第二章 人物紹介
アベル=エルネスト・ドレール
聖都ザビオラのドレール家嫡男にして神殿騎士団第三大隊隊長、守護騎士隊筆頭。ドレール家は代々フィリス教内で神殿騎士団員を排出し、信者の護衛等を主任務としてきた。護衛に特化した戦闘技術を習得しているが、個人的に軍事や内政にも興味を持って勉強しており、意外と努力家で勤勉家。周りの人物もその事実に気づいてはいるが、本人が三枚目を演じているためあえて気付かない振りをしている。女性を見るとまず口説く。
アリス
アルトリアで出会った女性。弟のテレスとともに宿屋を経営しているが、経営状況はあまり良くないようだ。
アルベルト・レーンベルク
ザビオラ教司教にして枢機卿。聖都ザビオラでの職務に当たる。妻マリアンナとの間に子供ができず、幼いセティを養子に迎え入れた。
シルフィ
レーンベルク家に仕える侍女。侍女長にしてセティの専属でもある。非常に美人で優秀であり、縁談の話も絶えることはないが、全て断り続けている模様。常に冷静かつ完璧に仕事をこなし、言い寄る男は丁寧に丁寧に叩きのめす。アベルとのそれはもはやお約束化し、周囲からは喜劇のような娯楽に近い目で見られているが、実は彼の気持ちの本当のところに気づいているようだ。
セティ・レーンベルク
聖都ザビオラのレーンベルク家に跡取りとして迎え入れられた養子。非常に優秀な人物であり、フィリス教司祭にして、神殿騎士団第一大隊隊長、戦闘魔導団筆頭。二十歳になると同時に司祭に任命された。その肩書が示す通り戦闘力も高い。容姿も整っており、物腰も柔らかで、女性ファンも多い。いわゆる完璧人間。
テレス
アルトリアで出会った男性。アリスとは双子の姉弟。一般庶民にあるまじき知識量と、それに基づいた思慮深さを持つ青年。
ファルコ
アルトリアで出会った男性。少年と言って差し支えない見た目をしている。どこか他人を見下すような発言をすることがあるが、基本的には非常に礼儀正しい。
フェルディナンド・アルトリウス(フェルディナンド三世)
アルトリア王国現国王。アルベルトをして「優秀」と言わしめた人物。以前はその手腕で国内も安定し、賢王とまで言われていたが、この数年は内情が悪化しているようだ。
教皇ベネディクト
フィリス教のトップ。アルベルトは旧知で、プライベートな場ではお互い呼び捨てにし、軽口を叩きあう仲。意外とフランクな性格だが、立場がそれを許さない。
マリアンナ・レーンベルク
アルベルトの妻であり、セティの義母。物腰が柔らかく、三歩引いて男性を立てる女性だが、実は多方面に才能を発揮する女傑。