決闘大会 予選2日目 ランク3 グレンの場合 1
すみません、ちょっと体調の都合で話を分けさせて頂きます
いよいよランク3。グレンの試合となった。
昨日の試合ぶりもあり、観戦席まで妙な緊張感が漂っていた。
今日はどんな試合を見せてくれるのか、その一念は皆共通し、あるものはその技術を学ぼう・盗もうと躍起になっていた。
今日も昨日と同じく一対一の戦いが繰り広げられる。ただ違うのは相手の武器だ。武道家でも槍使いでもない、斧使い。それもハルバードと呼ばれる柄の長い槍にも似た、2つの斧が組み合わさった巨大な武器だ。
大振りの武器ならグレンが完封するだろう、と思った。ルリもシンも同意見だった。
だが、そう簡単にはならなかった。
「『斬り払い』」
「『地砕き』」
ハルバードがグレンの足元を砕く。するとグレンは不自然なほど体勢を崩した。
恐らくノックバックに似た効果のスキル。
動けなくなったグレンに向かって斧が落とされる。
それはまるでギロチンのように。
すんでのところで剣を盾に受け流しに成功した。急いで体勢を立て直すも、相手も黙ってはいない。急接近して円を描くようにハルバードを旋回させて振り回す。不思議なことにグレンだけにそれは当たり、他のプレイヤーには全く当たらなかった。
こうして少し不安なスタートを切った。