限定5回縛り
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皆さんのおかげです。
「やばくなったらスキル使ってもいいけど、2人で合わせて5回までにしとこうか」
「5回?スキルを?」
「そう。2人で5回ね」
「それはちょっと厳しくないかなぁ....」
弱気なルリと共にミノタウロスへ挑むことになった。
「まぁ、ちょっと作戦会議しよう」
「うぅん....」
「まぁ、いい修行だと思ってさ。ミノタウロスの魂結晶も出るかもしれないよ?」
「.....................がんばる」
ルリをちょっと励ましつつ作戦を考える。
「一番威力のあるスキルは『致命の一撃』?『天からの射』?」
「威力なら『天からの射』だと思うけど、一撃で倒せる?」
「多分無理....それにもしミノがこっちに向かってきたら私攻撃できないよ?」
「ルリの方に行かせず倒すってことか......あ」
「うん?」
「いや、あんまり使いたくないけどある意味ピッタリなのがあった。『挑発』っていうんだけど.....」
などなどと話し合い、とりあえず1体を相手に試すことにした。
「いくよー、『挑発』!」
「ヴモォォォォォォ!」
どしん、どしん、どしんどしんどしんどしん!!
段々速くなってくるミノ。
「ルリ!攻撃!」
「『天からの射』!」
ずどぉぉぉん!!
とそれは見事にミノの顔面に命中した。
しかし、それでもミノは迫り来る!!
「このぉ!」
俺はエッジでミノの足を狙う。
が、
「ヴモォォ!」
どごぉん!
斧が地面を割る。
地面が割れるのは攻撃がうまく入ったサインらしい。
手が痺れてる状態の時は地面は割れないそうだ。
エッジの攻撃は割れた地面を前に足を止めてしまった故に届かず、更に振るわれた拳で弾き飛ばされてしまった。
HPが20%ほど削られる。
拳で20%ならば斧が直撃したらどうなるのか.....。
それでも、行くしかない。
「やぁ!」
ルリがミノの顔に矢を放つ。斧で顔を守るミノ。
攻撃は失敗である。
弾かれた矢は地面に落ちる前に空気に溶けるように消えた。
「ショウ!大丈夫!?」
「なんとか!」
これでルリの攻撃が通るなら俺は逃げ回ってればいい。しかし、ミノが防御をしたことでそう簡単にいかないことが分かった。
どうする?スキルはあと3回。
何か使って逆転させるか。
何を使えばいい?
「ん?」
ミノが来ない。
ミノを見ると、やっと斧を顔の前からずらして再度近付こうとしている所だった。
ずっと防御していて、動かなかった?
「ルリ!攻撃続けて!その間に後ろに回る!」
「わ、わかった!」
ルリから矢が飛んでいく。そのほとんどはミノの顔を狙ったが顔の前に斧を構えられ、1本も顔には当たらない。
しかし、その間に。
「うりゃあ!」
ミノの後ろを取った!右の足首に攻撃!
エッジを叩きつけるように何度も振り下ろす。
短剣っていうよりハンマーのようだ。
「ヴモォ」
そのかいあってかミノが膝をついた。
「ルリ!スキル!」
「『天からの射』!」
ミノの首に命中。
矢は遠くの物を狙うほど命中の精度が落ちるらしい。
けど、膝をついて、首を抑える今なら近付ける。
攻撃された部分はそのダメージの量に比例して焦げ痕のようなエフェクトが残る。
それを目掛けて!
「『斬り払い』!!」
ピンポイントダメージボーナスにより追加のダメージが入り、HPがゼロになったミノタウロスが倒れる。
ルリに向かって!!
「『加速』!」
それを加速してルリをかっさらう形で避けさせる。
「ありがと....」
「まさかこうなるとは」
倒れたミノはグラフィックを砕いて消えた。
正真正銘、俺たちの勝ちだ!
「あはは!お疲れ!ピッタリ5回だったなぁ!」
腹を押さえながら近付いてくるグレン。
投擲剣を投げようかと悩んだ俺は悪くない。