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06 よろず屋でお買い物

いつも閲覧ありがとうございます。

本日も二回目の投稿です。

 俺達はよろず屋に入ってまず、生活用品を買う事にした。

 やはり、食料と同様に生活用品も欠かせない要素だからだ。 これは世界が変わっても変わらない…と思いたいが、世界観が中世風なので、望む生活用品があるかどうかは分からなかった。

 だが、売り場を見たら幸いにも洗面器や歯ブラシ、歯みがきが売りに出されていた。

 なお、洗面器は見た目はプラスチック製だった。

 そして、タオルや洗剤類も置いてあった。 中世風の世界で、これらの生活用品がしっかり売りに出されているのに違和感は多々あったが、今はあるだけでもありがたい。

 有栖の分も、有栖自身がしっかり確保している。 バスタオルなども確保していたので、俺の分も取っておこう。

 アリアが代わりに支払ってくれたので、ひとまずは安心だ。 生活に慣れたら自分で払えるようにならないとな。


「次は衣類だったか?」


「そうだね。 お兄ちゃん達はそれ一着だけじゃ厳しいだろうし」


「分かりました。 可愛い衣類もあるといいですが…」


 生活用品を買い終え、次は衣類を買うことにした。

 このよろず屋、やはり規模が村にしては大きくて、衣類は3階にあるらしい。

 なので、階段で3階に上がる。


「ふわぁ…。 可愛い服もありますね…」


「さて、アリアの予算の事を考えて実用性のある服と有栖用の可愛い服を数着選ぶという事でいいな?」


「あと、寝間着を買うのも忘れないようにね」


「そうだった」


「忘れてましたね。 パジャマも必要でした」


 アリアから寝間着を買うのも忘れないように念を押された。

 俺達はすっかりそれを忘れていた。 情けないな…。


 寝間着や実用性のある服は各数着ずつ決まった。 後は有栖の為の可愛い服だ。

 有栖は俺と一緒に出かける時限定で、可愛い服を着る事が多い。 彼女は可愛いのだが、彼氏を作ろうとはしない。

 それは中学生の時、両親が亡くなる前の時に親戚の男に猥褻な行為をされかけたからだ。

 俺がその男を殴る事で阻止したが、有栖は俺と亡くなった父以外の男に恐怖を抱き、距離を置くようになった。

 高校生になってからはそれもマシになったが、彼氏を作ろうとはしないのは変わらない。

 可愛い服を着るのが俺と一緒の時限定なのも、過去の出来事に起因しているのだ。 だからなのだろうか、異世界に来てからの有栖は目をキラキラ輝かせながら服を選んでいる。


「大丈夫だろうか?」


「まぁ、大丈夫なんじゃない? お金は余裕があるからね」


「俺達の分の食費とか、色々あるだろう」


「今はそこは気にしない方がいいよ」


 チラッと見ているとクリスタさんが有栖に試着室に連れて行っている。

 何着かを持っていたから、暫くファッションショー状態になるな…。 妹ながら可愛いからいいけど。


「アリスお姉ちゃんのあの様子だと、スグルお兄ちゃんの事を兄として尊敬しているというだけではなさそうだねぇ」


「え…、まさか…?」


「そのまさかかも知れないよ? まぁ、お兄ちゃん達は元の世界じゃ禁忌みたいな感じだろうしね。 後でこの世界の婚姻の状況とか教えるよ」


「頼んます…」


 確かに元の世界でも家で有栖と二人きりの場合、まるで異性として見られている節があったが…。

 元の世界じゃ近親婚は完璧にアウトなんだが、この異世界ではどうなんだ…?

 異世界の常識自体がままならないから、アリアにそこも教えてもらう必要があるかも知れないな。


「じゃーん! 兄さん、どうですか?」


「おおっ! なかなか可愛いじゃないか。 似合ってるよ」


「ありがとうございます。 幾つか試着しますが、その中で何着かを兄さんに選んで欲しいです」


「しょうがないな。 分かった、選ぶよ」


「あーあ、兄妹のスキンシップとは思えないほどの糖分放出だねー…」


 フリルスカートとフリルブラウスと試着した有栖を見て、俺は褒めたたえると、照れながら後で買う服を選んで欲しいとお願いされた。

 傍らでアリアが苦笑いしているのをよそに、俺は有栖の願いを聞き入れた。 とりあえず、今は兄としてだが…。

 その後は、色んな可愛い衣装を見て、俺がいいと思った服を三着は選んだ。 後、有栖の制服にそっくりな衣装があったので有栖がアリアの分も購入したようだ。


 そして、衣装を買った後は、何故か俺も下着売り場に連れて行かれ、下着選びにに付き合わされた。 これも幸い周りに人がいなかったのが救いだ。


「あの売り場は流石に辛かった…」


「あはは、兄さんにはキツかったかもですね」


「私も調子に乗って選ばせたからね…、本当にごめんね」


「まぁ、いいけどさ」


「最後は食材を購入しましょう。 食材が無ければ料理もできませんからね」


「クリスタの言う通りだね。 食材がなければ料理もできないし、生きれないからね」


 下着を買った後は、クリスタさんの一声で、食材売り場に向かい、食べ物を買う事にした。

 アリアが払うお金の多くは、この食費がメインなはずだが、今回は衣装の方で余分い買ったのが響いたかも知れない。 アリアはまだ余裕があると言っていたが。

 

 食材売り場で、多くの食材やパン、そして飲み物を購入した。

 おかげでかなりの荷物となったが、村から屋敷へは徒歩三分と近いので、全員がそれぞれの荷物を持って屋敷に戻った。

 屋敷に戻った直後にクリスタさんがある物を探すために俺達と分かれた。


「帰って来たし、ひとまず二人の能力を調査するからね」


「分かりました。 不安ですが…」


「まぁ、なるようにはなるだろう」


 アリアから能力を調査すると聞いて、有栖は不安を抱いたが、これに関してはなるようになるとしか言えない。

 なので、気楽に物事を考えようとした。 そうしているとクリスタさんが玉を持ってきた。 これで能力を調べるのだろうか?


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