砂漠の社 その3
中距離は腕によるなぎ払い。
近距離は足による踏みつけ。
至近距離が安全圏だったけど、それもなくなった。
ダイダラボッチから離れて作戦会議だ。
「全員、魔力は?」
「半分ちょいかね」
「半分は切ったよ」
「残り3割くらいです…」
「俺は7割くらい。いいペースと言えるのか?」
遠距離はまだ安全なため、ルリとシンには攻撃がいってない。が、攻撃に回すための魔力、SPが足らない。シンはかなりハイペースで魔法を使っていたので魔力の消耗が早い。
グレンは多めに残っているが、威嚇を解くとルリとシンにターゲットが移る可能性が高いため、攻撃に専念出来ない。
「魔法なしで削っていこう。次のパターン変更で何があるか分からないし、魔力は温存しておきたい」
「そうなると私は戦線離脱ですね…」
「シンさんは魔力回復に専念で。一発でも魔法撃てるようにしておいて」
「分かりました〜」
「ルリは弓で攻撃。グレンはヘイト維持で」
「「了解」」
「持久戦スタートだ」
話してる間にもダイダラボッチはゆっくりと近付いてくる。再度オレの挑発とグレンの威嚇をかけて、攻撃にかかる。スキル攻撃も魔法も使えない。戦闘開始で使った加速も効果切れ。
正真正銘のガチンコ勝負だ。