決闘大会の準備 9
3つの高威力スキルが重なった爆心地。
そこには俺とグレンが横たわっていた。
ダブルノックダウンだ。
その後はルリとシンで戦うかと思ったが、グレンが終了を提案。全員が了承し、この戦いは引き分けとなった。
「いや、まさか『致命の一撃』を使えるとは思わなかったな。しかも2回も。偶然じゃないだろ?」
「おう。なんとか他のスキルと組み合わせて使えるようになった。条件が厳しいのは相変わらずだけどな」
「私はごめんね。フレンドリーファイアの覚悟はしてもらってたとはいえ・・・・・」
「そこは仕方ないだろ。むしろグレンを倒しそこねた俺のほうがごめんだよ」
「むしろ、あの移動のスキルで私の所まで来られてたら一方的な展開になってましたよね?私のところには来れなかったんですか?」
「条件が合えば行けた。でもさっきは後衛火力を狙いすぎて負けたから、先にグレンを倒したかったんだよ。まさかそっちも自爆覚悟のフレンドリーファイアするとは思わなかったけど」
「グレンさんに、『HPが残り少ない状態でショウさんが近付いてきたらまとめてヘビーカスタムを撃て』と言われてたので・・・・・」
「まぁ、まさか本当にこんな展開になるとは読みきれなかったけどな」
どうやら今回はグレンの裏を突けたらしい。
ちなみに、ルリとシンが戦った場合はかなりの泥試合になるらしい。
魔法で矢を防御できるシン。
高機動力を誇り残り魔力で倒すのが難しいルリ。
矢に数の上限があるとはいえ、ルリがやや有利、という程度だそうだ。