決闘大会の準備 8
『致命の一撃』はクリーンヒット。グレンの脇腹に当たった。でもこれで居場所がバレたのでさっきの展開と同じく剣での斬り合いになる。
「『閃きの剣戟!』」
「『斬り払い!』」
武器専用スキルと単なる攻撃スキルでは威力が違う。
ある程度ダメージを軽減出来ても、こっちが押し負ける。
だからわざと足を浮かせて吹き飛ばされる。
ダメージを最小限にする代わりに吹き飛ばされる。
これで位置関係がリセット。つまり俺はルリの近くに戻る。
「『天からの射!』」
「『ウォーターボール!』」
ちなみにウォータースクエアはまだ効果が継続している。
唯一違うのはグレンだけが戦闘フィールドの中央にいること。ルリの『天からの射』はグレンを中心に降り注ぐように撃ってもらっている。
「シン!火の壁を俺の前!」
「はい!『ファイヤーウォール!』」
ウォーターボールを防ぐ位置にシンのファイヤーウォールが作られる。
その間にグレンは後退してルリの攻撃範囲から抜け出す。
「『死角移動』『致命の一撃!』」
今度は後ろを向いていたグレンの首にクリティカルヒットする。
『死角移動』。ターゲットされていない状態で、こちらが相手を視認している時のみ使用可能。相手の半径1.5メートルの任意の場所に出現することが出来る。今回はファイヤーウォールでグレンの視認は難しかったが、ウォーターボールの着弾と同時にグレンが見え、使うことが出来た。ただしシンは見えなかったので、シンの近くに行くことは出来なかった。
が、効果は十分。『致命の一撃』のクリティカルヒットにより、グレンが戦闘不能間近に陥った。あとひと押しで倒せる。
「『ファイヤーバインド!』」
グレンからの束縛魔法!これまでの蓄積ダメージもあって、大きなスキルがくるとやばい!
「シン!」
「はい!『ヘビーカスタム・ファイヤーボール!』」
「『閃きの剣戟!』」
「ルリ!」
「ごめん!『天からの射!』」
強力なスキルが3つ。同じ場所に着弾した。