決闘大会 予選2日目 ランク1 ショウの場合
乱文失礼します。
ですが、今回はあえてこのままで。ショウの脳内ではアドレナリンが出まくって行動と考えがゴチャゴチャになっています。行動した直後に反省したりとか・・・・。
そんなショウの激闘です。
さあランク1の試合だ。
待ち遠しかった。
試したかった。
昨日見たランク3の試合内容。
立ち回りや戦術。
ステージ上ではすでに一対一の構図が出来ている。そこに割り込むのも無粋というもの。
空いてるプレイヤーを探して対決を申し込む。
今までは、自分の手札をひたすら隠して戦うことに注力していた。でもそれは相手にとって失礼極まりないのではないか。
やるからには、全力を。
出さなくていい手札までは晒さないが、過度に隠すこともしない。水魔法は既に解禁してるし、武器も見た目からして可変武器の可能性は見出されているだろう。ワダツミも大鋏形態までは使用するつもりで。双剣にはしないつもりで。
第一は予選突破。
5
4
3
2
1
START!
「『斬り払い!』」
「『閃きの剣戟!』」
ダメージを最小限に抑えて、相手から離れる。
「『ウォータースクエア』『ウォーターアロー』」
水属性強化した魔法攻撃。更に自身も接近して斬りかかる。
相手の武器は片手剣。取り回しに優れたバランス型の武器。だけどそんなのはグレンがたくさん見せてくれた。扱い方のコツ、弱点、強み。
片手剣はバランス型だが若干威力に欠ける。見たところ店売りの鉄ランクかその上の鋼鉄ランクの剣。ならば多少のダメージは覚悟してもいい。クリティカルヒットしない限りはそこまで大事にはならない。
この場合のクリティカルヒットとは首や胸など、急所に当たる部分に攻撃を受けることを言う。魔法を使いながら気をつけていれば、多分なんとかなる。
あー、気がせった。ウォータースクエアは余計だったか?いや、確実に剣を封じるためだ。必要経費と割り切ろう。
様々な思慮が頭を巡る。斬りかかり、上から下、そして右、左から首を狙うと見せかけて剣を引いて胸に突き。
連続攻撃。『加速』はまだ使ってないけど、昨日よりも心が軽い。そして、そのタイミングが訪れた。
首に刺突を放ち避けられる。相手もチャンスと見て腰溜めに構えた剣を振り抜こうとする。
いわゆる抜刀術。居合斬りだ。
が、それはすんでのところで止まることになる。
首を掠めたワダツミを大鋏に変形させ、思い切り引いたから。結果にポリゴンのラインを残し相手は硬直。クリティカルヒットだ。更に追撃をして相手はノックダウンした。
大鋏に変形したワダツミは大勢の目に触れた。興味を引き、どう戦うかを想起させるだろう。
警戒してくれればしてくれるほど今になっては攻めやすい。
ステージ上のプレイヤーも同じようで二人目の相手はなかなか見つからなかった。
残り少なった頃、ようやく相手が見つかり戦うもののHPは減り満身創痍。たやすく勝つことができた。
それを繰り返し、ショウも本戦への切符を手にした。