森の社
PVが5000に届きそうです!
「さて、実際どうだった?横から見てると5回でも余裕ありそうだったけど」
投擲剣の代わりにスライムゲルを投げつけられたグレンがドロドロになりながら聞いてくる。
「まぁ最後の『加速』はいらなかったし、ダメージもそれほどじゃないし」
「その節はご迷惑を.......」
ドジったルリがしょげてるくらいだ。
「短剣と弓だとカウンター出来ないのがなぁ」
「それは仕方ない。短剣も弓も対モンスターっていうより対プレイヤー向けだし」
このゲームの本質として、プレイヤー同士の勝負は避けて通れない。故に武器にその性質が出るのだとか。
「「そんなの知らずに選んだんだけど.....」」
「まぁそこはほれ、活かすも殺すもプレイヤー次第って」
「それはどれでもそうだけどさ」
何を選んでも、結局はやる人次第。どんなゲームでも、それどころか現実でもそれは変わらない。
「そんじゃあ、ここから別行動にするか。俺は1人で狩ってくるから、2人はもうちょい頑張って」
「今度はスキル何回だ?」
「制限は付けない変わりに、出来るだけ連続して戦ってみ」
つまり、スキル連発でもいいが、それだとすぐ次にはいけないぞ、と。
ふむ.....。ペース配分が大事だな。
「んじゃ、1時間くらいしたら.....あそこの『森の社』ってとこで。あそこセーフティーだから」
それだけ言うとさっさと行ってしまった。
最後に指差した方には祠のような場所があり、確かにミノタウロスたちはそこに近づかないようだ。
「さて、ルリ。魂結晶のためにもがんばりますか」
「おー!」
そうして、どれだけミノタウロスを倒したものか。
「ぜーぜー」
「はひーはひー」
息も絶え絶えな我ら2人。ポーションを飲みながら待っていると、グレンもやってきた。
「はい、おつかれ。何グループいった?」
「多分10くらいはいったと思う.....」
「お、頑張ったな」
60分で10グループなら、1グループ当たり6分。実際は手頃そうなミノタウロスを探したり、ルリの矢を作ったりとか休憩しながらだったので、まぁ妥当だろう。
「さて、最後のしめといこう」
そう言うやグレンは社に果物を供えた。
森で穫れるリンゴに似た木の実だ。味はミカンっぽいらしい。
「あ、なんかテキトーなアイテムあったら出してくれ」
言われてルリが出したのはサンドイッチ。対して俺は....
「なんでそんなの持ってる」
「いや、木の穴の中にあって」
微レアらしい。
「まぁいいや、ほれ祠に供えて2拍手1礼」
参拝?をするようだ。
ぱんぱん!ぺこり。
すると祠が光り始めた!!
『ありがたや、人の子よ』
ぽーん♪
:森の神様にお供えをしました。
「おぉ?」
「なんか、クエストでもあるの?」
「らしいんだけど、これの他の場所は判明してない。まぁそれでも?いつかはクエストクリアになるんじゃね?」
そんなもんらしい。
やれることやっとけと。
あと僅かにポイントが貰えた。
「さて、街に戻って清算するか」
「あ、ごめん。まだ魂結晶が....」
「こっちで出たから大丈夫」
お前、どれだけ狩ったんだ?