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Db×W  作者: 黄野ポピー
1章 自由な世界
24/247

森を進む

遺跡街の仕事人も更新しています。

「とーちゃーく」

「「おぉー」」

グレンの案内で来たのは(オウル)の周りに点在する村の1つ。名は【マウス】。フクロウ(オウル)の周りにネズミ(マウス)とはこれいかに、と思いつつも更に歩く。


そうして(マウス)の東に位置するのが今回の目的地である【深き森】だ。


「ミノタウロスはここの少し奥に行った所にいる。豊富なHPと高めな攻撃力は色んなプレイヤーが使いやすい、と判断してきた。アップデートしてモンスターが増えてから少し人気なくなったけど、まだまだ現役で色んなダンジョンにいるはず」


「このゲーム紹介するときに見た動画でも出してる人いたな」

「やってたな。それだけの大舞台でも活躍できるスペックがあるってことだ」


男2人が話している。ルリはと言えば、

「弓、よーし。ポーション、よーし。召喚(サモン)要員は....ゴブリン2ポイズンビー3、と」


と、凄まじい気合いの入れようだった。

ランキングなんてものがないこのゲームだが、有力であったり有名であったりするプレイヤーを『ハイランカー』とか『上級』なんて呼び表す。

そんなプレイヤーたちかつての御用達モンスターを狙うということでやる気になったらしい。



「んじゃ確認な。俺が前衛として壁役、ルリが後衛としてダメージを稼ぐ。でショウが」

「遊撃として攻撃したり後ろから来るのを相手にするんだよな」

「そうだ。ルリは基本的には俺が抑えてる方、っていうか先に遭遇した方を優先して攻撃してもらう。そっちの方が早く安全だろうからな」

「はーい。使うのは火の矢でいいんだよね?」

「そうそう。少なくとも浅いところとかミノタウロスは火属性の攻撃が有利だから」


グレンがパーティーを作りそれに加入する。

ちなみにパーティー名は【山狩りじゃぁぁ!】だった.......。ルリのなんとも言えない表情(かお)が面白かった。


「よし、んじゃ行くぞー」




ぶぅんぶぅん!

いきなり出会ったのはポイズンビーだった。グレンが抑え、ルリの矢による攻撃。そして俺へのターゲットが完全に無くなってからの『致命の一撃(スコーピオン)』でさくっと倒した。

それとパーティーを組んで戦った場合、アイテムやポイントは誰のものにもならないそうだ。街や村に戻りパーティーを解消する時にパーティーで稼いだ分を好きに分配できるらしい。

アイテムが優先的に欲しい、ポイントを多めに欲しい、などをそこで話し合うとか。


なんにせよポイズンビー2体はさっさと倒せたので進んで行く。



森という場所のためか虫が多かった。時折鳥や小動物のようなモンスターも出てくる。

例えばウサギ型モンスターのホワイトラビット。これにはルリが「もふもふだ~」と近付いたら体当たりを食らった。他にも鹿やハト、スズメも出て来た。ウサギもそこそこに強かったのでクマさんに会わなくて良かったと心から思った。

「クマはね、ミノタウロスと同格のやつが違う森に出るぞ」と聞いて、そっちに行くのは止めとこうと思った。ルリは更に気合いを漲らせていたけど。

ルリはダンジョンを動物園にでもしたいのか。



「おーい、安全地帯(セーフティーエリア)があるからちょっと休憩」

「今どれくらいポイント溜まった?」

「大体30くらいだな。アイテムもそこそこだ」

「意外とモンスター多いね。矢が大分減っちゃった」

「火の触媒なら持ってるけど、作っとく?」

「あー、貰っていいなら作っちゃいたい」

「はい、『火の石』だけど」

「十分だよ~。『矢作成(アローメイカー)』」

そうしてルリが火属性の矢を作っていく。

「ショウ、短剣使いこなしてるじゃんか!『加速』とかは見たことあったけど『致命の一撃(スコーピオン)』やべぇな!」


そうなのだ。虫や小動物型のモンスターはHPが低めに設定されていることもあり、スキルではほとんど一撃で倒している。


「そっちこそ、火の魔法とかスゴイじゃん」

コイツはコイツでモンスターがどれだけ出てきてもほとんど後ろに通さなかった。1体2体程度すり抜けてくることがあったが、火の矢を出して撃ち抜いていた。


「レベルもそこそこだしな」

「? プレイヤーにレベルなんて無いだろ?」

「プレイヤー自身にはな。でも武器に依存しないスキルはレベルがあるぞ。魔法とか誰でも使える(コモン)スキルとか」

「初めて知った」

「オウルの中に修行所って施設があるんだよ。そこでお試しでスキルを使ってみたり、覚えたり出来る」

「今度行ってみるわ」

「お待たせ~。私も修行所行ってみたいな」


そうして話しながら進んでいくこと暫し。


「あれか」

「あれだね」

「今回の目標、ミノタウロスだ」


茂みに隠れながら様子を窺うと、3メートルはあるんじゃないかっていう牛の顔をした人間(?)がいた。

牛人間(ミノタウロス)だ。

手にしているのは斧で体の各所を守るように防具を付けていた。


「ミノタウロス。通称はミノ。武器は見た通り斧であとは突進してきたり斧を振り回すこともある。スピードはそれほど速くはないけど遅いわけでもないから油断するな。防具のない場所、特に顔が弱点。じゃあ行くぞ」


ヴモォォォ!!

ミノタウロス....でかっ怖っ!

主人公の武器エッジ。そのイメージにぴったりなのがありました。アラ○カンガタリっていうマンガのハヤガミを思い浮かべていただければと思います。鉄のエッジは初期のツクヨですかね。

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― 新着の感想 ―
[良い点] PT名が、いかにもMMOっぽいw
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