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07 俺達の能力を測定するようです

いつも閲覧ありがとうございます。

あと、ブックマークと評価もありがとうございます。

「この玉は?」


 クリスタさんが持ってきた銀色の玉を見て有栖が聞いてきた。

 俺も気になってはいたが…。


「これが能力測定用に作られたオーブです」


 どうやら、この銀の玉が能力測定用のオーブらしい。


「これでどうやって測定するんだ?」


「オーブに手を添えるだけで、自動的に能力判定が行われるよ。 まず、アリスお姉ちゃんからやってみて」


「は、はい」


 アリアからやり方を教わった…というか、手を添えるだけで、自動的に能力判定が行われるらしい。

 ということで、アリアの指名でまずは有栖から能力測定を行うようだ。

 さっき、アリアが言ったように銀のオーブに手を添える。


「きゃっ!」


「うおっ!?」


 すると、突然銀のオーブが光り輝く。

 近くにいた俺と測定中の有栖はあまりの眩しさに目を瞑った。

 光はすぐに収まり、その後はオーブから幾つかのウインドウが表示された。

 これが有栖の能力なのだろうか。


「うん、まず戦闘面は魔法系寄りだね。 力は低めだけど魔力は高い。 また、訓練すれば攻撃魔法だけでなく、回復魔法も使えるようになるみたい」


 ウインドウに出た有栖の能力をアリアが説明する。 有栖は魔法系寄りで、訓練次第で回復魔法も使える可能性もあるようだ。

 有栖が魔法使いか…。 確かに似合いそうだ。


「あとは、スキルなんだけど…私が着目したのがあってね」


「どんなスキルなんだ?」


「『マイスター』というスキルなんだけど、これはエルネシア王家でも私しか持ってなくて、私以外の現地の人でも雀の涙レベルの人数しか持ってないSSレアスキルなんだよ」


「マジッスか…」


「わ、私にそんなレアな物が…」


 なんとまあ、有栖のスキルにレアもののスキルがあったなんて…。 有栖自身も驚いてるが、俺も驚いてるよ。


「ちなみに『マイスター』はどんな効果をもってるんだ?」


 スキルの効果が気になったので、アリアに聞いてみた。


「基本的に作りたい物をイメージ投影で材料なしで実体化して形にするスキルだよ。 実体化したものを中位レベルのクラフトスキルで調整したりすれば、短時間で完成できるようになるよ」


「つまり、イメージで雛型みたいな物を作り上げるってやつか?」


「その認識で間違いないよ。 一度使うと次の『マイスター』のスキルが使えるのは12時間後になるのが欠点かな? でも、私とアリスお姉ちゃんが持ってるなら、6時間毎に交代で使えは、色々できるかもね」


 クールタイムが長い事を除けば、相当の製作系チートじゃないか…。

 有栖もスキルの効果を聞いて、あんぐりしている。


「アリスお姉ちゃんは、その中位レベルのクラフトスキルも多数持ってるから、雛型を作った後も、自分で調整できるよ。 戦闘面以外は私と同じタイプだね」


「という事はアリアも?」


「うん。 私も『マイスター』と中位レベルのクラフトスキルを持ってるし」


 成る程、もしかしたらアリアの村の『キルシュ』の発展も、そのスキルが関わってるかも知れないな。


「アリスお姉ちゃんの能力はこんな感じだね。 じゃ、次はスグルお兄ちゃんの番だね」


 次は俺の番のようだ。

 有栖がやったように、俺も銀のオーブに手を添える。


「うおっ!?」


(やっぱり眩しいのは慣れないな)


 相変わらずの眩しさに目を瞑ったが、すぐに収まり、ウインドウが表示された。

 さて、俺の能力は…と。


「おおー、スグルお兄ちゃんは戦闘面は全般に能力がアリスお姉ちゃんより高く、特に力やスピードに特化しているし、『マルチウェポン』のパッシブスキルがあるね」


「マルチウェポン?」


「戦闘系のSクラスのレアスキルであらゆる武器をいとも簡単に扱えるスキルだよ」


「ええっ!? 兄さんにそんなすごいスキルが!?」


 俺のパッシブスキルの内容を聞いて、有栖は驚きと尊敬の眼差しを俺に向けた。

 あらゆる武器を簡単に使えるって…鍛錬なしでか? だとしたらこれも危ないスキルだな…。


「ちなみに、この世界の武器はどんな種類があるんだ?」


「確か、剣と杖、そして斧や槍、短剣、投擲武器、鞭、メイスかな? これらを簡単に扱えるという事だよ」


「マジか…」


 8種類の武器を全て簡単に使えるとか、何というか頑張ってる人たちに申し訳ない気がする。

 これからのまったり生活を守るために利用はするかもだけど…加減を考えとくか。

 しかし、アリアが召喚直後に言ったように俺達異世界人は本当に能力が高いんだなぁ。 そりゃあヘヘクトという奴が即戦力を欲しがるわけだ…。


「あと、戦闘以外のスキルはやはりお兄ちゃんも『マイスター』持ってるね。 やはり双子だからかな? これなら4時間ごとに交代しながら色々作っていけるかもね」


「兄さんも『マイスター』持ちとかすごいですね」


 うわぁ、有栖とアリアだけでもヤバいのに、双子であったせいか俺も『マイスター』持ちか…。 世界観のバランスが壊れるなぁ。


「これが、お二人の判明した能力ですね。 これを磨くも殺すもお二方次第なので、これからどうするかを考えた方がいいでしょう」


 測定を終えて、オーブはクリスタさんの手に渡った。

 それと同時に、俺達にこれからどうするかを考えた方がいいという。

 まったり暮らしたいのが俺と有栖の願望だが、アリアの屋敷に住まわせてもらうんだから、お金くらいは稼いでおくべきかも知れないな。


「兄さん、不安が残りますけど今はひとまず冒険者として小銭を稼ぐことにしましょうか?」


「そうだな、今はそうするか」


 有栖は、不安が残っているがひとまず冒険者として俺達の小遣いくらいは稼いでおいた方がいいという意見を言った。

 俺もそれに同意した。 さっきも言ったがアリアの屋敷に住まわせてもらう身だから、小遣いくらいは稼ぐべきだろう。


「少しの時間だけ、冒険者としてやってみようかと思う」


「つまり、一日一依頼とかそういう形でだね? 分かった。 これからギルドに案内するよ」 


 俺が代表でアリアにこれからの事を伝えた後、アリアに先導される形で俺と有栖は総合ギルドに向かった。



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モチベ維持につながるので…。

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