第128話:初心者の館
タブレットでジャッカスの様子を見る。
一緒に居るのは、マルコとフレイ、ケイとユリア。
冒険者体験ツアーらしい。
朝一でベルモントの館にジャッカスに迎えに来てもらってからの、仲良く初心者の館見学。
マルコが事前にジャッカスには話しておらず、突然の指名依頼で呼び出した。
一応、依頼料は払われるが回り回って俺の懐に入る可能性が高い。
ので、自分で自由に使って良いお金だとあらかじめ伝えておく。
マルコと違って根回しが出来る男なのだ。
俺は。
ジャッカスとしても、フレイがお邪魔している間はあまり近寄るつもりは無かったらしいし。
自由な時間として、子供達の育成に集中しようとしていた矢先の出来事。
ちっちゃな俺が、すまん。
そんな事を全く気にした様子もなく、人の良さそうな笑みを張り付けてフレイ達を案内する。
こうしてみると、前回の時よりも街に忍び込んでいる護衛の数が圧倒的に少ない。
次期跡取りとの差か、それともベルモントが信頼されたのか。
まあ、間違いなく前者だろうな。
王家とはいえ、次女の扱いなんてこんなものなのかもしれない。
両親である王と王妃はそんな事ないかもしれないが、こういった護衛に支払われるお金は税金なのだ。
周辺貴族の目もあるだろう。
その分、忍び込んでいる騎士達はかなり腕が立つことが分かる。
量が揃えられない代わりに、質をあげてきたのだろう。
ジャッカスが勝手知った様子で館に……うん、ジャッカスに似合わない豪邸すぎて違和感あるけど、よくよく考えたら彼の家だった。
いや、最近のジャッカスしか知らない人から見たら、なるほど流石はジャッカス様といった反応。
この大豪邸は彼に相応しいらしい。
あと凄くまめだったりもする。
庭木の手入れや花壇の水やりは、彼が居る時は彼の仕事だったり。
他には、庭の一角に家庭菜園を作ってみたり。
子供達の為に、プールを作ろうとして断念してたり。
ブロックを敷き詰めてみたらしいけど、それじゃあ水漏れして当然。
一応間をセメントっぽい石粉を水で溶かしたもので埋めてあるとは言っていた。
乾燥に失敗したのか、塗りに失敗したのか。
ところどころ罅も入っているし。
仕方ないから、虫達に土魔法と火魔法、風魔法で補強させておいた。
表面はかなりツルツルでセラミックっぽい感じ。
床面はそれだと滑るので、滑り止めで物凄く小さな突起をつけてある。
ジャッカスが物凄く感謝していたが、色々と頑張っている彼にこのくらい報いても当然だと思っているので気にするなとだけ言っておく。
ジャッカスが館の扉を開いて中に入ると、すぐ横に置いてあった紐を引っ張る。
大きな鐘の音が鳴ると、パタパタと人が玄関前のホールに集まって来る。
ああ、これで集合をかけるのか。
中々に面白い作りになっている。
外にはドアノッカーがあったから、こっちは単純に集合用ってことかな?
全員が集まったところで、ジャッカスが手を叩くと自分の後ろに居る人達が見えるように半歩横にずれる。
それから、手を広げて4人をアピールする。
「今日は素敵なお客さんがいらしてますよ」
「わー」
「誰だろう」
「恐ろしく美しい女性が2人も……」
ジャッカスの言葉に新人の若い子や、子供達が駆けよって来る。
そしてちょっと胡乱気な視線を送って来る、元ギルド受付のエンラ。
女性……というか、ジャッカスやエンラにしてみたらまだまだ子供だと思うが。
14歳くらいだったっけ?
まあ良いや。
それよりも初めて改めて室内を見たが。
なかなかに、立派な館じゃないか。
豪華絢爛とは程遠い、堅実な作り。
しかしながら、決して安さを感じない品の良さ。
無駄のない贅沢な作りを見て、少しなりとも援助した甲斐があったと感じる。
これで無駄に俺の像とかがあったら、没収するところだったが。
室内をじっくりと見ている間に、ジャッカスが笑顔で同行者を紹介しはじめる。
「冒険者見学のフレイさんと、ケイさん、ユリアさんです。それと、皆さんよくご存じのマルコ様です」
「わー、綺麗な人」
「お金持ってそう」
「貴族か?」
子供達が遠巻きに3人を見ている。
というか、子供が多い。
とてもじゃないけど、冒険者に登録出来るような年齢に見えないけど。
「この子達は?」
「あー、近所の教会で預かっている孤児の子達ですよ。日中は掃除や雑用係としてうちで雇ってます」
マルコの質問に対して紹介されたのは、上は12歳~下は5歳までの子供が5人。
朝10時~夕方16時までの間で雇っているらしい。
給与は1日に大銅貨2枚(200円くらい)らしいけど、昼食はクランで持っているらしい。
貨幣価値については、今まではなんとなくで使っていたけど、マルコにしっかりと調べて改めて日本とに近い価値を示すように依頼。
結果、割と分かり易く出来た。
鉄貨が1円……買えるものは無いけど、ものによってはガラクタでも買い取って貰えるらしくてそういった時に使われるとか。
銅貨が10円。
大銅貨が100円。
銀貨が1,000円。
大銀貨が10,000円。
金貨が100,000円。
大金貨が1,000,000円。
基準はテレビとかで見る、東南アジアでの一般的な昼食代の200円として、物の価値とあてはめさせた。
お昼は大銅貨2枚あれば、最低限度のものは食べられる。
お椀一杯の麺料理だったり、パンと一欠けらの肉と少しの野菜だったり。
パンと一欠けらの肉と少しの野菜だって組み合わせたら、ハンバーガーかサンドイッチになる。
字面ほど質素ではない。
実は貨幣には上に精霊銀貨や、白金貨なんてのもあるらしい。
価値は額面通りと行かず、記念硬貨的なもので保管用とか。
ただ、商業ギルドでの額面での買取はしているとか。
オークションとかにだせば、その時の需要によっては額面の10倍以上の値が付く事も。
まあ、使えないならいらないけど。
と考えて、10時から16時での拘束で、食事が1時間、勉強1時間で、実質は4時間労働。
時給100円。
安すぎるといえば、安すぎる。
主な仕事内容は午前中は掃除と、洗濯らしい。
昼に食事を取ったあとは、1時間ほど勉強を教えてから洗濯物の取り込みと、帰って来た冒険者達の手伝い。
素材の加工や選別、装備品の手入れ、それから消耗品の補充等々。
あれだ、働きながら冒険者として必要な知識を教えているのだろう。
昼食込なので、200円分は上乗せ。
さらに、勉強まで教えて貰える。
冒険者としてのノウハウも覚えられる。
そして、教会での負担を減らすという意味では優良かも。
「へえ、皆頑張ってジャッカスの事を手伝ってあげてね」
「はいっ!」
一番最初に元気よく返事をしたのは、エンラ。
えらくキラキラとした瞳でマルコにアピールしている。
なにやら、嫌な大人の心の機微を感じる。
こう……ジャッカスの事を支えているのは私ですよ的な……
あわよくば領主関係者で仲人をみたいな?
考えすぎかもしれないが。
「エンラさんは、とてもよく手伝ってくれますよ」
「そうなんだ……ありがとうね」
マルコも何かを感じ取ったのか、余所行き用の対応だった。
が、当のエンラはマルコの手を両手で取って、ベルモントの英雄のお手伝いが出来るのですから当然ですなんてのたまっている。
マルコが溜息を……マルコだけじゃなくユリアも溜息を吐いていた。
どうやら、ユリアはこういったことには敏感っぽい。
――――――
冒険者ギルドに行く前に、まずは大きな部屋で基礎の説明。
オリエンテーション的なものだろう。
「まずは、フレイ殿下は今回冒険者体験という事ですが、一応聞いておきますが冒険者資格などは」
「私とユリアは持っていないですわ。ケイは見習いの資格証を持ってましたわね」
「ええ、一応剣の家なので魔物退治等に付き合う訓練の一環として、冒険者の補助をしたこともありますので」
ケイは実際に冒険者見習いとして、活動したこともあると。
まあ騎士を目指す者なら、1つの修練としてやっていてもおかしくないか。
スレイズのじじいも、あれでC級冒険者らしいし。
実力的にはS級どころではないらしいが、素材を剥ぎ取ったりってのがあまり上手くないというか。
ハンティングトロフィーとなる最上位の魔物のレア素材を、ギルドに納品しないことが多いらしい。
自己消化するのがメインとか。
あと本人も昇格試験をめんどくさがって受けていないとか。
C級で最低限の冒険者の特権は受けられるらしく、それ以上の必要性を感じていないと。
当時のベルモントのギルド長は、相当にキレていたらしい。
ベルモントでは130年ぶり、王国としても20年ぶりにS級冒険者が出るかと期待されていたとか。
本人にその気がないのでは、どうしようもない。
マルコは年齢の都合で登録できないが。
高等科を卒業したら、取りあえず武者修行として他国で冒険者をやってみることにはしているが。
それまでに、マリアを説得する材料を探しておかないとな。
それと、今後の計画の為にも是非最低でもA級にはなっておいてもらわないと困るし。
困りはしないか……
ただ、ちょっと遠回りになってしまう。
A級とかS級なんて肩書はあれば、あるほど便利だし。
しがらみも増えるが。
「えっとマルコ様以外はフレイ殿下とユリアさんが14歳ですので、一応冒険者として登録は可能ですね。ケイさんはまだ13歳ですので準冒険者……見習いのままですが」
「こればっかりは、仕方がないですね」
物凄く悔しそうだ。
だが、貴族の力でもこのルールは曲げられない。
いくら優秀だからといって、子供を冒険者にして殺してしまったら国にとっての将来の財産を無くすことになる。
取りあえず2時間ほど、冒険者の成り立ちやギルドが出来るまで。
それから、ランクによって受けられる依頼の種類と傾向。
素材採取のコツから、この近辺の魔物の分布までを座学で習う。
意外とフレイ殿下が真面目に聞いていて、少しびっくり。
途中でエンラが紅茶を持ってきていたが。
その紅茶を口に含んで3人とも驚いた表情を浮かべていた。
最高級品質の北東インドのアッサム平原産だ。
一応ベルモントでもオセロ村主導で生産は始めている。
ミルクによく合う茶葉で、ミルクティーといえばといった感じの代表的茶葉。
急遽王族を連れてきたマルコの尻ぬぐいというか。
まあ、お詫びの品というか。
このくらいの手助けはしても、問題無いだろうし。
「一応2日間の期間をもらってますので、今日はこれから実際に冒険者ギルドにいって登録をしようと思います」
「いよいよですね」
「私は別にここで、子供達と一緒に待っていても構わないのですが」
喜び勇んでいるフレイ殿下とは対照的に、優雅に紅茶を楽しみながら留守番を言い出したユリア。
まあ、本人は本当に冒険者というものに興味は無さそうだし。
というか、本当に暑いのが苦手なのだろう。
「流石に公爵家の御令嬢を1人で置いておくのも」
「お気になさらなくても、結構ですよ」
うん、ユリアが気にしなくても平民のジャッカスが気にするだろう。
冒険者ギルドでの立ち位置、冒険者ギルド内の特権、後ろ盾としての冒険者ギルドを考えれば準男爵よりは力を持ち得るA級冒険者。
が、公爵家令嬢と比べたらただの平民でしかない。
無理がある。
「ユリアも我儘いうなよ」
「だったら、ケイも一緒に残って私を守ってくださっていいのですよ? 流石にジャッカス様とマルコ君が居たらフレイ殿下に害をなせる人なんていないでしょうし」
「いや、俺が行きたいんだ」
はてさて、ケイはあっさりと説得を諦めてしまったが。
残念ながら、ユリアの言い分も分かりすぎる。
何が悲しくてこのクソ暑いのに、全く興味もない冒険者ごっこなどしなくてはいけないのだろうといったところかな。
俺も、このクソ暑いときに外でスポーツやろうぜって周りが盛り上がっていても、一切躊躇することなく無理って言う自信はある。
せめて海水浴とかプールとかなら、まだ全然楽しめるけど。
急遽ファーマと、ヒューイがマリアと一緒にジャッカス邸にやってくる。
ユリアはマリアと一緒に、ベルモントの街で買い物とお茶をすることになった。
マリアとしても、娘か妹かといった感じの歳の子とデートといった感覚でウキウキと現れた。
テトラを連れて。
テトラが一緒なので、ユリアも少し嬉しそうだ。
マリア、ユリア、テトラを見送ってからマルコ達は4人で冒険者ギルドに向かった。
一応王国の一般人扮した騎士が2名ほど、その後を追いかけて行ったので放っておいても大丈夫だろう。
そしてマルコ組の方には、4人の騎士が一般人のフリをして付いて行っている。
なるほど、前回と違って変装も演技もかなりうまい。
ただ、オーラがね……
滅茶苦茶強そうなオーラを纏った一般人って、返って違和感が。
その点ジャッカスは殆どオーラが出ていないけど。
冒険者登録を済ませると、流石にジャッカス1人だと手に余るらしくキアリーというベテラン冒険者とローズも護衛に加わる。
マルコの護衛にはキアリー、フレイにはジャッカス、ケイにはローズがついた。
ローズがかなりごねたけど、いくらスレイズの訓練を受けたとはいえB級冒険者のキアリーには劣るらしい。
「久しぶりだな坊っちゃん」
「ええ、師匠も元気そうで」
キアリーはマルコの戦斧の師匠だったりする。
ジャッカスと違って、ガチの方。
ローズはちょっと不満そうだったけど、仕事には真面目。
いまは、ケイに対して色々と注意指導をしている。
クリスよりは頭の良さそうなケイは、きちんとそれをメモに取っているあたり真面目なのだろう。
真面目同士、相性は良さそうだ。
フレイを見ると、溜息が出そうになる。
ジャッカスの後ろで拳をグッグッと握っていたり。
たぶん、隙あらば攻撃してみようとかって考えてそうだけど……
実際はかなり隙だらけ。
それが逆に、フレイに警戒を抱かせてるっぽい。
「ジャジャの森以外にはいかないでくださいね」
「ええ、分かってますよ」
サブマスターが直々に、ジャッカスのグループの受付をしていた。
まあフレイの素性を知っているのだろう。
というか、情報はかなり早く冒険者ギルドに回るのだから当然だ。
「まずは冒険に必要なものを揃えましょう。3名ともかなり良い装備をお持ちですが、今回は初心者用の物を使います。買い物も大事な勉強ですからね」
「はい、先生!」
ジャッカスの言葉に、元気よく返事するフレイ。
やる気は十分だ。
何故か忍び足で、ジャッカスとの距離を詰める事が多いけど。
ある一定の範囲に近づくと、ジャッカスの左手がピクリと動いてジャッカスが振り返る。
すぐに視線を逸らして、何事もないアピールをするフレイ。
全然、真面目じゃない。
ちなみに相変わらず後ろには、絶妙な距離に4人の騎士。
うん、ここまで来ると怪しい追跡者にしか見えないけどね。
「ここが武器と防具を扱っているお店です。初心者向けの安価なものと掘り出し物がメインですね」
「おや、ジャッカスさんじゃないか。今日も新人さん用の装備の調達かい?」
「ええ、というか……まあ、それなりに実力のある人達ですけどね」
カウンターにいた武器屋の亭主の言葉に、苦笑いで首を傾けて後ろを示すジャッカス。
その動きに、亭主がジャッカスの同行者を見て苦笑い。
「これはこれは、高貴な方々の集まりかい? それにマルコ様まで……あっちの男の子も素人じゃないね」
「ええ、ただ冒険者としては素人ですし、今回は体験学習ということなので」
「へーえ、高尚な趣味ですな、まっ、見るからにどっちかっていうとビットさんとこの尖った武器が似合いそうな面子だもんな」
ビット?
アシュリーの父親の名前か。
知らなかった。
「うーん……凄く似合わない」
皮の胸当てと、鉄のグローブを身に着けたフレイを見てマルコが呟く。
流石に縦ロールの女性が着ける装備じゃないよな。
青い尖がり帽子とか青いマントって無いかな?
ケイは……
まあ、ありっちゃありかな。
こっちも皮の胸当てと、鉄の剣。
予備の武器として、組み立て式の鉄の槍。
マルコは……
ただの服に、鉄の剣か。
「一応、低級の魔物は出てきますので……といっても、王都の学校で学んでらっしゃる皆様の敵ではないでしょうが……などと思っていると、早死にしますからね? 冒険者とはそういった仕事です」
「ふー……んっ!」
頼りない得物と防具にフレイとケイがちょっと小ばかにしていた表情だったので、ジャッカスが少しだけ語気を強めて前を向いたまま注意する。
そのジャッカスの言葉にフレイが、興味無さそうに返事しつつ一気に距離を詰めて鉄のグローブを放つ。
「えっ?」
「相手が格下だと嘗めてみていたら、色々なものを計り損ねます。相手の本当の速度が想定より少し早くて、そして運悪く急所にもっとも硬いもので勢いをつけて打ち据えられたら……死ななくてもそれでスタンしたり、体勢を崩したら……」
が、後ろも振り返らずに左手の掌でその拳を掴むと、軽く振り払う。
その勢いで、フレイがその場で一回転してバランスを崩す。
どうにか踏ん張って顔をあげると、ジャッカスが若干冷めた様子の視線を送っている。
「ふざけていると、本当に死にますよ? 貴女に何かあったらマルコ様も私も、マイケル様も、そしてマリア様も処刑になると思いますので、本気で気を付けてくださいね」
「すっごーい! ジャッカス様の左手、マスターみたいに抜ける自信が全くない」
ちょっときつめに説教をしたジャッカスに対して、それ以上に防がれたことに興奮するフレイ。
ジャッカスが困った様子でマルコに目を向ける。
本気で叱っても良いですかという合図だ。
が、マルコが首を横に振る。
たぶん、本気で叱ってもこの子はへこたれない。
というか、効かない。
マルコの困ったような反応に、ジャッカスが溜息を吐く。
「ジャッカス様、安心してください! こうやって、ジャッカス様が常に自然体で警戒を怠っていない事は学びましたわ! 早速見習いますので」
「ふう……取りあえず、信じることから始めますか」
「はいっ! 信じてください!」
ただ、1撃を防いだことでフレイはジャッカスが学ぶに値する人物と理解したらしく、それからは素直に話を聞き出した。
これならまあ良いかと、ジャッカスが先に進み始める。
次は道具屋で、必要な物資の補充だ。
進行回ですが、若干日常回です(/・ω・)/
初級冒険者コースだけど、メンバー的にwww
ブクマが剥がす前に、ちょっと待った!
1週間くらい待ってみませんか?
溜めて読んでみると、また違った楽しみがあるかもしれませんよ( ̄ー ̄)ニヤリ





