異世界で結婚するためにプロポーズしまくったら、世界征服する事になった
明るいファンタジーが書きたくなって、
婚活ものにしてみました。
「私、結婚してるの。 ごめんね。」
そういって武器屋の看板娘と言われた少し年上だが色白で妖艶な美女は俺の前を去って行った。
その美女の頭の上の数字は80、これはイケる数字だと思った。
そもそも看板娘って未婚じゃないのか? 俺は納得いかない気分だった。
既婚者ならあんな露出の多い服装だって、多めのボディタッチだって、
俺に対する笑顔だってやめた方が良い、商売のためとはいえ何か腑に落ちない。
ある日異世界に辿り着いた俺は、この世界を満喫するために、・・・いや、世界を救うとかそういう事はどうでも良くて、
モテて、チヤホヤされて、そして嫁さん探しをする事にしていたのだ・・・もう34歳だし。
異世界にワープする光のトンネルの中で、自らを精霊と呼ぶ緑目の8頭身美女が、こう言った。
「貴方に能力を割り振るチャンスを与えます。そして自身で好きなスキルを1つ考えて下さい。」
俺は迷わず魅力値を100にするために全振りした、他は一般市民並みでOK
「スキルはどうしますか?」
スキルは相手の好意が数値化されて見えるように、とした。
「ちなみに・・・どうして、でしょうか?」
不思議そうに精霊が聞いてきたので、
「モテたいから、あとそろそろ結婚したい、それだけ」
と言ったら、精霊は何も言わずに即消えた。
これがあればハーレムだって彼女だって、嫁さんだってイケるはず!
だから俺は手当たり次第、知り合った可愛い娘に声をかけていった。
「私は、神に操を立てている身なのです、申し訳ございませんが・・・。」
そういって教会に住む銀髪でふくよかな体で22歳のシスターは俺の前を去って行った。
頭の上の数字は70 これも脈ありだと思ってたんだが。
後に毎週2回ミサで顔を合わせていた宿屋の息子と駆け落ちしたが。
心に決めた相手がいたならば、なぜ俺のために祈るとか言う?
そしてなぜ俺の身の上話に泣いた? わからん。
宿屋の息子の方は明らかにボンボンのボンクラで、あんな男のどこが良いのやら・・・。
「私、これは仮の姿なの。 本当は魔物で・・・」
そういって酒場のウエイトレスの細い体の割には胸が大きい俺好みの娘は去って行った。
この街にそんな奴らが潜んでいるなんて、全く知らなった。危なかった。
すごい笑顔が素敵で、スタイルが良くて、店に行くといつも俺の体を気遣ってくれる娘だから、
気があるんだろうって勘違いどころか、まさか魔物とは・・・正体バラして居なくなってしまったし・・・。
そして頭の上の数字は100だった これでダメならもう全部ダメ?
「私、実は婚約者がいて・・・ごめんなさい。 家同士が決めたことなので・・・。」
そういって城に仕える27歳、黒髪長髪スレンダー侍女は俺の前を去って行った。
門番の兵士が幼馴染で、両家の決めた間柄らしい、俺の出る幕など最初から無かった。
でもなぜ城の案内や俺の生まれについてあんなに聞いてきたのだろうか。
私に興味があるのか、私の元いた世界に興味があるのか・・・。
なんにせよ門番の兵士は愛想が悪く、俺を不審者扱いしたから、あの女もその程度だろう。
数字は60、ちょっとダメ元だったから仕方ない。
「私、こんな派手な格好してるけど、今は修行の身・・・いずれは賢者になるの、だからごめんね。」
そういってカジノで遊んでいた24歳でエロい格好した金髪グラマラス娘は俺の前を去って行った。
見た目で判断してはいけない、と思ったが、貸したメダルは返ってこなかった。
ギャンブルに明け暮れる女性はガードが緩いという統計が崩れ去った。
メダルの損失と心の損失があったが、不思議と心は晴れやかだった。
だって頭の上の数字は100だったから・・・。
「私、早く結婚したい、貴方に付いていきます」
そういっていたのに、薄着で細身の23歳色白巨乳娘は俺の前を去って行った。
手元にあった財布や道具は盗られていた、盗賊の娘だったにちがいない。
これは完全に俺のミスだ。 色仕掛けに負けたようなものだ。
頭の上の数字は30で好意を感じられなかったのも事実・・・。
「私より強かったら、貴方の妻になっても良いわよ!」
そういって武闘家のボーイッシュな32歳の短髪色黒娘は俺を殴りつけて去って行った。
圧倒的な身体能力の差を見せつけられたので、二度と会いたくない女だ。
お陰で体中が痛む。 ただのドS女じゃないか・・・。
数字は90、それなのに・・・、ちょっとヤバイヤツだったかもしれないな。
「私は人間と結婚する訳にはまいりません。 ごめんなさい。」
そうって森に住むエルフの白い髪の8頭身モデル体型美女??歳は俺の前を去って行った。
出会えた奇跡に感謝すべきだが、また会いたい。
スケスケの法衣で裸が見え隠れするから、理性を失っていたのも事実だ。
頭の数字は80 でも冷静に淡々としゃべるから、もう訳が分からん
「私は人間と結婚するつもりはない、すまないな。」
そういって洞窟に住むネコ科スレンダー獣族の女18歳は俺の前を去って行った。
思ってたよりも優しい種族のようで、もったいないと思ったが。
ここまで来たら、誰でも良いって訳ではない、しかし獣族は流石に行き過ぎたが、後悔はしていない。
だって頭の数字は100だったし・・・。でも上手くいかないのは何故なんだ。
「私には使命があります、それを全うするまでは誰かとお付き合いなど・・・。」
そういって旅の勇者一行のタレ目色白で服装のせいで太って見えるタイプの29歳メガネ僧侶女は去って行った。
ムキムキ戦士の男38歳との目配せが多かったので、大方デキていたのであろう。
傷付いた俺を一生懸命に癒してくれたので、勘違いした。
メガネを外せば世の男はもっと寄ってくるだろうけど、ムキムキ戦士の男がそれを阻止している可能性すらあった。
数字は100 ちょっと浮気ものなのか?あんな真面目そうな僧侶女・・・。
「汝、我の婿になるというのか、ッフ・・・・笑止千万。 ここへそんな事を言いに来たのか?」
そういって闇の魔王の長女 短髪黒髪色黒スレンダーな娘?歳は俺の告白を笑った。
頭の数字は200! しかも赤文字!! なんだこれは・・・・。
本気である事を伝えた。
「私にはもう貴女しかいない」と。
「ならばその心意気を魅せて見よ!我と戦え!」
と戦いを申し込まれたので、全力でお断りした。
これから妻になる相手を傷つける訳にはいかない、と。
「っふ・・・面白い男よ・・・ただ弱いだけであろう・・・ハハハハハ!」
と煽られたが、数字が350に増えたので、
「その通りだ。 体も魔法の力もない、が貴女を想う意思だけは強い」
と伝えたところ
「そんなデタラメを言って何になる!?死にたいのか!!」
と強力な氷魔法を手に用意したが、頬を赤らめており、同時に数字が500に上がったので、
「気に入らないのであれば、いつでも俺を葬り去って良い、命を捧げる!」と伝えたら、
「そ・・・その条件、わっ忘れるなよ・・・・」と言って数字が750になり、受け入れられた。
そして黒い炎に包まれた魔王の娘は酒場のウエイトレスに・・・・細い体の割には胸が大きい俺好みの姿に変わった。
「こんな所まで追いかけてくるなんて・・・アナタは・・・もぅ」
そう言いながら、娘は俺の胸に飛び込んできた、数字は999で金色文字だった。
これ限界値は999の世界だったのね・・・数字の意味を知ったのが遅かったが、俺は勝ち組になった。
そのうち勇者のご一行がこの魔王城に攻めてくるらしいので、
僧侶の娘は早めに倒さなければならない、一言も喋らせてはいけない。
森のエルフも洞窟の獣族も・・・
あとあの街もあの街も早めに滅ぼしてしまわねばならない。
俺は全力で世界と黒歴史を闇に包む事にした。
この大切な人を失ってはならないからだ。
色々ツッコミ所はありますが、
勢いで読んでいただけたなら幸いです。
見える化したいーー。