運命2
私は絵を描くのが好き、私にはそれしかない…私は絵を描く事ができればよかった、小さい頃からずっと絵を描いていた。なぜ絵を描いたのかは憶えていない、多分何となくだと思う。
そんな私を異質に感じなのだろう。最初は声をかけてきた人もいたけど、今はもういない。ここ常磐高校に入ってから一度も、別に寂しいわけではないと思う、だけど時々考える、私はこれで良いのかと。
迷いじゃあない、私は変わりたい、だけど怖い。私がどんだけ頑張っても失敗するのが、変な人と思われるのが。そんな事自意識過剰かもしれない。どんな事になっても誰も私の事を観てくれないかもしれない。
もし変われても「前のほうが良かったな」と後悔するかもしれない。
後悔するかどうかなんてやってみなくちゃわからない。このような言葉を掛けてくる人はその選択が正解だから、世界がその人を中心にして回っているから。
そうやっていつもと変わらずに絵を描くのに夢中になり誰かが私の近くに男の人が近づいてきた。
「ごめん、君の席の下の消しゴム取っちくんね」
その男の人は誰かに話しかけた。
私じゃあない、今更クラスの仲の良い人にだろう
「お~い、君に言ってるんだよ。お取り込み中悪いがとってほしい」
どうやら本当に私に掛けた言葉だった。私は緊張による手の震えが止まらないまま机の下の消しゴムを彼に手渡した。
「なあその絵君が描いたの?」
突然の言葉に一瞬フリーズしてしまった
「は…はい」
ああ…また馬鹿に
「すげーすげーよめっちゃすげー!」
はっと私は彼の顔を見た、彼の目はまるで少年のような真っ直ぐな瞳だった
「あ…ありがとう…ご…ざいます」
私はその真っ直ぐな目にやられて目を逸らしてしまった
「俺、上原真助よろしく。上杉謙信の「上」に原っぱの「原」真実の「真」に助けると書く」
そうしてると彼は自己紹介を始めた
「姫川陽菜乃で…す、ええっとわた…しは姫路城の「姫」利根川の「川」陽だまりの「陽」に菜の花の「菜」と書きま…す」
彼の紹介方法を真似して私も自己紹介してみることにした。
「へぇそうなんだ、じゃあこれからよろしくね姫さん」
彼はそう言うと満面の笑みを浮かべ自席に戻っていった。その先で友人らしき人と楽しそうに話をしているのが見えた。
「上原くん…か」
またお話できないかな
投稿遅れて申し訳ございません。普通にサボっていました。本当に申し訳ございません