用語紹介
城塞都市ヴァンス
戦神エルニアがその土台を作った。地理的にはアルトリア王国エルニア地方に存在するが、保持する戦力が強大なため、中立の立場として独立都市国家を宣言している。
四方を海と崖、険しい岩山に囲まれており、堅牢な守りを誇るが、現在まで攻撃に晒された記録は無い。
マーセナリーズ・ギルド
城塞都市ヴァンスを本拠とする傭兵集団。世界中に拠点がある。傭兵と言いつつも、国家間の争い(所謂人間同士の戦争)には参加せず、害獣の駆除や護衛、その他一般人からの依頼等を遂行する便利屋としての一面が強い。作中で単に『ギルド』と呼ばれた場合は、ほとんどの場合このマーセナリーズ・ギルドを指す。
エルス
7年前に突如モンスターの大群により滅ぼされた商業都市。一夜にして都市は壊滅し、生き残った人間はごくわずかだと言われている。
エルニア
1.エルニア地方。城塞都市ヴァンスがある地域。
2.英雄ヴァン・スクラウドの二つ名『戦神エルニア』
ヴァン・スクラウド
200余年前に『エルニア辺境伯』に叙された英雄。平民の出だったが、数々の功績を残し、一代限りとは言え叙爵までされた。だが実態としては、その力を恐れた当時の王が、地方へ追放するための手段だったのではないかと言われている。ただし、彼はエルニア地方で更なる功績を上げ、名を上げることとなる。尚、彼の晩年については記録が無いため謎とされている。
ギルドの師弟関係
師匠:弟子を持つギルドエージェント
従者:師匠を持つギルドエージェント。いわゆる見習い
駆け出し:師匠に従事したことが無いギルドエージェント。一人前と認められるには、師匠に師事し、従者を卒業する必要がある。
ザビオラ皇国
フィリス教を国教とする都市国家。200余年前の『女神降臨』の地に築かれた。教皇により統治され、国民すべてがザビオラ教徒である。(ザビオラ教徒である限り国籍が与えられる)
なお実際の領地は大神殿とその周辺の僅かな面積だが、事実上はそれを取り巻く街全体を含めた部分に多大な影響力を持つ。その広さはアルトリア王国の王都よりも広くなる。
神殿騎士団
ザビオラ皇国内に存在する騎士団。騎士団とは言え各国から騎士に叙爵された人物が在籍しているわけではなく、いわゆる自警団または護衛団的なものである。(一応枢機卿団が騎士の称号を与えてはいるが、どちらかというと名誉呼称のようなものである。)ただしその戦闘力は各国からも高く評価され、戦闘魔導団に至っては一師団で城塞都市ヴァンスと渡り合えるほどと言われている。
アルトリア王国
西大陸北部に位置する広大な領地を持つ王国。国王フェルディナンドが治世を行う。
亜寒帯で土地が痩せており、そのままでは耕作に向かないため他国から侵略を受ける危険性は低い。
だが、地の精霊の加護によって、国が定めた耕作地では豊かな実りが約束されている。
農奴
実りの約束されたアルトリアの地とは言え、種を蒔き、その実りを収穫して加工し、運搬する必要がある。運搬以外のこれら所謂『農作業』はかつて奴隷の仕事とされていたが、ヴァン・スクラウドが発端となった奴隷解放により、一時期農作業の担い手が極端に少なくなってしまった。
そこで貴族や農地を持つ有力者は各地から貧しい元奴隷や孤児などの人員を極端に安い価格で雇い入れ、過酷な環境と報酬で使役することを思いつく。
雇用関係とは言え、曲がりなりにも主人の所有財産とされた奴隷よりも待遇は悪くなり、いつしか彼らを農作業に従事する奴隷、農奴と呼ぶようになった。