練習は大事
休みに入ったので更新です
「こ、んのっ」
投擲される槍。
その槍が纏う見慣れた青い光。
水属性ボーナスの付加か!
「『ウォーター・スクエア』!『ウォーター・エッジ』!『斬り払い』!」
自分の足下に足場を作り、武器の間合いを僅かにでも伸ばし、確かな足場からスキルを使い槍を攻撃する。
槍は俺の頭上を通るであろう軌道。後方のルリを狙ったものだ。よって、それに真下から攻撃を加え軌道を反らす。
届く。
そう確信できるほど2つの武器が近付く。
耳をつんざく金属音。
が響く直前、正に刹那というべき時間差で2つの武器の纏う青い光が接触した。
パァァン!!!
予想とは全く違う音が聴こえた故に呆然とした。
「あぶない!」
体を貫く青い光は冷たかった。
「今のなんだ!?」
「サーペントのバレットかアローだと思うぞ!『ファイアー・バインド』!」
グレンが魔法を使ったらしく、火のロープのような物がモンスターを縛り、やがて動かなくなった。
というか、あれが貫通か!!
「戦闘中に止まるなよ。どした?」
「がきーん!って音すると思ったらぱぁん!だったからビックリした」
「…あぁ、付加の反発か。同じ属性で攻撃し合うと付加が剥がれるんだよ。風船みたいに破裂して」
「…それか。槍は?」
「反発の衝撃とスキルの勢いに押されてどこかにいった」
ルリは無事なようだ。
「さぁ仕切り直すか」
火のロープが切れたらしく、また襲い来るモンスター。しかしグレンとルリの攻撃で大分ダメージが溜まってるようで、残り半分ほどしかHPは残されていないようだ。
「今度はショウも抑えに加わって一緒に攻撃な」
「その前にスクエアお願い!」
その声に後ろを向けばルリが逆さまでもがいていた。
「『ウォーター・スクエア』!」
「ありがと!」
「おう!『加速』」
そうして戦うこと数分。
「『斬り払い』」
「『致命の一撃』!」
グレンの剣スキルと俺の短剣スキルを受けた直後、2体のモンスターは泡となって消えた。
「「「よっしゃああ!!!」」」
3人の雄叫びが水中で響くのだった。
後半ちょっとはしょりました。