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ドドドドドドドドドドドドドドドド
いつものように、小粒なやつを乗せて歩き回っていると、遠くから低い嫌な音が聞こえてきた。
高いところに急ぐと、遠くのほうに土煙が立っているのが見えた。
さて?
しばらく見ていると、いろいろな生き物がこちらのほうに向かってきているのが見えてきた。
数は、わからない。
少なくとも、この森がつぶされるのだろうということだけは、わかった。
いつもの高いところから、小粒なやつらがいるところへと向かう。
なぜ、そんなことをしているのか、自分でもわからなかったけども、何かしなきゃとは思っていた。
いつものねぐらに戻ると、頭に乗っていた小粒なやつが離れていき、ほかのやつらと散っていった。
そうじゃないだろ?にげるんだろ?
そう思ったが、どこにもぐりこんでしまったか、においだけを残していなくなってしまった。
そうすると、やれることがなくなってしまう。
いや、この森をまもらなきゃならない。
何といっても、自分のねぐらだ。
飛び出していくと、大きな体格の同類たちがいた。
同類?
いや、なぜそう思ったんだ?
少なくとも、今の自分のとっては敵だ。
この森に入るな!
強い思いを「敵」にぶつける。
ほんの少しだけ、やつらに伝わったのかもしれない。
どこか宛てもない方向を見いだす。
と、同時に奴らの気持ちも伝わってくる。
恐怖。
なぜか、恐怖が支配していた。
そのためか、その歩みを止めることなく、こちらへと向かってきた。
先につぶすしかないのか。
その群れに向かって走り出す。
目の端にかかるものから、襲っていく。
食いつけるかどうかはわからないが、急所だろうあたりを狙う。
ひとまわりほど小さいものならば、そのまま喰らう。
あの光る石を丸ごと食うことになる。
傷ついたからだがわずかに回復する。
そして、自分よりも大きな個体にめがけて喰いつく。
奴らは逃げることを優先しているせいか、簡単に喰わせてもらった。
こちらの脅威を感じたためか、少し流れが変わった。
小さきものたちがいる辺りへと。