最高のチームとはこんなチームだ!
最高のパフォーマンスを発揮でき、いかなる逆境にも立ち向かっていけるチームとはどんなチームであるかを、自身の経験を基に紐解いていきます。
「最高のチームとはこんなチームだ!」と確信した。
若い時は職場で自分の力の無さを補なうため、ただ、がむしゃらに頑張っていた自分がいた。
当時は、チームについてこれほど深く考えることはなかった。いや、そんな余裕さえなかった。
だけど今は『これが最高のチームだ!』と確信している。
何かの本に書いてある内容でもなければ、口先だけの綺麗事でもない。自分がこれまで経験してきた人生を振り返って自信を持って言える。
私は学生時代、スポーツも勉強も人一倍頑張ってきた。その結果、小、中学校の生徒会長や部活動のキャプテンを率先してやってきた。社会人になり10年余りは末端の社員として働いた。それから年を重ねるにつれて、主任またはリーダーの立場におかれた。その時期までは、まだ、リーダーの立場を果たすことに精一杯で、今感じているこの確信の思いはなかった。
本題に入る前に確信に至った最も大きなきっかけについて話しておかなければならない。
今から数年前、ある上司に評価していただいたおかげで、本社勤務を命じられた。高卒の私にとっては願ってもないチャンスである。本社でのメンバーは、そのほとんどが有名大学卒で、もちろん学歴だけではなく真に優秀な人材が集まっていた。
野球で例えるならば、メンバー全員がヤクルトの山田だ。その中でも私は持ち前の負けん気でがむしゃらに頑張った。振り返ってみると、その時も主任という立場ではあったが、目の前の仕事をこなしていくのが精一杯で、最高チームについて考える余裕さえなかった。今思えば、学生時代からリーダーの役割を担ってきたにもかかわらず、その経験は活かせなかったのか、なぜもっと心に余裕を持ってチームを俯瞰できなかったのかと情けなく思う。
そして、時は流れ現在の営業所勤務となり、私の「心の余裕とこれまでの経験則」、そして「現在のメンバーの素晴らしさ」これらが同時に重なり、「最高のチームとはこんなチームだ!」とついに確信した。
まず、「心の余裕とこれまでの経験則」についてだが、営業所の業務が決して、楽で、簡単で、暇なわけではない。むしろ、本社業務より幅広い知識が必要で、一般のお客様をはじめ多種多様な方への対応をしなくてはならない。そこに求められるは、単なるコミュニケーション能力の高さだけでは上手く対応できない。説明がつかない何かが必要で、それを、各自が業務のなかで身に付けていく。
ならば、心の余裕は何処から生まれたのだろうか?と自分自身を分析してみると、業務経験年数の長さからくる慣れなのか、それともリーダーとしてチームを引っ張っていく力量が知らず知らずのうちに備わったのか、それについてはいまだ真実はわからないままである。
次に、「現在のメンバーの素晴らしさ」について紹介したい。私は今の職場のメンバーは最高に優秀な人材が集まっていると心底思っている。優秀な人材とは、頭がいいのではない、総合力が高いのである。
もちろん、知識、技能レベルが高い優秀な人材が集らないと処理できない仕事があるかもしれない。ただ、今与えられている仕事を今のメンバーで行うと、どんなチームにも負けないと自負している。
何故そこまで自信を持って言えるのだろうと思うかもしれないが、それには、十分な理由と裏付けがあるからだ。
その一つは、メンバー1人1人の人間力の高さである。それは、処理能力や学力・知識レベルの高さとは次元の違う能力であり、メンバー全員が社内外を問わず円滑に対応していく力が備わっているため、大きな問題に発展せずスムーズに進んでいくことがほとんどである。そしてなにより行き詰まったときも、お互いに支え合い難局を切り抜ける方法を皆が知っている。思いやりの気持ちを持っているから上手くいくのである。
そして、ここからが最高のチームといえる最も大きな理由である。心理学で人間の性格を分けると大きく5つに分けることができると言われている。この5つすべての性格の人がチーム内にいるとバランスがとれて上手くいくとも言われている。我がチームはこの5つの性格が上手く調和している。
その5つの性格の紹介については、心理学者の分析結果を引用させてもらう。
下図は矢田部ギルフォード検査(YG性格検査)の分類によるものである。
分類方法は、普通の心理テストとは違い他人が評価する。詳細は、下記サイトを参考にしていただきたい。
http://www.counselorweb.jp/article/441139925.html
実際に現在のチーム1人1人を、「安定か不安定か」と「外向か内向か」この2つの要素の組み合わせで、「安定・外向」「安定・内向」「不安定・外向」「不安定・内向」のタイプに分けてみた。
その結果、アベレージタイプが2人、その他のタイプは1人づつ割り振ることができた。私のタイプはできるだけ自分を客観的にみて判断した。
私はこの結果を知った瞬間、だからこのチームは上手くいくのか、と正直鳥肌がたった。
しかし、このメンバーはいつまでも続かない。毎年、人事異動により何人かは異動となる。
折角、最高のチームに巡り会えたのに、と少し残念に思う。でも今は、最高のパフォーマンスを発揮できるメンバーで仕事ができたこと、また、その事に気付けたことを誇りに思う。
そしてまた、最高のチームでは学べない重要な何かを学ぶことができると新たな期待を持ち、今日も出社する私がいる。
最後に我が社の人事採用部署の人材を見極める力に脱帽するとともに、今後の新入社員にも期待したい。