プロローグ
凄く短いです……
色々と理由があって急遽1話じゃなくてプロローグという形でorz
理由は後書きで。
進学式を終えて、教室に入る。
初等科から高等科にあがるので、進級式ではなく進学式。
校舎も変わって心機一転。
高等科では、担任はマーク先生ではなくエルザ先生。
エインズワース公爵家の4女……といっても、養女らしい。
もともと公爵の派閥の男爵家の娘さんらしく、学園の教師になったさいに養子縁組をしたらしい。
あまり気の強い方ではないらしく、貴族の子供相手に後ろ盾なく教師を務めあげられるのかといった心配が親御さんからなされていたとか。
それを聞いたエインズワース公爵が産まれたときから知っていたことと、彼女の人柄を高く評価してとのことらしい。
実際は子供好きで、優しくほんわかとした雰囲気の彼女は子供たちの人気者だったけど。
ある時を境に高等科を受け持つことになったんだけど、その理由も進級した子供達から継続して担任を続けてもらいたいという強い要望の結果らしい。
そんな実績のある彼女だから、王太子殿下のいるこの世代の貴族科の担任に抜擢。
少しおっとりとした喋り方だけど、どこか落ち着く声音をしている。
ゆるふわカールで垂れ目の、見るからに優しそうな先生だ。
引継ぎをしていたマーク先生が、ちょっとテンション高めだったらしい。
僕たちのことを心配して……ということではなさそうだとは蜂の言葉。
そういうことらしい。
これをきっかけに仲良くなれると良いですね。
それにしても、代わり映えのしないメンバー。
ということはない。
ヘンリーの復帰は見送られたが、高等科から入学してきた伯爵家の子供たちが3人ほど増えた。
ちなみにヘンリーは、今年問題を起こさなければ来年は貴族科に復帰できることは確約されていた。
当の被害者のエマが今年ヘンリーが復帰できないことに、ちょっと不満そうだったのは微笑ましかった。
そうそうアシュリーも入学してきたけど、直接はまだ話せてなかったり。
いや、王都で何度か会っておしゃべりはしたけど。
学校ではまだ。
仕方ないよね。
僕の周りにはごってごての貴族たちがひしめいてるもん。
高等科入学組からすれば、アンタッチャブルなこの集団に近づくのはハードルが高いのだろう。
本当は僕の方から声を掛けたかったけど、そんなことをすれば色々と大変なことになるのは彼女だし。
お互い落ち着くまでは、校内では他人のふり。
秘密で付き合ってるみたいで、ちょっとドキドキ。
アシュリーも同じ気持ちらしい。
実はあの貴族科のマルコと付き合ってるってのは、優越感。
ここに来るまで、僕がそんな存在だとは思ってなかったらしい。
貴族というだけで凄いとは理解したけど、まさかその貴族の中でも特別な存在だとは。
そして自分の街の領主様がそんな存在だったことに、誇らしさを感じたと。
うんうん、僕と付き合ってることよりも、お父様がいる街に誇りを感じてくれたことに喜びがこみ上げてきた。
思わず頭を撫でてしまうほどに。
むうとほっぺを膨らませていたけど。
ようやく少しだけ、身長が追い付いてきた。
この分なら来年、もしくは再来年には僕の方が大きくなるだろう。
「じゃあ、クラス長はフィフス君でいいですね」
「はーい!」
ぼやっとアシュリーのことを考えていたら、クラスでの役分けが始まっていた。
先生の補佐役は成績優秀なのにパッとしないフィフス君か。
セリシオじゃなくて良いのかな?
ああ、高等科になると公務もあるから、学校行事ばかりに専念できないと。
そもそも、元からやる気がないと。
クリスは……セリシオと一緒に行動しないといけないから?
そんなこと聞いてないし、そもそも成績的に難ありだろう。
そして難の無い第二候補のディーンは、意地の悪い笑みを浮かべて成り行きを見守っていた。
そうだよね。
君は、そういうやつだ。
さてさて、どうなることやら。
楽しそうな第二の学園生活の幕開けだ。
実はレンジでニンニクの芽炒めを温めて、そのラップをはがす際にですね……
蒸気直撃で火傷を。
手の甲側の右手人差し指、中指、薬指を付け根から第二関節まで。
氷で冷やしてるのですが、タイピングすると数秒で激痛が走るので……
いよいよ高等科編突入です♪
第二章までで面白いなと感じた方は是非評価、ブクマを何卒お願いします(*´▽`*)





