線上痕
ある晩、78才の男性が銃の暴発で亡くなった。
警官たちが捜査したところ事故ということで捜査が終わりかけた、R刑事はその書類をみて違和感を感じた、非番を利用しその男を調べはじめた、その男は2、30台半ば頃まで底辺生活者だったが、30台後半飲食店を数件だし異常ともいえる生活の落差に、なにかがあると確信にかわりはじめた。
銃をねんみつに調べて貰い、この男以外の指紋が検出、この指紋をデータベース入れると一人の男指紋合致した、その男はJといいすでに殺され亡くなっていた、Jは金貸しをしておりかなり恨まれ警察はもちろんヤクザ、政治家に至るまで死んだことを喜ばない者がいないような人物だった、捜査でRが気になったのはJの息子のことだった、彼はJが亡くなったあと孤児院に入ったとあった、孤児院を訪ねると30年前のことなのでわからないと帰された。
数日がたち別の捜査でJの元愛人に出会し、母方の姓がMであり風の噂で息子が大学教授になっていることを聞き、捜査から合金のパイオニアであり、日常品にさえ沢山その合金が使われていた、気になったのは銃の企業に自分から売り込んだことだった、これほどの人物が売り込みをかけるだろうか?
アポをとり訪ねて見た、とてもいい人で銃とは無縁と言っていい人物だった、Mに78才の男について尋ねたが知らないとのことだった。が、三週間後Mから手紙が届いた、それは罪の告白だった。
その銃は特殊な物でJが自慢する逸品だったこと、その銃がJを殺した者によって盗まれたこと、Mの動機と銃の企業になぜ出入りしたか、なぜこの銃だけ弾が暴発するのか、そして最後にもう自分はこの世にいないこととあった。
そしてテレビのニュースではMの訃報が報じられていた。