your teller 2
だんだん増えていく私の世界。
それに比例して私の心の氷が溶けて減ってきているのを、知っているのも、多分君だけ。
何にも、誰にも心を開かなくなった頃の私を知っているから?
私が世界を描く、本当の意味に気づいているから?
でもね、私も知っているの。
君がね、いつまでも私の隣にいてくれる人ではないってこと。
いくらバカな私でもわかるわ。
君と私は同じだから。
いつか、君もどこか別の世界を描きに旅立つのでしょ?
だんだん私の世界が増えていく…。
それは、君との別れが近づいている証拠。
でも、私は悲しいなんて言わないよ?
意地っ張りだからかもしれないけど、
君が私の描く世界が大好きなように、
私も君が描く世界が大好きだから。
…君が、大好きだから…。
「私もいつか、あの人達みたいに、
人を大切に想ったり、好きになること、できるかな?」
「大丈夫。
…だって、君は生きてる。
人間なんだから。
いつかきっとできるよ。」
私のこの言葉の意味だけは、君には届かない。
「…いい人に出会えたらいいな~。」
君みたいな人に出逢いたい。
だって、私が恋を描くとするならば、
君のような素敵な人の隣で笑う女の子がいいと思うから。
「大丈夫。
…君なら、きっと。」
全てを悟ったようなその穏やかな笑みに今日も私は包まれている。
だって、そんな私を描けるのは、
…君だから…。
YOUR TELLER
。