しく会話に参加したと思ったら、ただの不満だった。

 ソーマさんがヘンリーとクロエさんの方の会話に参加しだしたから、キーンさん暇になったのかと思ったけど。

 もともと、あまり喋る方じゃないらしい。 


 キルクさんが、あいつ愛想悪くてごめんなと謝ってくれた。

 クロエさんとは、真逆の性格のようだ。

 そのキーンさんは言いたいことだけ言って、ツーンと澄ました表情。

 ジェームスさんが困ったように、頬をかいている。


 森に入ったのが朝で、いまは日が真上に登っている。

 おそらく4時間~5時間くらいは探し回ったから、そろそろ戻る算段を考えるべきか。

 まあ、帰りは真っすぐ直進だから3分の2か半分の時間で済みそうだど。

 となると、あと2時間くらいは……


「そろそろ、昼時だし……食事でもしながら、考えるか」

「食事は賛成だけど、考えることはないわ。あと2時間弱見回って見つけられなかったら戻る」


 ジェームスさんの提案を、キーンさんがばっさりと切り捨てた。


「で、飯は……」


 干し肉や、硬いパンだ。

 ギルドを出て、森に入る前に少しだけ買い出しをしたし。

 弁当でも良かった気がするが、そもそもポーターの食事の準備はメインのパーティがするから。

 あまりお金を掛けたくなかったのだろう。

 子守りみたいなもんだし。


 子守りを押し付けられて、大した報酬もないほぼ自由依頼に近い断れない指名依頼。

 しかも、飯まで食わせてやれって、どんな罰ゲームだよ。

 そりゃ質素なもんになるのは仕方ない。

 しかも、子供にそんなものを食わせておいて、自分たちは良いもの食うってのもね。

 これが、うだつのあがらない、そこそこの年齢のポーターなら話は別なんだろうが。

 ただ正直なところ多少は、冒険者に対する夢を見させてくれてもいいんじゃないかなと思わなくもない。

 見栄をはってでも良いもん振舞って、お前らも頑張ればこのぐらいは普通に食えるようになるぞ的な?


「いやあ、こんなに獲物が取れるなら、もっと良いもの買えばよかったな」

 

 とはいえ、食材は豊富にあったりする。

 そんな保存食食わなくても、調理すれば済む話で。

 キルクさんの言うとおり。

 道すがら狩った魔物の中でも、高額で取引される部位とかは剥ぎ取っている。

 だから、それだけでもそれなりの利益にはなったっぽいし。

 子守りと飯代さっぴいても黒字だろう。


「まあ、買ったもんはしょうがない……」


 木の器にパンと、ベーコンみたいな干し肉がおかれて渡される。

 それからお湯を沸かして、なんか白い塊を入れたらスープっぽいのが出来ていた。

 あまり、美味しくなさそう。


「っと、これとこれを入れてもらえる?」


 香りづけとアクセントに、管理者の空間から香草を取り寄せる。

 流石に、これは酷い。

 貴族に生まれたからとか、前世の記憶がとか、管理者の空間でとかじゃない。

 そういったものを、さっぴいても酷い。

 まあ、完全に乾燥した干し肉じゃないだけ感謝すべきかとも思ったけど。


「ありがとう。うん、良い香りね。この辺りに生えてたのかな?」

「さっき、少し生えてるところ見かけたから取っておいたんだ」

「へえ、なかなか珍しい植物みたいだけど、ちょっと形覚えとこ」


 鍋担当のクロエさんが、ニコニコとした表情で野草の形を記憶してた。

 うん、ちょっと適当にこの辺りに植えといた方がいいかも。

 ここに自生してるかどうかも分からないし。 

 あとで、やっとこう。


「ごめん、ちょっとこのお肉使わせてもらって良いですか?」

「えっ? まあ、貴方達も狩りに参加してたから、気にしなくていいよ」


 クロエさんに、剥ぎ取ったクロスボアの肉を強請ったら、あっさり譲ってくれた。

 取り合えず、パンは……

 もういいや。

 この人達にまた会う可能性は低いし。

 マサキにお願いして、色々と知識を共有。

 マサキが管理者の空間で土蜘蛛用に買った料理本を見て、その情報を僕に渡す形で。


「パンはっと……」

 

 ナイフで細かく切り刻む。


「ナイフなんて持ってたか?」

「持ってたけど?」


 僕とクロエさんという新しい組み合わせにキルクさんが、声を掛けてくる。

 そのタイミングでナイフを出してしまったが、持ってたでごり押し。

 ベントレーも近づいてくる。


「おっ? フライでも作るのか? 卵はさっき鳥の卵取ってたもんな……小麦粉は……ああ」


 僕が右手を振ったら、納得したのか首を縦に振ってた。


「小麦粉?」

「一応、自分のいつもの常備品は持ってきてるから」

「ああ、鞄に入れてたのか」


 元から持ってたで、ごり押し。

 油も揚げるほどじゃないけど、それでも十分。

 小瓶しかないけど、それを一本まるまる小さな鍋に投入。


「凄い音だね」

「あー、こっちじゃ揚物は珍しいのですか?」

「そんなにたくさん油使うとか、もったいなくて」


 取り合えず肉に卵と小麦粉をつけて、さっき細かくしたパンを衣代わりにして揚げる。

 猪カツだね。

 よーし、色々と作っちゃおう! 

 今回限りと思って、多少の無茶してもいいかな。

 いいよね?


 ベントレーが若干呆れた感じでこっちを見てたけど。

 いやいや、バレても逃げれば。


「筋切りもしてない、叩いてもない、塩も振ってない、したごしらえを疎かにしすぎだマルコ……かわろう」

「そっち?」


 自重を捨てて、好き勝手始めた僕に呆れたんじゃなくて、付け焼刃の調理に呆れてたようだ。

 そしてマサキに聞くまでもなく、ベントレーの脳内レシピにカツは入ってたらしい……



コロナ自粛中は子供達とずっと一緒で、PCから離れ……そのままずるずると。

ようやく先月からPCと向き合い、色々と書いては消してを繰り返し、ようやく再開です。

ルーティーンカ化するため、休日に執筆、土曜日に投稿予定の習慣づけから頑張ります。


なので次回投稿は10月31日(土)予定です。

次回、ベントレー料理を振舞う、オーガ遭遇の2本立ての予定です(1話にまとめますが)

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